【1/31大会】 FIRE&FURYを見逃せない5つの理由
1月31日(金)に迫った「ONE:FIRE & FURY」で、ONEチャンピオンシップはフィリピン・マニラでの2020年最初の大会を開く。
会場のモール・オブ・アジア・アリーナでは、注目の対決、待望のデビュー、そしてメインイベントの世界タイトル戦と、見どころ満載の11試合が予定されている。
会場に足を運ぶファンのみならず、世界中のファンを魅了するイベントになるのは間違いがない。大会当日を間近に控え、「ONE:FIRE & FURY」が見逃せない理由を5つ紹介しよう。
#1 ストロー級最強を賭けたメインイベント
ONEストロー級世界王者のジョシュア・パシオ(フィリピン)がホームの観衆の前で、母国の名誉を賭けてベルトの防衛に挑む。だが元世界王者のアレックス・シウバ(ブラジル)もタイトル奪還のために死力を尽くしてくるだろう。
ブラジリアン柔術世界王者のシウバは、巧みなサブミッションのスキルを披露して2試合連続でアームバーでの勝利を挙げ、タイトル戦への挑戦権を獲得した。
シウバは過去の勝利の89%をサブミッションで挙げている。パシオとの試合でも、洗練されたグラップリング(組み技)が勝利へのカギになると見ている。
だが一方のパシオも、寝技は苦手ではない。元世界王者の内藤禎貴(のび太)のようなグラップラーを相手に良い戦いぶりを見せてきた。さらに、元々はウーシューのスペシャリストであるパシオは近年、ブラジリアン柔術のスキルを磨き上げてきた。
このことはパシオの戦績を見ても明らかだ。パシオの勝利のうち56%はサブミッション勝ちであり、直近の試合では巧みなグラップラーとして知られるレネ・カタラン(フィリピン)をサブミッションでねじ伏せた。
パシオもシウバも、共にはっきりとした強みを持ちつつ、バランスの取れた攻撃ができる選手だ。だからこそ、若きチャンピオンと熟練のベテランが激突するこの世界タイトル戦は、最も見逃せない一戦と言える。
#2 元ONE世界王者が復活を期す
メインカードでは元ONE世界王者2人が、世界タイトル争いに戻り、再び栄光を掴もうと闘志を燃やしている。
まず1人目は元ONEフライ級キックボクシング世界王者ペッダム・ペッティンディーアカデミー(タイ)。ムエタイマッチでMOMOTAROこと小寺耕平と対戦する。
ペッダムにとってこの試合は、ベルトを失って以来初めての試合であり、厳しい試練になるだろう。急上昇中のMOMOTAROはONEでの直近の試合で、シットンノーイ・ポー・テラクン(タイ)を相手にONEスーパーシリーズ史上最速記録となる、試合開始わずか41秒でのノックアウト勝利を収めているからだ。
そして2人目はコーメインイベントに登場する元ライト級世界王者のエドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)。ピーター・バウシュト(オランダ)と対戦し、ベルトを取り戻す戦いを続けるつもりだ。
フォラヤンは2019年に2連敗を喫した後、11月にようやく勝利を手にした。フィリピン格闘技のアイコンとも言える存在であり、再びライト級の頂点に立つために勢いをつけたいところだ。
だが一方のバウシュトは現在7連勝と勢いに乗っており、地元のヒーロー、フォラヤンを相手に2ラウンド以内で決着をつけると自信を見せている。
#3 激闘間違いなしのフライ級マッチ
フライ級有数の激しいファイター2人がぶつかる試合となれば、凄まじい打撃の応酬が止まらない、まさにノンストップの試合が期待される。ダニー・キンガット(フィリピン)とシェ・ウェイ(中国)の対戦だ。この試合は今大会の「バウト・オブ・ザ・ナイト」にもなり得るだろう。
フィリピンの名門ジム「チーム・ラカイ」に所属するキンガッドは、2018年以来、模範的な打撃、爆発的なグラップリング、そして果てしないスタミナにより、試合の度に注目を浴びてきた。
キンガッドはこの間、6連勝を挙げている。その連勝を直近の試合で止めたのは、ONEフライ級世界グランプリ(GPR)の決勝で戦った、DJことデメトリアス・ジョンソン(米国)なのだ。
ファンは既に、キンガッドの死力を出し尽くすスタイルの戦いに慣れてきている。今回ホームのマニラで待ち受ける対戦相手も、そのスタイルを披露するにはぴったりの選手だ。
シェは2019年、ONEヒーロー・シリーズ(ONEの各国版登竜門大会)で4つのTKO勝ちを挙げた後、12月のONEウォリアーシリーズ(OWS、ONE若手発掘のためのリアリティ番組・大会)でもノックアウト勝ち。5試合連続ノックアウト勝ちという戦歴を引っ提げてONE本大会にデビューする。
だがシェがKO勝ちの連勝記録を延ばすのは、難しいかもしれない。キンガッドは総合格闘家としての約6年のキャリアで、一度もノックアウト負けしたことがないからだ。
#4 ONEデビューさらに3選手
今大会では3人の選手がONEチャンピオンシップにデビューする。
まず最初に登場するのはクリス・ショー。スコットランド出身のストライカーで、国際ムエタイ連盟(IMF)ムエタイ世界王者でもあるショーは、バンタム級のムエタイマッチで、名高いロドレックP.K.センチャイムエタイジム(タイ)と対戦する。ロドレックの強力な打撃とショーのスタミナが試合の見どころだ。
続いて登場するのは国際競技空手協会(ISKA)ムエタイ世界王者に2度輝いたアン・リン・ホグスタッド(ノルウェー)。ONEスーパーシリーズムエタイでアルマ・ユニク(オーストラリア)と対戦する。スピードを始めとして強みを生かしてユニクを倒し、アトム級トップの栄冠を目指した道を歩き始めるつもりだ。
そして最後に、イヴァニルド・デルフィノ(ブラジル)が、和田竜光と対戦する。この対決はもともと、2019年のONEフライ級世界GPR準々決勝で予定されていたカードだ。デルフィノはブラジル最大級の格闘技団体「Jungle Fight」のフライ級世界チャンピオンで、ここまで無敗。DEEPフライ級世界王者の和田との対決は見ものだ。
#5 地元のヒーロー
フィリピンでの盛大な大会は、地元のヒーローなしには完結しない。プレリムには3試合、地元から参戦する選手の登場が予定されている。
まずはリト・アディワン。ストロー級マッチでタイの総合格闘家ポンシリ・ミートサティートと対戦し、連勝記録を7まで延ばすことを目指す。
2人目はチーム・ラカイでのアディワンのチームメート、ジナ・イニオン。インド出身のストライカー、アシャ・ロカを破り、アトム級のランキングを駆け上がりたいところだ。
そして最後はジョマリー・トーレスで、プレリム1試合目に登場する。相手はONE女子アトム級世界タイトル戦にも挑戦したことがある、ジェニー・ファン(台北)だ。
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