エディ・アルバレスのお気に入り映画4選

American lightweight mixed martial arts legend Eddie Alvarez

ライト級で総合格闘技の世界チャンピオンに4度輝いたエディ・アルバレス(米国)は、いつもハードトレーニングに励んでいるが、練習の後は普通の人と同じようにリラックスして映画を楽しんでいる。

アルバレスは米国・フィラデルフィアに拠点を置く36歳。自身のスキルセットと同じくらい幅広い趣向を持つ映画通だ。実際、好みの映画はさまざまなジャンルに渡る。

この記事では、アルバレスのお気に入りの映画4本を紹介する。どれを取っても、コロナウイルスの影響で自宅待機している多くの人たちにとって、良い刺激になるかもしれない。

シンデレラマン(2005)

ボクシングに焦点を当てた映画が、アルバレスのお気に入りの映画のリストに登場するのは驚くべきことではないが、「シンデレラマン」は見る者に感動をもたらしてくれる。

ラッセル・クロウ主演で、実在のプロボクサーで元ヘビー級世界チャンピオンのジェームス・J・ブラドックを描いた映画だ。

主人公ブラドックはボクシングを引退したが、時は1930年代の大恐慌。妻と子どもたちを養うために、日雇い労働者として働いていた。やがてブラドックはリングに戻り、大番狂わせの試合を演じて、世界タイトルを手にしたのだった。これはアルバレス自身の総合格闘技のキャリアに刺激を与えたことだ。

「経済が好調な時期でさえ、格闘技で生きていくのは大変なこと。でも金融史上、最悪の時期に自分自身や家族が、経済的に破滅的な状態を経験しなければいけないというのは驚くべきことだった。刺激的な作品だった」

「自分がどんなに上手くいっていても、他の人の人生の厳しかった時代を振り返ったり、恵まれない人に目を向けるのはいいことだ。感謝の気持ちでいっぱいになるし、そういう経験をしている人たちに対して、より思いやりを持てるようになる」

アルバレスは自分自身も厳しい時代を経て、強い映画に結びつきを感じている。

「『シンデレラマン』は本当にぐっと来るものがあった。自分は恵まれた環境で育ったわけではなくて、今日の自分のこの場所にたどり着くまで、文字通り拳で戦わなければいけなかった。必死で人生を歩んでいる人たちみんなを称賛したい」

グラディエーター(2000)

リストの2番目もラッセル・クロウの主演映画だ。

「グラディエーター」はリドリー・スコット監督のクラシックで、第73回アカデミー賞では作品賞や主演男優賞など5つの賞を受賞した。

ラッセル・クロウは、後に奴隷に身を落とすローマ軍の将軍マキシマス・デシマス・メレディウス役を演じた。皇帝アウレリウスと皇太子コモドゥスの確執に巻き込まれて家族を失い、自らも奴隷になった後、マキシマスはコモドゥスへの復讐を誓い剣闘士(グラディエーター)として名を上げていく。

アルバレスは、格闘家としての独特の視点により、この映画と明らかなつながりを持っている。

「(マキシマス)がトンネルの中にいるとき、そこから出ようとしている時。その瞬間にはいつも本当に引き込まれる」

「未知の世界へ、そして不確実な世界へと歩いていく瞬間を、誰もが本当に理解することはできなかった。生き続けたいという希望と信念を抱いているだけ」

その瞬間は他の何よりも、アルバレスの心に長い間残った。

「本当の不気味さ、孤独な感情があって、自分の信仰に依存し、その瞬間を乗り越えたいと願っている。だから、彼がトンネルの中で準備をして、剣を手に出てくる時、それは本当に最高の瞬間だ」



俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-(2008)

アルバレスが好きなのはアクションやドラマだけではない。コメディも好きだ。

お気に入り映画リストにランクインしたコメディは、2000年代で最も人気のある映画の1つ「俺たちステップ・ブラザース —義兄弟—」。

親の結婚で義理の兄弟となり、一緒に暮らすこととなった2人の中年、独身、無職の男たちが巻き起こす騒動を、面白おかしく描いた作品だ。

「この2人は究極の無意識の陽気さを持っている。彼らは完全に、現実世界のものではない」

「彼らは親が彼らの面倒を見るべきだと信じている。40歳だが、皮肉なことにそれは親のせい。彼らをああいう風にしたのは、親たちが長い間、そうさせたから」

主演ウィル・フェレルの天才的なコメディの才能は、アルバレスのお気に入りだが、この映画は共演者のおかげで素晴らしさが増している。

「自分にとってウィル・フェレルは最も面白い人間。彼が出演している映画なら何でも観る」

「でもこの映画では(フェレルの兄弟役の)ジョン・C・ライリーとのやりとりが素晴らしい」

ライオン・キング(1994)

https://www.youtube.com/watch?v=F_N5iaMHgKU

アルバレスが1994年のアニメ映画「ライオン・キング」を挙げると思っていた人はほとんどいないだろう。

だがさらに驚くべきことに、アルバレスはこのディズニー・クラシックに出てくる2つの曲「ハクナ・マタタ」と「王様になるのが待ちきれない」が大好きなのだ。

実際、彼はどちらの方が好きか、決めることができないほどだ。

「 五分五分だね。『王様になるのが待ちきれない』はONEに参戦して以降、いつも自分のために演奏してきたようなもの」

「自分が持っている深い信念や自信とは関係なく、忍耐強く自分の順番を待つ。でも最終的にはみんなを倒し、タイトルを獲得する」

「楽しくなりそうだという考えと、若いライオン(シンバ)が王になるのを待ちきれなくなり、どんなに素晴らしい王になるかについて話している。自分にとってはいつだってクールな曲」

アルバレスはこのディズニーの曲を聞くと興奮するが、一方の「ハクナ・マタタ」は、心配することなく、日常生活をどのように送るかを定義している。

「 『ハクナ・マタタ』は人生をどう生きるかだ。自分がコントロールできない多くのことは気にしすぎないようにしている」

「自分はヒッピーではないが、非常に困難な状況に陥ることがあるから、自分を変わった人間だと見る人は多い。それに自分の見方は他の人とは大きく異なる。自分は幸せ。自分はたいてい、いつでも幸せ」

Read more: エディ・アルバレスがONE参戦時に入場曲を変えた理由

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