【10/13大会】岡見勇信と対戦のターニ、逆境を越える勇気の力
アギラン・ターニ(マレーシア)は逆境に立ち向かわなければならなかった。格闘家としての彼の魂は、決して逃げることを許さなかった。
ターニは彼の人生とキャリアから突き付けられた試練に、勇気をもって立ち向かってきた。そしてマレーシアで最も成功した格闘家の一人になった。
今の彼があるのは、そのメンタリティのおかげであり、格闘技史上、最大のイベントに臨むターニを勇気づけている。 彼は10月13日に東京・両国国技館で開かれる「ONE:CENTURY 世紀」の第1部で、岡見勇信と対戦する。
「勇気は自分にとって、とても重要。勇気がなければ前に進めないことが、何度もあったから」
「小さい頃から既に、いろいろな問題があった。正しい考え方を持っていなかったら、自分は今ここにいない」
ターニは格闘技ジム「Monarchy MMA」に所属する24歳。10代で139㎏も体重があったターニは、凄惨ないじめにあい、いじめっ子に立ち向かう勇気を見せなければならなかった。彼は人生を変えるため、格闘技に打ち込んだ。
トレーニングを始めたターニは、できる限り多くの時間をジムで過ごし、新たに見つけた情熱に没頭したかった。だが、父親の反対にあう。
「ジムには清掃員として働きに行った。父は自分の選択が気に入らなかった」
「なんで薄給の仕事をしているんだって、父に聞かれた。もっと給料がよくて、変な時間に働かなくていい仕事を勧められた」
若きターニにとって、お金が動機づけになることは決してなかった。幸福がより重要であり、自分の原則に忠実であることに誇りを持っている。
そうすることによって彼は、ONEへの道を切り開いてきた。
「父に説明する勇気が必要だったから、そうするしかなかった。もし本当にやりたい何かがあったら、意志とやり抜く力を持って前に進むことが、どんなに大事かわかるだろう」
「やりたくないことをやっていても面白くない。ジムでトレーニングしている時、自分はとても楽しかった」
「毎日、一生懸命、練習した。ジムの創設者がいつもプレッシャーをかけてきたんだ。もっとやせるようにとか、もっと強くなるようにとか、他にももっとたくさん。こういう全てのことがあって、今の自分を形作っている」
努力が実りONEにデビューすると、フィニッシュ率100%で7連勝を記録。すぐに世界戦の切符を手に入れた。
だが、連勝記録はそこでストップした。敗れたことにショックを受けたが、ターニは立ち直る強さを持っていたし、頂点を目指して再びトレーニングを始めた。
手術から快復するとすぐ、ONEはターニに試合を組んだ。ターニの勇気を見せるチャンスとして、そして彼がウェルター級のエリート選手の一人であると証明するチャンスとして。
ターニは、今年6月「ONE:LEGENDARY QUEST」で、秋山成勲と対戦することになった。2度の敗北の後の試合とあって不安は隠せなかったが、彼は切り抜けることができた。
「秋山と対戦するのはすごくこわかった。彼は経験豊富だし、有名な選手だ」
「中国のホテルですら、みんなが自分を見て、この男が秋山と対戦するのかと驚いていた。ロビーで会った人は自分のことを疑っていた。でも少なくとも自分のことを疑うわけにはいかないとはわかっていた」
ターニはユナニマス判定による勝利で根性を見せ、彼らを黙らせた。そして今度は、もう一人の日本人の強敵、岡見と対戦することになった。
岡見はONEでの対戦相手の中で人目を惹く存在だ。だがターニは勇気をもつことでもう一度、経験豊富な対戦相手から勝利をもぎ取れると信じている。
「そう。そう信じている。自分に何ができるか知っている。スキルがないとか、経験がないとかということではない」
「16歳の時から格闘技をやっている。自分をがっかりさせることはできないって、いつも学んできた。日本に行って、良い結果を持って帰りたい」
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東京・両国国技館 | 10月13日 (日) | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)
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「ONE: CENTURY 世紀」は、さまざまな格闘技から28人の世界チャンピオンが参戦する、史上最大の世界選手権格闘技イベントだ。フルスケールの世界選手権格闘技イベント2大会が同日開催されるのも、史上初めてのことである。
複数の世界タイトル戦、世界グランプリチャンピオンシップ決勝戦3試合、そして世界チャンピオン同士の対決をふんだんに取りそろえ、ONEチャンピオンシップが東京の両国国技館で新地平を切り拓く。