【6/10大会】ONE Fight Night 11: Eersel Vs. Menshikov を見るべき5つの理由
6月10日(土)にタイ・バンコクの“ムエタイの聖地”ルンピニー・スタジアムで開催される「ONE Fight Night 11: Eersel vs. Menshikov」には、ONEチャンピオンシップのビッグなスターが勢揃い。
危険なKOアーティストが激突するメインイベントのムエタイの世界タイトルマッチや、熱いライバル関係のサブミッション・グラップリング世界タイトルマッチに加え、4競技にわたる必見の8試合も行われる。
この記事では、ノックアウトにサブミッション、ドラマチックな一進一退の攻防が見られるであろう豪華イベント「ONE Fight Night 11」を見るべき理由を5つ紹介する。
#1 世界王者たちが最大の試練に直面
メインイベントでは、2競技ONE世界チャンピオンのレギン・アーセル(スリナム)が、7年にわたる無敗記録キープと、ライト級ムエタイ世界タイトル防衛をかけて、ドミトリー・メンシコフ(ロシア)と対戦する。
11連勝と波に乗った状態でこの試合に臨むメンシコフは、この階級随一のパンチ力を有しており、決定的な勝利を挙げてアーセルからベルトを剥ぎ取ることになるかもしれない。
この試合の前には、ONEライト級サブミッション・グラップリング世界チャンピオンで、世界トップのパウンド・フォー・パウンドのブラジリアン柔術選手として知られるケイド・ルオトロ(米国)が、トミー・ランガカー(ノルウェー)を迎えて防衛戦に臨む。この一戦は、有名選手のマーカス・アルメイダ(ブラジル)やマイキー・ムスメシ(米国)も注目している。
挑戦者ランガカーは、欧州トップの男子ブラジリアン柔術黒帯のアスリートとしての地位を確立しており、ルオトロと互角に渡り合うだけでなく、逆転の可能性を秘めた技術力を有しており、スクランブルも強い。
昨年9月のADCCの打ち上げで緊張をはらんだやり取りを交わしたという両者は、今回の大会にその熱を持ち込み、史上最高の勝利を手にしようと意気込んでいる。
#2 スーパーボン、王座陥落後の初試合
今年1月にチンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン / ベラルーシ)にONEフェザー級キックボクシング世界タイトルを奪われたスーパーボン・シンハ・マウイン(タイ)は、世界最高のパウンド・フォー・パウンドのストライカーと見なされていた。
悲痛な敗北後の初試合となるこの一戦で、対するはタイフン・オズカン(オランダ / トルコ)。
スーパーボンは自身のパワーと技術力を再び見せしめたいと燃えている。一方、オズカンは世界タイトル挑戦へのステップとして、この階級の1位コンテンダーのスーパーボンを倒してアピールとしたいところだ。
#3 黒星からの再出発を期して
スーパーボン以外にも、最近喫した黒星からの再出発を狙う有名選手が出場する。
39歳のベテラン、ニキー・ホルツケン(オランダ)は、昨年3月の「ONE X」でのシンサムット・クリンミー(タイ)戦で壊滅的なKO負けを喫して以来の出場となる。
今回は、ライト級キックボクシングマッチでアドリアン・サディコビッチ(ドイツ)と対戦。勝てれば、今なお危険なストライカーだと証明するチャンスになる。
また、アンバー・キッチン(英国)はONE初勝利を目指し、ISKAキックボクシング世界チャンピオンに4度輝いたONEのニューカマーのマルティーヌ・ミキエレット(イタリア)とストロー級ムエタイマッチで対戦。
さらに、オープニングを飾るヘビー級キックボクシングマッチでは、ラーデ・オパチッチ(セルビア)がONEで唯一喫した黒星から立ち直ろうと、グート・イノセンテ(ブラジル)との再戦に臨む。
両者とも現ONEライトヘビー級キックボクシング世界王者のローマン・クリークリャ(ウクライナ)に負けており、この一戦で勝てれば、リベンジマッチのチャンスが与えられるかもしれない。
#4 アピール目指すMMAトップランカー
重要な対決はまだまだある。
フェザー級MMA3位のイリヤ・フレイマノフ(ロシア)は、前回のONEデビュー戦に続き、階級トップを目指してシネチャツガ・ゼルトセトセグ(モンゴル)と対戦する。
ここで印象的な勝利を挙げることができれば、ONEフェザー級世界タイトル挑戦も近づくことだろう。
さらに、バンタム級MMA4位のクォン・ウォンイル(韓国)と5位のアルテム・ベラー(ロシア)による一戦は、ストライカー対グラップラーの構図。最初から最後まで白熱の戦いを繰り広げてくれることだろう。
#5 無敗のストロー級の天才がデビュー
無敗のストロー級MMAファイターのマンスール・マラチエフ(ロシア)は、イーグルFCの2階級チャンピオン。最近ONEと契約したアスリートのなかでも指折りの期待が寄せられている。
ONEデビュー戦の相手は、急上昇を続けるジェレミー・ミアド(フィリピン)。マラチエフはダゲスタン出身で、レスリング攻撃に加えグラウンドでの強力な打撃パワーを有し、フィニッシュ率は80%。タレントがひしめくストロー級で波乱を起こすための実力は備えており、ベテランのミアドに快勝すればトップ5入りもあり得るだろう。
ONEストロー級世界チャンピオンのジャレッド・ブルックス(米国)もこの一戦を注視しているに違いない。