【6/28大会】ONE Friday Fights 68: Prajanchai vs. Di Bella を見るべき5つの理由
6月28日(金)の「ONE Friday Fights 68: Prajanchai vs. Di Bella」はONEチャンピオンシップが“ムエタイの聖地”、タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで開催する超大型イベント。5人の現・元ONE世界チャンピオンや世界屈指のストライカーが出場し、世界タイトルマッチを目玉としたドラマチックな戦いが繰り広げられる。
この「ONE Friday Fights 68」を見るべき理由はたくさんあるが、この記事ではそのなかでも特に重要なものを5つ紹介する。
#1 待望の世界タイトルマッチ
メインイベントでは前ONE世界チャンピオンのジョナサン・ディベラ(イタリア / カナダ)と、現ONEストロー級ムエタイ世界チャンピオンのプラジャンチャイ・PK・センチャイ(タイ)が、空位となっているONEストロー級キックボクシング世界タイトルを争う。
プロ戦績無敗を誇るディベラは、2022年にONEストロー級キックボクシング世界王者となり防衛にも1度成功した。今年4月の「ONE Friday Fights 58」ではプラジャンチャイを相手に再度防衛に臨む予定だったが、試合前日に体調不良で入院となり、ハイドレーションテストも通過できなかった。
このため王座剥奪となり、予定されていた防衛戦は中止となった。
現在は回復したディベラはかつて巻いていたベルトを取り戻すべく、これまで以上にモチベーションを高めている。
対するプラジャンチャイは、29歳にしてタイのレジェンドとされ、地上有数のストライカーとして知られる。プロで400戦近い出場経験を有し、昨年12月にはジョセフ・ラシリ(イタリア / モロッコ)をノックアウトし、ストロー級ムエタイ世界タイトルを獲得した。
今週金曜日の決戦は、2競技で世界チャンピオンとなるチャンスとあり、やる気を高めていることだろう。
#2 米国大会を前にスーパーレックが出場
現ONEフライ級キックボクシング世界チャンピオンのスーパーレック・キアトモー9(タイ)は、最高の相手と戦う機会を常に探し求めている。
すでに9月7日(土)の「ONE 168: Denver」で、階級を上げてONEバンタム級ムエタイチャンピオンのジョナサン・ハガティー(英国)に挑戦することが決まっているが、今回の「ONE Friday Fights 68」でもフライ級ムエタイ部門でタイトル戦線にからむ危険なKOアーティストと対戦することになった。
そのKOアーティストとは、ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)。7連勝中という波に乗った状態でこの試合に臨む、パワフルなストライカーだ。
ゴントーラニーは世界有数のアスリートとされるスーパーレックを倒し、フライ級ムエタイのランキングを上昇させるチャンス。
フライ級ムエタイ1位コンテンダーのスーパーレックは、現在9連勝としている連勝記録を伸ばし、対戦が控えるハガティーに対してメッセージを送りたいところだ。
#3 元バンタム級キック王者同士が激突
ペッタノン・ペットファーガス(タイ)とアラヴァディ・ラマザノフ(ロシア)による元ONEバンタム級キックボクシング世界王者同士が激突する注目の一戦も行われる。
2022年以来の出場となるペッタノンは現在38歳。世界タイトルを奪還するまでに残された時間は多くはないことは承知しており、今回の大会では強烈なアピールをしたいところだ。
対するラマザノフは、バンタム級キックボクシング3位コンテンダーで、爆発的なKOアーティスト。相手の“ホーム”のタイの観客の前でフィニッシュ勝利をあげられれば、タイトル挑戦へのステップとなるかもしれない。
#4 新進気鋭のムエタイ戦士の対決
バンタム級ムエタイのトップ選手が、この階級の未来を占う重要な一戦で対戦する。
スーブラック・トー・プラン49(タイ)とカムラン・ナバティ(ロシア)は両者ともこれまでONEで無敗としているが、今回の戦いではどちらかがONEでの初黒星を付けられることになる。
スーブラックはこれまでONEで6勝0敗としており、圧倒的なパワーと洗練されたテクニックを武器に調子を上げている。
ナバティはONEで2勝0敗、プロキャリア通算20勝0敗という戦績の持ち主。2023年には別の団体でスーブラックにKO勝利を挙げている。今週金曜日の対決の結果次第では、この階級で最も危険な新星としての立ち位置を確保することになるかもしれない。
#5 壮絶なムエタイマッチが再び
今年3月の「ONE Friday Fights 54」で早くも今年の「ファイト・オブ・ザ・イヤー」候補に挙げられる壮絶な戦いを繰り広げたスリヤンレック・ポー・イェンイン(タイ)とポンペット・PK・センチャイ(タイ)が、今回の大会でキャッチウェイトのムエタイマッチで再び激突する。
前回の対戦は一進一退の攻防で、両者合わせて5回というダウンの奪い合いとなった。最終的にはポンペットが判定で勝利したものの、スリヤンレックの強烈な攻撃も多数被弾していた。
こうした経緯を考えれば、今回の大会でもまた激しい打ち合いが繰り広げられることが期待できる。