【8/27大会】「フットワークや動きが向上」モラエス、強さの秘密はカポエイラ⁉︎
ONEフライ級世界チャンピオンのアドリアーノ・モラエス(ブラジル)は、MMAキャリアを通じて、ブラジル人としてのアイデンティティを非常に誇りにしてきた。8月27日(土)の「ONE FIGHT NIGHT 1: Moraes vs. Johnson II」のメインイベントのデメトリアス・ジョンソン(米国)とのリマッチでも、間違いなくそうした姿勢を披露してくれることだろう。
モラエスは、ブラジリアン柔術黒帯のスキルを駆使したスタイルでも知られているが、もうひとつのブラジリアン魂に根ざした武術もたしなんでいる。カポエイラだ。
モラエスは子供の頃、ブラジルの首都ブラジリアでカポエイラと出会った。
下校時に、歌いながら歓声を上げる人々を目にし、興味を持ったが、やがて地元のカポエリスタの美技に心を捉われた。そして、思春期のモラエスはダンス、打撃、アクロバットを組み合わせた魅力的な武術に引き込まれていった。
モラエスはこう話している。
「学校から帰るときに、カポエラ特有の歌声や(ブラジルの弦打楽器)ビリンバウの音が聞こえてきた。みんなジャンプしたり、宙返りしたり、キックをしたり、大騒ぎをしていたんだ。そこで興味を持って、カポエイラを始めようと思った」
モラエスは12歳の時、学校の帰り道のその場所で、メストレ・エスキーロからカポエイラのレッスンを受け始めた。
その4年後に出会ったブラジリアン柔術や、後にはMMAのトレーニングに多くの時間を費やすことになるが、それでも空き時間にはカポエイラの練習を続けていたという。そして、カポエイラは人生においても役に立っているという。
モラエスはこう説明する。
「カポエイラはすごく役に立つ。フットワークが向上するし、アスリートとしてクリエイティブになれるし、動きも良くなる。ダンスではあるけれど、カポエイラは全体的に、格闘技ですごく役立っている」
「多数のファイターがカポエイラから始めたと思う。マルコ・ファス、ペドロ・ヒーゾ、フーベンス・シャーレスといったファイターがカポエイラを強みとし、際立たせている。ブラジルのファイターはカポエイラをとても楽しみながら、大切にしている」
モラエスは現在もカポエイラの練習をしている?
アドリアーノ・モラエスは10年以上MMAの世界に身を置いており、戦績は20勝3敗、フィニッシュ率は70%としている。また、ONEチャンピオンシップ史上有数のフライ級ファイターでもある。
しかし、モラエスは今でも米フロリダ州ココナッツクリークの所属ジム「アメリカン・トップ・チーム」で、チームメイトのカルヴァーリョと定期的にカポエイラの練習をしている。
さらに、街中でカポエリスタが輪を作り、ジョーゴ(試合)が行われていれば、そこに飛び入ることだろう。
モラエスはこうコメントしている。
「もしカポエイラの輪を見て、友達がたくさんいて、フレンドリーな場だったら、参加すると思う。他の人と遊べるか試してみると思う。カポエイラは、とても楽しく、歌って踊れるんだ」