見どころ5選 フェザー級キックボックシング世界GP
「ONE: DREAMS OF GOLD」で行われるONEフェザー級キックボクシング世界GPの準決勝カードが出揃った。4人の世界王者たちが決勝進出をかけ、8月16日、タイ・バンコクで熱戦を繰り広げる。
決勝は、10月13日に東京である「ONE:CENTURY 世紀」で行われる。優勝賞金は、100万米ドル(約1億円)。
これまでのトーナメントは、優勝候補の敗退など、サプライズ続きの展開で大盛り上がりとなった。最終的に出揃ったのは、スモーキン・ジョー・ナタウット、ジョルジオ・ペトロシアン、ジャバル・アスケロフ、サミー・サナの4人。試合を前に、5つの見どころを紹介する。
#1 ペトロシアンはデビュー戦を再現できるか
ONEスーパーシリーズで昨年4月、ナタウットから白星を奪って華々しいデビューを飾ったペトロシアンは、その再現を期待している。
デビュー戦では、常時戦闘態勢のナタウットを相手に優勢を保ち、素早く力強いカウンターパンチで対応。この時のような闘いぶりを披露できれば、決勝進出の可能性は高い。
すでにプランは仕上がっている。あとは、バンコクでそれを実行に移すのみだ。
#2 ナタウットがパワーを発揮できるか
ペトロシアン の対戦相手であるナタウットは、いつものように強烈なフィニッシュ狙いで行くつもりだ。
サーシャ・モイサ戦ではTKO勝利を収めるなど、すっかり自信を取り戻した様子のナタウット。
ONEチャンピオンシップで白星を挙げたモイサ戦やヨハン・フェアテックス・ドレイ戦では、強固な防御スキルを披露。ジョージ·マン相手には、強力なパンチで深刻なダメージを食らわせた。
ナタウットが相手の顎を捉えれられるか、注目だ。
#3 190センチのサナは体格を生かせるか
サナは、伝説のストライカー、ヨードセングライ・IWE・フェアテックスを破るサプライズを起こした。だがこれはゲームプランを作り、完全に実行した本人にとっては、当然の結果だった。
サナは、強力な打撃をあらゆる距離で駆使。特に、圧倒的なリーチは、判定勝ちをもぎ取る武器となった。
右ストレートでヨードセングライの顎を容赦無く狙い続けたサナ。回し蹴りでは簡単に頭を狙えるし、硬いガードも、長い足を生かしたフロントキックで打ち破ることができる。
身長は190センチ。ナタウットやペトロシアンより12センチ、対戦相手のアスケロフより20センチ高い。この武器が勝利の鍵となる。
#4 リーチ不利アスケロフの対応策は
アスケロフは、エンリコ・ケールを破っての準決勝進出。サナ戦では、違った戦略を練る必要がありそうだ。
参戦者の中で最も身長が低いアスケロフは、ヨードセングライが犯したミスから学ぶべきことがある。
ヨードセングライは、積極的に仕掛けていったが、距離を詰めての攻撃は有効ではなかった。サナのミスを誘うか、前に来られたら徹底的に打ちまくるなどの対策が必要となる。
また、ムエタイ出身のヨードセングライに欠けていたのは、戦法の「意外性」だ。アスケロフが、回転を加えた打撃や、「ローリング・サンダー」の異名をとるキックをうまく使えれば、「ONE: DREAMS OF GOLD」で生き残る道を拓くだろう。
#5 本命が敗退…優勝候補は誰なのか
The ONE Featherweight Kickboxing World Grand Prix semifinals are SET! 🇮🇹 Giorgio Petrosyan vs. Smokin' Jo Nattawut 🇹🇭🇫🇷 Samy Sana vs. Dzhabar Askerov 🇷🇺📺: Check local listings for global TV broadcast
Posted by ONE Championship on Friday, July 12, 2019
トーナメント開幕前、優勝候補はヨードセングライとペトロシアンと目されていた。だが、ヨードセングライが敗退した今、誰が勝ってもおかしくはない展開となっている。
ペトロシアンは、ペットモラコット·ペッティンディーアカデミーを準決勝で破った後、階級を超えて最高のキックボクサーとの評価を定着させた。
一方対戦相手の、ナタウットは敗戦後、調子を上げている。今年はサナに判定勝ちした上、トーナメント中で唯一1RでKOを決めている。
ヨードセングライに8年ぶりの黒星を与えたサナも、油断できない強さがある。アスケロフは、他の準決勝進出者と同様に複数回の世界王者の経験がある。
10月の東京大会のリングに上がるのは誰になるのか。譲れない戦 に、選手たちは闘志を燃やしている。
バンコク | 8月16日 (金) | 19時半(日本時間) | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)