山口芽生、ウクレレ演奏で世界にエール
山口芽生は、音楽の力は辛い時期を乗り超えるために役立つと信じているし、世界を元気づけるためにその力を広めるべきだと思っている。
子供の頃から音楽が大好きだった女子アトム級のアスリートの山口は、5年前に三味線を始めた。
だが、三味線の音は大きく、日本の住宅で練習するのは難しい。そのため、新型コロナウイルスの影響で外出自粛が続く中、山口は音楽を楽しむ他の方法を見つける必要があった。
「家にいて退屈していたから、何ができるかを考えていた」と、山口は話す。
「三味線を弾くので、外出自粛中でも楽しめる楽器を探していた。インターネットで動画を見たら、ウクレレの音が静かだった」
ウクレレ奏者の平井大に触発され、山口は柔らかな音色を出すウクレレを選んだ。
山口は早速、インターネットで注文して自宅に届いたウクレレの練習を始めた。
同じ弦楽器である三味線の基礎があったため、比較的上達は早かった。
そして、2週間もたたないうちに、ウクレレを演奏する様子をソーシャルメディアを通じて発信した。
「弾くのは簡単だった。少しコードは知っていたし、それで1曲歌えた」
「ゴスペルの曲を演奏するのが好きだけど、歌詞は英語。日本語の歌も弾いてみようと思っている」
山口が音楽を通じて周りの人を元気づけるのは、初めてのことではなかった。
昨年山口は、当時辛い出来事に直面していた親友とゴスペルグループに入った。
「友達が苦しい時期で、元気づけたかった。だから、楽しいかもしれないし行ってみよう、そして良さそうだったら入ろう、と誘った」
「彼女はすごく変わった。それ以外にも、グループにはいろんな職業や経歴の人たちがいて、たくさん学ぶことがあった」
投稿された曲からは、山口のゴスペル音楽を愛する気持ちが伝わってくる。
最近山口は、ナイジェリアの歌手シナッチの現代賛美歌「Way Maker」を歌い投稿する「#waymakerchallenge」というソーシャルメディア上の企画にも参加した。
「ブラジルの選手がこのハッシュタグを使っていた。ウクレレは弾いていなかったけど。何があっても神様は一緒にいる、という歌の歌詞とメッセージが好き。ポジティブな企画だと思うから、もっと広まってほしい」
山口は世界中の人々が後に続き、楽器を弾く楽しみを知ってほしいと考えている。特に、先が見通せない今のような時期にはなおさらだ。
「音楽が好きなら、それで幸せになれるし、新しいことを勉強するのはいいこと。幸せになるだけじゃなくって、楽しい!」
山口は、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)や都市封鎖などの措置下にある他国のONEチャンピオンシップの選手達にも励ましの言葉を送った。
「前向きな気持ちを失わないで。またケージに戻ってファンの前で、すごい試合ができるって信じていて」
「また元どおりになる日は来る。だから、ポジティブに過ごそう」
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