デメトリアス・ジョンソンの妻、「最強」の理由明かす
驚異的なハードワークと犠牲がなければ、DJことデメトリアス・ジョンソン(米国)は史上最高の総合格闘家なることはできなかったかもしれない。
妻のデスティニーは、まだジョンソンが駆け出しの総合格闘家だった10年以上前、レッドロブスターのレストランで同僚としてジョンソンと出会った。それ以来、ジョンソンの献身的な努力を間近で見続けてきた。
ジョンソンが記録破りの世界チャンピオンになり、一緒に幸せな家族を築いた時も、その努力は続いた。ONEフライ級世界タイトルを賭けてアドリアーノ・モラエス(ブラジル)に挑もうとする今も、それは変わらない。
「彼の真面目さは他に比べる者がないほど。彼ほど一生懸命に、そして賢く取り組むことができる人を、他に知らない」とデスティニーは語る。
ジョンソンが北米で世界タイトルを獲得し、新記録となる11回連続防衛を達成したのは、この懸命な努力のおかげだ。
辛いフルタイムの仕事をしていた時でさえ、ジョンソンは格闘技の夢を一途に追求した。そして、より懸命に取り組むほど、夢は現実に近づいた。
「彼は目標を立てる。そして目標を達成するためにやるべきこと1つずつやっていく。何があろうと」
「目標を設定し、そこに到達するために必要な全てのものを洗い出すことができる。そういう決意と強い思いがある。そして、それらを実行して、達成することができる」
真面目さに加えて謙虚であることがジョンソンをトップへ導いたと、デスティニーは思っている。
「自我を押しやることができるのは、間違いなくその要因だったと思う」
「みんなが苦労していることだ。人と比べて自分の人生を生きようとしない。彼は自分の道をしっかり歩むことだけに集中できたのだと思う」
「彼にとっては『自分の目標を達成するためにやるべきことをやるだけ。隣の人が何をしていようと気にしない』ということ」
今や3人の子どもの父親となったジョンソンの責任は大きくなっている。だがそれでもまだ、集中は途切れていない。
選手としてのキャリアの中で、できる限りのことを成し遂げ、それによって引退後も、家族ができる限りよい生活を送れるようにしたいと思っている。だがこの理由のために、ジョンソンは大きな犠牲を払う必要があった。
ジョンソンは大切な人や家族のイベントに行けなかったときにいつも取り乱す。だがデスティニーはこういったことが、昨年3連勝でONEフライ級世界グランプリを制覇にこぎつけるなど、成功を続けていく上で不可欠なことだったと確信している。
「誕生日、結婚式、旅行やパーティー。彼はトレーニングで参加できなかった」
「多くの人にとってはとても重要なことだと思う。でも私たちは、ポジティブに捉え、彼が目標を達成しようとしているんだと思うことにしている。こういった犠牲が勝利につながったと示してくれた」
数々の成功により、多くのファンにとってジョンソンは史上最高の格闘家になった。デスティニーはもちろんその肩書に納得しているが、むしろ家族への責任感の強さをうれしく思っている。
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格闘家としてのキャリアがどれだけ重要な時でも、ジョンソンは父親として、そして夫としての役割をしっかりと果たしたいと考えているのだ。
「(史上最高と言われることは)正しいと思う。彼は素晴らしいと思うが、見方は人によってそれぞれだ」
「私たちは必ずしもそういう生き方をしているわけではないが、それでも彼は驚異的。全てにおいて最高。(史上最高の)パウンド・フォー・パウンドという肩書は彼にふさわしいと思う。でもその意味で、人生のバランスが取れているというところに価値があると思う」
「パウンド・フォー・パウンドのチャンピオンにはなれないとわかっていれば、人生の他の面で苦しむことになる。彼にとってはただ、バランスの取れた人生を送っているということ」