【10/13大会】敗北から学ぶー38歳岡見勇信が進化し続ける理由
岡見勇信はプロの総合格闘家として50試合近くを経験しているが、今もなお、より強くなるつもりでいる。それは彼が武道の精神に従っているからこそできることだ。
岡見は現在38歳。10月13日(日)に東京・両国国技館で開かれる「ONE:CENTURY 世紀」の第1部で、アギラン・ターニ(マレーシア)と対戦する。彼は格闘家として、勝利や敗北を通じて進化を続け、今回の格闘技史上、最大のイベントにたどり着くことができた。
「武道は痛み、勝利がもたらす幸福、敗北がもたらす不満、そして悲しみに関すること」
「勝者は優しくならなければいけない。敗者は再び立ち上がり、勝者を目指す努力をしなければいけない。武道はこういう精神を学ばせてくれる」
岡見は神奈川県出身で、東京の格闘技ジム「EXFIGHT」に所属する。子どものころからスキルを磨き始めて以降、この武道の精神の元で生きてきた。そのおかげで、日本での成功から飛び出し、世界中の強豪と戦うことができた。
勝った時はいつも、次の試合でより強くなれるよう、試合を振り返る時間を取る。
彼はまた、自分が学んだことを他の選手に教え、彼らが成長できるよう手助けしてきた。
「試合に勝ったら、横暴になったり傲慢になったりしてはいけない。自分より弱い立場の人に対し、優しくなければいけないし、彼らを助けなければいけない」
「これは武道の精神が教えてくれたことだ。柔道でも、剣道でも、総合格闘技でも、そして空手でも、大事なことは子どもたちにこの精神を教えること。もちろん、大人に対しても同じだけどね」
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岡見は約20年間に渡り、国内外の何千人ものファンの前で、メインカードをはじめとする数々の試合を戦ってきた。これは、謙虚であることや勝利から成長するという能力だけによるものではない。
ベテランの岡見は何度も、敗北を経験してきた。だが敗北は、栄光を求める彼を止めることは決してなかった。
総合格闘技のようなスポーツでは敗北は避けられないと、岡見は分かっている。選手は試合に出るたびに試される。大事なのは、敗北を受け入れ、そこから学び、成長することだ。
「日々のやる気をどうやって保つかということ。総合格闘技では、勝つこともあるし、負けることもあるから」
「もちろん、負ければやる気は揺らぐかもしれない。でも敗北からはものすごくたくさんのことを得られる。自分はそうやって、敗北から学んできた。負けたからってそれで終わりじゃない」
「負けた後には、全く新しい世界が待っている。敗北を積み重ね、そこから得るものは贈り物だ。経験してきた自分が言うのだから間違いない。それを理解することで、自分はやる気を維持し、格闘家であり続けられる」
岡見はその精神により、いつも自信を持っていられる。これまで49試合から学んだ全てを生かし、若くハングリー精神にあふれる相手を倒せると分かっている。
彼はまた、両国国技館で何が起ころうとも、そこから学び、次の試合に備えることができると信じている。
そうでなければ、グローブを外し格闘家を引退する時だろう。しかし岡見は、そんなことが近い将来起きるとは思っていない。
「勝利や敗北から学ぶ気持ちを失い始めた時が、辞め時だろう。勝っても負けても、大事なことはもっと成長したいと思い続けること」
「自分はまだまだその気持ちを持ち続けている。もう38歳だけどね。この精神を持っている限り、自分は進み続ける」
東京・両国国技館 | 10月13日 (日) | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)
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「ONE: CENTURY 世紀」は、さまざまな格闘技から28人の世界チャンピオンが参戦する、史上最大の世界選手権格闘技イベントだ。フルスケールの世界選手権格闘技イベント2大会が同日開催されるのも、史上初めてのことである。
複数の世界タイトル戦、世界グランプリチャンピオンシップ決勝戦3試合、そして世界チャンピオン同士の対決をふんだんに取りそろえ、ONEチャンピオンシップが東京の両国国技館で新地平を切り拓く。