【7/15大会】ONE Fight Night 12を見るべき5つの理由
ONEチャンピオンシップが7月15日(土)に“ムエタイの聖地”タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで開催する大会「ONE Fight Night 12: Superlek vs. Khalilov」では、MMAにムエタイ、キックボクシング、サブミッション・グラップリングの4競技にわたる格闘技マッチが行われる。
期待のニューカマーや世界タイトル挑戦者候補になり得る注目の選手ら、世界最大の格闘技団体ONEで存在感を示そうと意気込むアスリートが一挙出場する。
この記事では、今週末に迫った「ONE Fight Night 12」を見逃せない理由5つを紹介する。
#1 スーパーレック、2競技王者へ前進目指す
メインイベントでは、ONEフライ級キックボクシング世界チャンピオンのスーパーレック・キアトモー9(タイ)が、急上昇中のKOアーティストのタギール・カリロフ(ロシア)とムエタイマッチで対戦する。
スーパーレックは現在フライ級ムエタイの1位コンテンダー。今回の試合で勝てば、タイトルに挑戦して2競技王者になる可能性も開ける。
だが、現在のONEフライ級ムエタイ世界王者のロッタン・ジットムアンノン(タイ)からベルトをはぎ取るつもりはない。代わりにONEチャンピオンシップのすべてのベルトをタイ選手が巻く、という夢を叶えるため、階級を上げてONEバンタム級ムエタイ世界チャンピオンのジョナサン・ハガティー(英国)に挑戦したいという。
だが、対するカリロフは、人気のタイ選手2人を相手に連続第1ラウンドKO勝ちを収めている爆発的なストライカー。もしスーパーレックに勝てれば“タイ選手キラー”としての評判はさらに高まるに違いない。
#2 フェザー級MMAの今後を占う2戦
「ONE Fight Night 12」で行われるMMAフェザー級マッチ2戦は、この階級の王者のタン・カイ(中国)も注目していることだろう。
まずは、コーメインイベントのトップ5コンテンダー同士の戦い。グラップリングの名手のゲイリー・トノン(米国)と無敗のアスリートのシャミル・ガサノフ(ロシア)が激突する。
ガサノフは昨年、ONEデビュー戦でキム・ジェウォン(韓国)と対戦して一本勝ちし、直後にトノンに対戦を呼びかけていた。こうしてこの階級きってのグラップラー同士の戦いが実現することに。この試合の勝者はタンの次の挑戦者候補になる可能性もある。
さらに、新進気鋭の無敗のアスリート同士の戦い、アクバル・アブドゥラエフ(キルギス)対アーロン・カニャルテ(エクアドル)も見逃せない。
アブドゥラエフは、今年5月のONEデビュー戦で44秒でKO勝利を挙げたばかり。カニャルテは、南米のトップタレントとされ、ONEフェザー級有数の期待の新人選手だ。
#3 世界タイトル挑戦者候補!? 注目の3選手
今回の大会では、世界王座次期挑戦者が誕生する可能性がある3試合が行われる。
ヘビー級MMAマッチでは、アミル・アリアックバリ(イラン)が3戦連続フィニッシュ勝利と正式に2階級王者になったばかりのアナトリー・マリキン(ロシア)とのリマッチを目指し、ダスティン・ジョインソン(カナダ)と対戦する。
さらにアトム級ムエタイマッチでは、ペッディージャー・ルクジャオポーロントン(タイ)が元世界タイトル挑戦者のララ・フェルナンデス(スペイン)と対戦。ペッディージャーは、若干21歳ながら「ONE Friday Fights」シリーズで2戦連続TKO勝利を収めており、世界タイトル挑戦者となる素質は十分だ。
さらに大会の幕開けを飾るライト級キックボクシングマッチでは、コンスタンティン・ルス(モルドバ / ロシア)とボグダン・シュマロフ(ブルガリア)が対戦。しっかりと存在感を示す戦いぶりを披露することができれば、長年この階級の王者として君臨するレギン・アーセル(スリナム)に挑戦するチャンスにつながるかもしれない。
#4 弟に続き栄光を目指すタンミ・ムスメシ
史上最高の米国生まれのブラジリアン女子選手とされるタンミ・ムスメシがONEで2戦目。ストロー級サブミッション・グラップリングマッチで対するは、元IBJJFノーギ世界チャンピオンのアマンダ・アレキン(エクアドル / 米国)だ。
ムスメシは今年3月のONEデビュー戦で白星を挙げており、この勢いをキープできれば、すぐにでも初代タイトルを争うことになるだろう。
さらに弟のONEフライ級サブミッション・グラップリング世界王者マイキー(米国)と同様、超アグレッシブでテクニカルなスキルの持ち主でもある。弟に続き、将来的に一家にONEのベルトを持ち帰る素質があるかどうか、今回の試合も見逃せない。
#5 復活を目指す若松佑弥
元世界タイトル挑戦者若松佑弥は、激戦区のONEフライ級MMAで5戦連続勝利とした後に連敗し、現在苦境にある。
このため、今回の大会では5位コンテンダーのシェ・ウェイ(中国)に勝ち、ランキング上位に返り咲いて、この階級の実力者だということを改めて証明したいところ。
オールラウンドなスキルと天才的な身体能力が世界中で称賛されている若松は、ONEの世界チャンピオンになるための道具をすべて持っているように見える。しかし、再びこの階級の頂点を目指すには、集中力を高めて最高のコンディションでシェとの試合に臨む必要がある。