「ONE: MASTERS OF DESTINY」出場選手·BESTサブミッション５選

　７月１２日（金）にマレーシアのクアラルンプールで開催される「ONE: MASTERS OF DESTINY」。メインカードは、キックボクシングルールによるジョルジオ·ペトロシアンとペットモラコット·ペッティンディーアカデミーの再戦だが、それ以外の試合では寝技のスペシャリストたちが一堂に会する夢舞台となっている。

　本大会に出場する選手の、過去の試合から最高のサブミッション５つを選んだ。

アンジェラ·リー、勝利へのチョーク

　まずは本大会で復帰するONE女子アトム級王者アンジェラ·リーだ。今年３月に行なわれたストロー級世界タイトルマッチでは、接戦の末、ション·ジンナンに敗れたが、同じ階級で再び闘う。

　彼女の最高のサブミッションは、「ONE: DYNASTY OF HEROES」で見せたチョークだろう。序盤から攻勢に出ると、１Rでツイスターを繰り出すなど攻め立てた。

　すると、今度は相手のキックをガードすると、そのまま逃さず、自分のフィールドに持ちこむ。ガッチリと固めて相手の動きを封じると、アナコンダチョークで巻き付き、そのまま締め上げて一本を奪った。

ミッシェル·ニコリニのブラジリアン柔術

　この大会で復帰するアンジェラ·リーの対戦相手がブラジリアン柔術の使い手、ミッシェル·ニコリニだ。ニコリニは８度に渡ってブラジリアン柔術の世界王者に輝いた世界屈指の女性寝業師である。

「ONE: VISIONS OF VICTORY」での試合では、テイクダウンで相手を倒すと、そこから一方的な展開になった。

　マウントポジションを取ると、相手を削ったあと、首の下に右腕を滑り込ませ、そのまま失神させ、鮮やかな勝利を飾った。アンジェラ·リー相手に、どのような試合をみせるのか、今から大注目だ。

エブ·ティンの強烈な絞め技

　「ONE：TIGERS OF ASIA」でエブ·ティンが見せたのは、電光石火のグラップリング技術だった。試合開始直後、対戦相手のホノリオ·バナリオが即座にテイクダウンを試みたが、これが間違いだった。

　首尾よく攻めているように見えたバナリオだったが、既にティンの罠に嵌っていた。バナリオの攻撃の隙きを突いて、ティンは優位な体勢に入り込み、そのままホールドに入った。必死に抵抗するバナリオだったが、それは余計に締め付けを、キツくするだけだった。

　高いレベルの寝技を繰り出すティンと闘うのは日本の阿部大治だ。バックボーンの柔道を生かして、対抗する。

リカ·イシゲを倒したジャマリー·トーレス

　美しすぎる格闘家としてONE出場時に話題になったリカ·イシゲ。しかし、トーレスとの試合は、まさかの敗北となった。

　序盤の主導権を握ったのはリカで、テイクダウンを中心に積極的に攻めたが、トーレスはそれ以上の圧で、リカに襲いかかってきた。グラウンドにリカを落とすと、そこからチョークで一気に締め上げ、トーレスはタップを奪った。

ジヒン·ラッズアンが波状攻撃で勝利

　本大会でジャマリー·トーレスと対戦するのがジヒン·ラッズアンだ。

　試合開始直後から攻撃の手を緩めずに攻め続けたラッズアンは、相手をそのまま逃さなかった。トライアングルチョークを極めると、相手の抵抗も虚しく、冷酷に絞め上げ勝利を得た。

　絶大な寝技スキルを持つラッズアンはマレーシア大会でトーレス相手にも、自分の持ち味を発揮して勝利を狙うつもりだ。