ジャネット・トッドのONEでの活躍まとめ
ジャネット・トッド(米国)はキックボクシングとムエタイの両方におけるスーパースターであり、ONEチャンピオンシップに参戦して以降、どちらの分野でも大活躍してきた。
ONEアトム級キックボクシング世界王者のトッドは、ムエタイでも、ONE公式アスリートランキングでアトム級1位。いつもファンのための試合を心掛けているし、より良いパフォーマンスを見せようという強い向上心を持っている。
タイでの圧倒的な勝利からシンガポールでのベルト奪取の瞬間まで、ONEを舞台にしたトッドのこれまでの活躍を振り返る。
ノックダウン3連発
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Posted by ONE Championship on Friday, May 10, 2019
トッドは2019年5月、キックボクシングでONEスーパーシリーズにデビューを果たした。もちろんファンをがっかりさせることはなかった。
米国・カリフォルニア州の格闘技ジム「ボクシング・ワークス」に所属するトッドは、タイ・バンコクで開かれた「ONE:WARRIORS OF LIGHT」で、ワン・チンロンと対戦。最初から最後まで、圧倒的なパフォーマンスを見せたのだった。
第1ラウンド、トッドはジャブ、フック、ローキックを繰り返し決め、相手の攻撃を恐れずに果敢に攻めた。
トッドは明らかに優位に立っており、第2ラウンドにワンを3度ノックダウンする。まず1回目はフックとローキックで。そしてその直後に、今度はハイキックで2回目のダウンを奪う。
ワンはそれでも立ち上がったが、トッドを止める術はなかった。痛めた足にさらにローキックを食らうと、3回目のダウン。これにより自動的に、トッドのTKO勝ちが決まった。
元世界王者チュアンを撃破
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Posted by ONE Championship on Friday, July 12, 2019
2019年7月の「ONE:MASTERS OF DESTINY」でのチュアン・カイティン(台北)との対戦でも、トッドは引き続き、キックボクシングの優れたスキルを見せつけた。
元ONEアトム級キックボクシング世界王者のチュアンとの対戦は、簡単な仕事ではなかった。だが、トッドは立ち向かう準備ができていたし、そのことは試合序盤から明らかだった。トッドはローキックのコンビネーションを繰り出し、見事なカウンターを決め、そしてクリンチから鋭いヒザを打ち込んだ。
第2ラウンドに入ると、トッドはさらに攻撃の手を強め、ヒザやキックでチュアンを捉える。チュアンがキックに来た時には、反対側の足を攻撃し、巧みにマットに倒した。
試合後半、チュアンがパンチのコンビネーションで猛攻に出ると、試合の風向きが変わり始めたが、トッドはしっかりと落ち着きを保ち、素晴らしい打撃を放ち続けた。
チュアンは最終ラウンド、パンチを繰り出しながら必死に前に出るが、トッドは間合いを保って交わすと、飛びヒザ蹴りまで決める。そして最終的に、トッドがスプリット判定で勝利を収めたのだった。
完璧ヘッドキック
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Posted by ONE Championship on Saturday, October 12, 2019
2019年10月の「ONE:CENTURY 世紀」でのトッドのパフォーマンスは、東京・両国国技館に足を運んだファンに、十分に報いるものだった。
エカテリーナ・ヴァンダリーバ(ベラルーシ)とのムエタイマッチで、トッドは身長差をものともせず、最初から積極的に攻めた。パンチとヒザを決め、さらにすぐにローキックで足掛かりをつかむ。
ヴァンダリーバも、パンチとボディキックを中心に、前に出て応戦する。だがトッドのローキックがじわじわと効き始め、ヴァンダリーバは第1ラウンドが終わりに近づくに連れ、勢いがなくなる。
第2ラウンドに入ると、トッドはさらにキレを増したように見えた。様々なキックを繰り出し、疲れを隠せないヴァンダリーバの頭にジャブ、右クロス、左フックを次々と決める。
そして第2ラウンド残り1分を切った頃、トッドはジャブで相手の気をそらすと突然、ヴァンダリーバの頭に強烈なサイドキックを放った。
ヴァンダリーバはふらふらとよろめくと、キャンバスに座り込み、そのまま後ろに倒れ、そして試合は終わったのだった。
スタンプとの再戦でベルト奪取
トッドは2019年2月、スタンプ・フェアテックス(タイ)と初代ONEアトム級ムエタイ世界王座を賭けた戦いで敗北。そして1年後、スタンプが持つONEアトム級キックボクシングのベルトに挑戦するチャンスを得た。
「ONE:KING OF THE JUNGLE」のメインイベントとして開かれたこの試合は、トッドにとってはこれまでのキャリアの中で最高とも言える舞台だった。トッドは5ラウンドを通して、鋭いボクシングやハイキックで素晴らしいパフォーマンスを見せた。
トッドが1年前の敗北から学習してきたことは、試合序盤から明らかだった。危険を回避する一方で、パンチでスタンプを遠ざけた。
こうした素早い動きが、第2ラウンドに報われる。パンチのコンビネーションとローキックを決め、さらにハイキックでスタンプのアゴを捉える。
スタンプはなんとか持ち直し、ジャブークロスのコンビネーションや強烈なローキックを決める。だがトッドの戦意は衰えず、ジャブとハイキックを繰り出し続ける。
試合は第5ラウンドを迎えても、まだどちらに転んでもおかしくない状態だった。だがチャンスをものにしたのはトッドだった。
スタンプも必死に応戦するが、トッドは素晴らしかった。素早いパンチ、超高速のヘッドキック、ジャブークロスを使って優勢になる。
最終的にトッドはスプリット判定で勝利。スタンプへのリベンジを果たし、プロとしてのキャリアで初めて、世界タイトルを獲得したのだった。