【5/28大会】ONE: FULL BLASTで学んだ5つのこと

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5月28日(金)の「ONE: FULL BLAST」では、大興奮の5試合が行われ、多くの忘れられない瞬間があった。

メインイベントでは、セーマペッチ・フェアテックス(タイ)が、今後何年にもわたってハイライト級の見せ場として語り継がれるであろう、衝撃的なボディショットでこの夜を締めくくった。

興奮が落ち着いたところで、その見事なフィニッシュをはじめ、「ONE: FULL BLAST」のキーポイントを振り返ってみよう。

#1 セーマペッチ、文句なしの1位ランカー

メインイベントのバンタム級ムエタイのトップコンテンダー同士の対決は、火花が飛び散る戦いになることが確実だったが、このような素早いノックアウトは予想以上だったに違いない。

試合開始からわずか2分、1位コンテンダーのセーマペッチは右パンチを放ち、3位のクラップダム・ソー・チョー・ピャッウータイ(タイ)はガードを上げた。続いてセーマペッチは肝臓に強烈な左ストレートを見舞い、クラップダムは体を折ってマットに転がった。

打撃のスターである両者は当初、ONEバンタム級ムエタイ・トーナメント決勝で対戦する予定だったが、セーマペッチは怪我のため出場を辞退していた

この強烈なKOは、ONEバンタム級ムエタイ世界チャンピオンのノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)も注目したことだろう。セーマペッチにとって、再び世界タイトルに挑む機会につながるかもしれない。

いずれにせよ、セーマペッチのONEのケージ「サークル」での復帰戦は、彼が間違いなくこの階級のナンバー1であることを証明した。

#2 ランク入り間近⁉︎シェが歴史へ一歩

中国初の総合格闘技の世界チャンピオンになる、という夢を追うシェ・ウェイ(中国)は、カンタラージ・アガーサ(インド)戦での第2ラウンドTKO勝利で、実現を引き寄せたに違いない。

大きな目標を掲げるシェは、すべての試合がフライ級のアスリートにメッセージを送る機会と捉えている。そして、直近の試合「ONE: COLLISION COURSE」でのチャン・ロタナ(カンボジア)戦でのTKO勝利に続き、アガーサ戦でも印象的なパフォーマンスを見せた。

ONE: FULL BLAST」では、シェは驚異のスピードで押し、インドのグラップラー・アガーサを圧倒。テイクダウンを阻止し、重いパンチを放ち、強烈なキックで打ちのめした。攻撃を受けてダメージを蓄積したアガーサは、第2ラウンドまでしかもたなかった。

シェは、連続でTKO勝利を挙げたことにより、フライ級ランキング入り、ひいては、歴史の1ページに名を残すチャンスに近づいたと、高らかに宣言したのだった。

#3シムソン、華々しいデビュー

マイルス・シムソン(オランダ / スリナム)は、「ONE: FULL BLAST」でのデビュー戦でスポットライトを浴び、ウェルター級キックボクシングの注目株となった。

シムソンは、サンティーノ・ファーベーク(オランダ)と3ラウンドにわたる戦いを繰り広げた。両者ともに互いの武器を駆使し合った試合では、シムソンは序盤は劣勢だったが、見事な打ち合いを披露し、ユナニマス判定勝利を収めたのだった。

シムソンの攻撃力が期待できることは明らかで、次回のONEスーパーシリーズ登場でも同様に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれることだろう。現在、この階級では倒すべき男、としての立ち位置を確立したに違いない。

#4 ケリーのめげない心

エドワード・ケリー(フィリピン)は、「サークル」内での驚異的なハートでファンを惹きつけている。

ONE: FULL BLAST」で行われた試合では、ケリーはアフメド・ファレス(エジプト)の深いトライアングル・チョークに耐え、その根性とタフさを見せつけた。

ファレスは約2分間にわたって、サブミッションを試みてきたが、ケリーは決して諦めない姿勢で試合に臨み、最終的には頭から抜け出して、トップポジションで残りのラウンドを戦い抜いた。

この生存本能により、ケリーはスプリット判定で勝利を収め、総合格闘技フェザー級での地位復活への一歩を踏み出した。

#5 OWS出身者が大活躍

ONEウォリアーシリーズ(OWS)は、世界中の優秀な新進格闘家がしのぎを削る舞台だが、今回の「ONE: FULL BLAST」では、その出身者が本大会で実力を存分に見せつけた。

出身者の1人、シェは圧倒的なパフォーマンスで、止まらない勢いをキープ。

また、アンソニー・ドゥ(米国)もリャン・フイ(中国)との試合で、第2ラウンドでトライアングル・チョークを決め、本大会デビューを飾った。ドゥは、テイクダウンの直後にサブミッションを決め、チャンスをモノにする能力を見せつけた。

また、ファレスはケリーに判定負けを喫したものの、フィニッシュ直前まで行った。強豪の「チームラカイ」のアスリートを相手と対等に戦える実力を証明し、ONEチャンピオンシップののファンに強烈な印象を残した。

今回のOWS出身者の活躍は、この登竜門シリーズの豊富なタレントを証明する機会となったことだろう。

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