26歳になった、かつての“天才少年” 秋元皓貴の目指すもの
2007年に開催されたK-1 JAPAN TRYOUTで、日下部竜也・野杁正明と共に合格を勝ち取り、次世代の日本格闘技界を担う者として一躍脚光を浴びた秋元皓貴(ひろき)。K-1甲子園で大活躍した少年は、現在26歳になった。発掘された才能に偽りはなく、キックボクシングではプロで19勝0敗と、無敗。2017年の第4回全日本フルコンタクト空手選手権の軽量級では、悲願の優勝を果たした。
最近は空手に没頭していたが、今年1月25日にマニラで開催された「ONE: HERO’S ASCENT」で約6年振りにキックボクシング復帰。キックルールで、オーストラリアのジョシュ・トナーと対戦し、危なげなく勝利を収めた。今やONEの首脳陣も大注目する期待の新星である。これで、プロ通算成績は、20勝0敗になった。
「ケージに入るところから楽しめました。準備は万全だったし、試合もずっとコントロールできていました。とても良かったと思います」と、秋元は振り返る。
現在、秋元はアジアで最も先進的なジムのひとつであるシンガポールのEVOLVE MMAで、ノンオー・ガイヤーンハーダオ(現ONE世界ムエタイバンタム級王者)や、シントンノーイ・ポーティラックン(ムエタイ世界王者)、K-1でも活躍したガオグライ・ゲーンノラシン(元WBCムエタイ世界ライトヘビー級王者)などと共にトレーニングに励んでいる。
「シンガポールの環境は最高です。チャンピオンたちとレベルの高い練習ができていますし、集中もしています。ここで最大限に自分を伸ばしていきたい」。拠点を海外に移したが、問題は無さそうだ。また、秋元は試合を振り返り、「トナー戦のビデオを観て、まだまだ自分には伸び代があると改めて思いました。俺はまだまだ進化していきます」と、語った。彼は、兜の緒を締め忘れない男である。
ONEは2019年3月31日(日)東京・両国国技館で初の日本大会「ONE:NEW ERA-新時代–」を開催する。ついに秋元が故郷に凱旋する日がやって来たのだ。