【2/7大会】内藤大樹の強さの秘密、3兄弟の強い絆
格闘技に打ち込む中で壁にぶつかることがあっても、内藤大樹のそばにはいつも、支え合える兄弟の存在があった。1歳上の兄、凌太と3歳下の弟、啓人だ。
2月7日(金)にインドネシア・ジャカルタで開かれる「ONE:WARRIOR’S CODE」で、シュートボクシングチャンピオンの内藤は、サバス・マイケル(キプロス)とムエタイマッチを戦う。
3人そろって格闘家という兄弟の中で、お互いを高め合い、支え合ってきたからこそ、内藤はこれまで数々の功績を成し遂げてきたのだ。
礼儀作法を身に着けてほしいという母親の後押しで、内藤は兄と共に空手を始めた。まだ内藤が小学校に入る前のことだった。そして弟も後に加わった。
男ばかりの3兄弟ともなると、毎日が激しいケンカの連続になってもおかしくない。だが空手を通じて絆を強めた内藤たちは、仲が良かったという。
「いつも仲が良かった。3人とも格闘技をやっているので、一緒にいる時間が長い。ケンカもするが、基本的には仲がいい」
3兄弟の中で最も空手が好きだったのは、内藤だった。そして中学生の時に真っ先にキックボクシングに転向したのも内藤で、刺激を受けた兄も転向を決める。弟は中学校の間は空手から離れて剣道をやっていたが、高校に入ってから兄たちの後に続いた。
「僕がキックボクシングを楽しそうにやっているのを見て、やりたいと思ったのだと思う」
明るい性格の内藤は、兄弟の中ではムードメーカーのような存在だと言う。それぞれに性格もキックボクシングのスタイルも違う3兄弟だが、お互いにお互いを高め合ってきた。
「啓人は飲み込みが早い。運動神経がよくて、ポジティブ」
「格闘技のセンスがあり、基本的には何でもできる。しっかり見て戦うカウンターファイターだと思う」
「兄の凌太は優しくて真面目。コツコツ続けるタイプ」
「どちらかというと不器用で派手な技はあまりないが、コツコツと同じことを繰り返して勝負をつかみ取りにいくタイプ。キックのスタイルで言うと、兄はアグレッシブなファイター」
小さい頃から空手を始めた3兄弟は、格闘家として生きていく運命にあった。まず内藤が2011年にシュートボクシングでプロデビューを果たし、兄の凌太が2014年に同じくシュートボクシングでデビュー。弟の啓人は2017年にDEEP KICKに参戦した。
内藤は昨年、ONEスーパーシリーズバンタム級のエース、鈴木博昭とトレーニングを共にするため、愛知・豊橋市の格闘技ジム「BELLWOOD GYM」に移籍。兄と弟も今年1月、後を追って正式に移籍した。
再び同じジムでトレーニングを始めた彼らは、厳しい練習を通してお互いを高め、励まし合っている。3人だけでのトレーニングは週に1回の走り込みだけだが、全員そろって格闘技に打ち込むこからこその強さが、3兄弟の強い絆の中から生み出されている。
「格闘技で勝ち上がりたいという気持ちもそうだし、お互いに高め合っていっている。良い雰囲気で練習できている」
「テクニックを共有したり、きつい練習でも兄弟みんなで励まし合ったりしている。協力し合って、自分たちの持っているものをシェアしながら練習している」
「兄弟の中でも負けられないと思っているから『引っ張るぞ』という気持ちがある。もちろん兄も同じ。だから例えば弟が練習に身が入っていない時は僕や兄が言う」
内藤が海外で試合がある時、ファンは弟がセコンドについてサポートしているのを見ることができるだろう。もちろん日本で試合がある時は全員がサポートにつく。
世界トップクラスの選手と戦いに行くとき、こういった家族の支えがあることは、内藤がメジャー大会の舞台で活躍するためのカギになるかもしれない。
「試合当日は、みんな普段通りで意外とリラックスしている。兄弟がいると安心できる」
「お互い、全てわかっているから。変に気を使うこともない。性格もそれぞれ分かっていることが大きい」
ジャカルタ|2月7日 (金) |ONE:WARRIOR’S CODE|公式アプリで生中継(無料)|日本公式Twitter|日本公式Instagram