【9/7大会】ONE 168: Denver を見るべき5つの理由
ONEチャンピオンシップが9月7日(土)に米コロラド州ボール・アリーナで開催する「ONE 168: Denver」は、2024年で最もエキサイティングな大会のひとつになることだろう。
格闘技界のビッグネームに加え、地元の人気選手や新進気鋭のアスリートがこの大舞台に参戦し、世界中の視聴者を魅了してくれるに違いない。
同大会を見るべき理由は山ほどあるが、この記事では特に重要な5つの理由を紹介する。
#1 最強が激突する世界タイトルマッチ
ジョナサン・ハガティー(英国)とスーパーレック・キアトモー9(タイ)は2018年に初対戦。スーパーレックがTKOで勝ったものの、その結果は物議を醸した。
当時、両者はまだ世界的なスター選手とはいえなかったがそれから6年、現在ハガティーはONEバンタム級ムエタイとキックボクシングの世界チャンピオンに。スーパーレックはONEフライ級キックボクシング世界チャンピオンになり、今回の大会ではハガティーの有するONEバンタム級ムエタイ世界タイトルに挑戦し、2階級2競技でベルト獲得を目指すことになった。
両者とも絶好調で一級のアスリートを相手と対戦しながらもハガティーは7連勝中、スーパーレックは12連勝中としている。しかし、今回の対決は特に厳しい試練となるだろう。
ハガティーは初対戦の雪辱に燃えており、スーパーレックはバンタム級ムエタイのベルトを母国タイに持ち帰りたいと意気込んでいる。
類を見ない技術とガッツ、そして破壊力を備えた地上最強の選手同士が激突するこの一戦は、打撃系格闘技のファンであれば絶対に見逃せない。
#2 ハリソンが復帰戦でセクサンと対戦
リアム・ハリソン(英国)は一時、膝の負傷によりONEのケージ「サークル」に二度と足を踏み入れることができないのではないか、とみられていた。だが今回の大会で待望の復帰を果たし、自身は地上でも指折りのエキサイティングなファイターだと再びファンに印象付けるつもりだ。
キャッチウェイト (140ポンド)ムエタイマッチで対するは、同じくムエタイの元世界チャンピオンのセクサン・オー・クワンムアン(タイ)。ハリソンが望む通りの全力の戦いを仕掛けてくるであろう選手だ。
ハリソンはセクサンについて自身のムエタイのヒーローだと公言しており、復帰が可能だとわかった際に一番強く望んでいたのがこの対戦だった。
両者とも前に出て誰が相手でも打ち合いを仕掛けていくタイプの選手だが、常に対戦相手が応じるとは限らない。だが、今回の試合では一歩も引かない戦いが繰り広げられることは確実。 記憶に残る熱戦になることだろう。
#3 リネカーが初のムエタイマッチ
ジョン・リネカー(ブラジル)は、MMA界で指折りのパンチ力の持ち主として知られるが、今回の大会ではそのパワーをムエタイマッチで試すことになる。
バンタム級マッチで対するは、2試合連続でKO勝利を決めている打撃のスペシャリストのエイサー・テン・パウ(米国)。
リネカーはそのパンチ力を駆使してかつてONEバンタム級MMA世界チャンピオンになったこともあるが、打撃競技に生涯を捧げてきたテン・パウにそれが通用するか。
テン・パウにとっては、ビッグネームとの対戦して勝ち星を挙げられれば躍進につながるチャンス。
未知数な部分も多いが、スリリングな試合になることだけは間違いない。
#4 期待を集める10代のアスリートが出場
今大会ではベテラン勢に大きな期待が寄せられているが、もしかしたら2人の10代のアスリートが主役となる可能性もある。
17歳のジョハン・ガザリ(マレーシア / 米国)は、フライ級ムエタイマッチでホスエ・クルス(メキシコ)と対戦する。
2023年にONEで5連勝4KOという戦績を築き上げたものの、今年6月の直近の試合でベテランのニューイェン・トラン・デュイ・ニャット(ベトナム)にONEで初黒星をつけられた。このため、これまで以上にハングリーになっており、今回の試合ではクルスをKOして勢いを取り戻したいところだろう。
また、ライト級MMAマッチでは18歳のエイドリアン・リー(シンガポール / 米国)が地元デンバー出身のニコ・コルネホ(米国)と対決する。
世界チャンピオンの兄と姉がいるONEで一番有名な格闘技一家の末っ子で、今年6月のONEデビュー戦では2ラウンドフィニッシュ勝利という前評判に応える活躍を見せつけた。
対するコルネホにとっては、リーに寄せられた期待を覆し、勝利を収めることができれば躍進のチャンスだ。
#5 米国拠点の選手が大集結
ONEの2度目となる米国大会には、フロリダ州在住のテン・パウや、ハワイ州生まれのリー、コロラド州のコルネホに加え、多数の米国を拠点とする選手が出場する。
元2階級ONE世界チャンピオンのアウンラ・ンサンは、ミャンマーで生まれ育ったものの過去21年間米国に在住しており、2005年に同国でMMA選手としてのキャリアをスタートさせた。このため、ミャンマーと第二の故郷である米国の両国のファンの期待を背負って戦うことになる。
今回のミドル級MMAマッチで対するは、無敗のレスリングの名手のシャミル・エルドアン(トルコ)。ここで勝ってベルト奪還へのステップとしたいところだ。
さらに、ミシガン州のアリース・アンダーソン(米国)はアトム級MMAマッチでビクトリア・ソウザ(ブラジル)と対決。カリフォルニア州のショーン・クリマコ(米国)が無敗のジョハン・エストゥピニャン(コロンビア)と対戦するフライ級ムエタイマッチも見逃せない。