【9/3大会】平田樹「試合を通じて女の子にパワーを与えたい」
平田樹は、格闘技界の新星として、次世代の女性格闘家にインスピレーションを与えたいと望んでいる。
無敗の平田は、ONEチャンピオンシップで3連勝し、ファンの人気とトップコンテンダーとしての地位を確立してきた。9月3日 (金)の「ONE: EMPOWER」では、アリース・アンダーソン(米国)と対戦し、さらなる高みを目指す。
さらに、ONE初の女子限定トーナメント、ONE女子アトム級世界グランプリの準々決勝でのアンダーソン戦を、新たなムーブメントの始まりとしたい、と考えている。
「男子だけメイン(イベント)というのは、変わるんじゃないかなと自分的には思っている。世界やアジアで女子だけの試合も増えてほしい」と平田は語る。
「男子のファイターも(女子の)試合を見てすごいと思う、というパターンもあると思うので、そこを目指したいと思う」
ONEは常に女性スターの活躍に力を入れており、大きなイベントでも女性がメインイベントを務めることもある。そして、初の女子選手のみの大会を平田を歓迎している様子だ。
「そういう環境は日本では少ない。そこはアジアでやってくれたら嬉しいし、自分的にも気合が入るし、楽しみ」
「女子だから気を抜く、とかじゃなく。男女関係なく、生活も格闘技もしているし、その点では、そう違いはないと思う。男子から見た女子がかっこいい、という方が理想だと思っていたので、そこは結構目標にしている、というか、男性目線で目標とされる選手がいいと思う。」
平田は、「ONE: EMPOWER」のような記念すべきイベントのために道を切り開いてくれた多くの格闘家たちからばかりではなく、身近なところからも刺激を受けている。
「一番尊敬しているのは母親。戦いは関係なく、人間性として一番強いと思っている。どの家庭もそうだと思う」
今度は平田が先頭に立って、世界の舞台で活躍する姿を見せ、その圧倒的なパフォーマンスを真似したいと考える世代の女の子たちを勇気づける番だ。
男性優位とされる格闘技界だが、平田は努力を通じてその壁を取り払うことも学んできた。
「自分は小さい頃から柔道をやっていたが、小学生のときは、男女関係なく試合が組まれる」
「そういうときは、女の子は舐められるじゃないけれども、男の子の方が強いというイメージがあった。けれども、子供たちには頑張ってほしい。やっぱり女の子は強いので。自分の試合を見せてパワーを与えられたらと思う」
戦績7勝0敗の平田が目指すのは、グランプリを制して、ONE女子アトム級世界チャンピオン、アンジェラ・リー(シンガポール)との対戦を実現すること。
そうすれば、平田は日本で初めてONEでタイトルを獲得した女子選手になる。格闘技の世界では歴史的な偉業だが、その成功のに導くために、先人たちが土台を作ってくれたことも知っている。
そのため、大きな夢を追うための道を開いてくれた人々に感謝し、後に続く後輩たちにはインスピレーションを与えたいと考えている。
「もし、日本人女性として初めてベルトを獲ったら、それって自分だけの力じゃないし、日本のみんなに感謝したいし、そこから自分みたいに女の子たちが育っていく、という環境も作りたい」
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