【2/28大会】ジャネット・トッド、夫が支えた格闘技キャリア
ジャネット・トッド(米国)は今やONEスーパーシリーズで最も手強い女性アスリートの1人だが、12年前に夫に出会っていなかったら格闘技を始めることすらしていなかったかもしれないと言う。
2月28日(金)にシンガポールで開かれる「ONE:KING OF THE JUNGLE」のメインイベントで、ONEアトム級キックボクシングの世界タイトルを賭け、トッドは王者スタンプ・フェアテックス(タイ)と対戦する。34歳のトッドがムエタイを始めたのは、大学の時に後の夫になる恋人のダスティンがきっかけだった。
高校でチアリーディングに取り組んだ後、トッドは大学で航空工学を専攻するかたわら、有酸素運動系のキックボクシングの教室に参加していた。
その頃ダスティンは格闘技の練習を辞め、保安官になるために警察学校で訓練を受けていた。そんなダスティンはジャネットに、地元のムエタイジムを試してみるよう勧めたのだ。
それは彼女の人生にとって大きな転機となった。
「ダスティンがいなかったらムエタイに出会っていたかどうか、本当にわからない」
「ムエタイのおかげで良いことがたくさんあった。一緒にトレーニングするうちに親友もできた。ムエタイのおかげで人生最高の経験もできた。こういう風になるなんてすごい」
トッドはますますトレーニングに熱をあげるが、ダスティンと練習したことは一度もないのだと言う。
だがダスティンはジムの外でいつもトッドを支えた。心の支えであったり、実践的な助言であったりを通して、ダスティンは「チーム・トッド」に不可欠な存在となっていた。
「私たちは不思議なカップル。トレーニングは一緒にできないの」といってトッドは笑う。
「一緒にビデオを見て試合を研究する。ダスティンは彼の意見を教えてくれる。でもジムでパッドを持ってくれることはない」
「彼が以前、自分も関わっていたからこそ、私たちはとてもうまくいっていると思う。試合のために一生懸命取り組み、時には犠牲も払わなければいけないし、その過程では精神的に、感情的にアップダウンがある。彼はそういうことを分かってくれるから」
「それを理解でき、何があっても支えてくれる人がいることは素晴らしいこと。本当に大事。トレーニングは辛いこともあるから。私は彼なしでは絶対にできない」
トッドはかなりの時間をトレーニングに費やすため、特に試合前の準備期間中は、あらゆることで夫に頼っている。
ダスティンは最近、保釈金立替業者の依頼で逃亡者を捕まえて賞金を受け取る「バウンティハンター」として働きつつ、カリフォルニアの自宅近くで私立探偵としても働いている。ダスティンには自分の仕事があるが、妻のためのサポートを惜しまない。
「例えばホウレンソウを買いに行く時間がない時もある」
「夜10時までトレーニングしている時、必要なものは彼が買い物してくれる。だから私が家に帰った時、必要なものは家にある。そういうことは本当に助かる」
ただ仕事が忙しいため、トッドの試合をかたわらで見守ることは、いつもできることではなかった。だが目前に迫った試合はトッドにとって晴れ舞台と言える大きな試合。トッドはなんとか、ダスティンがシンガポールに駆け付けて、世界チャンピオンになるのを見届けてほしいと思っている。
「これまでは一度も来られかった。本当に忙しい人だから。でも今回は来てほしいって心から願っている!」
シンガポール|2月28日 (金) |ONE:KING OF THE JUNGLE|公式アプリで生中継(無料)|日本公式Twitter|日本公式Instagram