コロナ禍、ONE選手はどうやって乗り切ってる?
新型コロナウイルスの世界的流行のさなかに、気持ちを明るく持ち続けることは容易ではない。だがONEチャンピオンシップのスター選手たちは、この困難な時期を乗り越えるためには前向きでいることが必要だと知っている。
世界中で多くの政府が、コロナウイルスの蔓延を防ぐために外出を避けるよう市民に求めている。これにより、ONEの格闘技のヒーローたちも、トレーニングや体を維持するために、いつもとは違う方法を探さなければならなくなった。
さらにヒーローたちは、自分たち以外にも数十億人に及ぶ人たちが厳しい状況に直面していると知っており、この困難な状況を最大限に活用する方法についてのヒントを提供している
家族と過ごしたり、新しいスキルを身に付けたり、そして他の人を助けたり、ONEのトップアスリートが実践しているポジティブに乗り切る方法を紹介する。
ロッタン・ジットムアンノン
「特にこの状況では、強く健康でいなければならない。自分には高齢の病気の両親と、自分が面倒を見なければならない10人の兄妹がいる。この間、彼らには仕事がなく、経済的な厳しさに直面しているため、状況はとても辛い。彼らを助けることができるのは自分だけであり、家族が幸せであることを嬉しく思っている」
キアヌ・スッバ
「今はかなり厳しい。厳格な管理下にあるが、自分はアスリートだから、1日に3、4回のトレーニングを続け、有意義に過ごそうと努め、早く試合に戻りたいと思っている。そうやってモチベーションを保っている。自分は世界チャンピオンになるために総合格闘技をやっている。それが自分を駆り立てる理由だ」
「足を骨折した時は、引退するためのレッドカーペットが敷かれているような気分だった。でも頑張ってもう少し長く痛みをこらえれば、戦いに戻って自分の目標を達成できるだろうと分かっていた。戦いは私にとって全てなんだ」
秋山成勲
「この時期を使って、いつもは出来ないことをやろうとしている。例えば本を読むとか、自分自身のスキルアップのために勉強をしたり、調べ物をしたり、教材を取り寄せたり。後はゲームのレベルを上げてeスポーツ に挑戦する!」
「 この現状が打破できた時に、レベルアップした自分を想像している」
レアンドロ・アタイデス
「トレーニングして戦うことが仕事の自分たちにとっては、状況はかなり難しい。相手が必要であり、トレーニングが必要であり、それにお互いに協力する必要があるからだ。ポジティブでいるための自分の方法は、婚約者とトレーニングすること。一緒にトレーニングしているんだ。彼女は昔ながらのボクシングトレーニングが好きで、自分にもヨガをやらせている。自分は大柄で難しいから、手伝ってくれるんだ」
「自分の家族も、前向きなことをするように促してくれる。子どもたちと話すのだが、彼らは子どもだから、自分は彼らに対して前向きでいないといけない。外出しない、手を洗うなどのルールに従うように言うが、一緒にゲームしたり、オンラインでクイズをやったりする。このクレイジーな状況がすぐに終わってくれることを願っている」
タン・リー
「家族と自分はもともとポジティブな人間なのだと思っている。こういう試練の時にこそ、それがはっきりわかる。家族と自分は常に、短期、長期の目標について話すんだ。ポジティブな人々の周りにいる時、その空気は周りにも広がるから、ネガティブな気持ちを排除してくれる」
アミール・カーン
「75日間のチャレンジをしている。つまり、基本的には75日間、1日2回、45分のトレーニングを2回、屋内と屋外で1回ずつトレーニングし、そして健康的な食事を摂る。その他にも、たとえば、毎日本を読んだり、自撮り写真を撮ったりという条件がある」
「Andy Frisellaという人のポッドキャストを聞いて、このチャレンジを始めた。『この挑戦はあなたを別人のように変えるだろう』と彼が言っていて興味が沸いたんだ。精神的に試されるものだが、自分はいつだって自分に挑戦するのが好きだからね」
ライニアー・デ・リダー
「正直なところ、自分は本当に楽しんでいる。試合、理学療法、ジムなど、普段やっていたものは全て閉鎖されているから、全ての時間を自宅で過ごしている。毎晩、まだ赤ちゃんの娘を寝かしつけるのは、本当に素晴らしいことであり、不幸中の幸いと言える。経済的には決して楽とは言えないが、なんとかやっている」
トロイ・ウォーゼン
「こんな状況に負けたくはないと思っている。自分はとても競争心が強い人間であり、人生においてもそうだ。コロナウイルスでトロイ・ウォーゼンが終わることはないし、他のどんなことでもそうだ」
「この機に自分を成長させ、前進させ、そしてできれば、できるだけたくさんの人をこの過程で助けたいと思っている。人々を助けようとしている善良な人々がたくさんいるから、自分も、食べ物を届けたり、貧しい人々を助けたりと、何かできることがあるのではないかと思っている」
エコ・ロニ・サプトラ
ジャンニ・サブバ
「家族や友人が健康でいられてよかったと思う。住む場所があり、食べ物があることにもとても感謝している。多くの人がコロナウイルスの影響を受けており、いつも自分は運がいい方なのだと言い聞かせている」
「明らかに、この全体の状況は酷い。人生の大切な部分がなくなってしまったように感るかもしれないが、一方で、トレーニングを続ければ本当に危険なことになるかもしれない。チームメイトを危険にさらすことは絶対に避けたい。少し慣れる方法を見つけたから、あまり深く考えてはいない」
「こんな時期にも前向きでいることが大事だ。今は暇な時間がたくさんあるから、いろいろな方法で自分を向上させている。いずれ状況は落ちつき、次に来る機会に備える必要がある。だから自分をポジティブに保つ方法があるとすれば、それは自分自身を高め続け、やがて来るであろう機会に備えることだ」
ムアンタイ・PK・センチャイムエタイジム
「家族と一緒にいられるのは、自分にとってはポジティブなこと。いつもは妻や娘と遠く離れ、バンコクでトレーニングしている。今では毎日一緒に過ごすことができる。自分にとって良い時間だ」
佐藤将光
「この問題をきっかけに、自分の人生や自分の生活する世界、国、地域について深く考え直すことができた。本当に大切なものや必要なものがはっきりしてきたことで、問題が収まった後に今までよりも濃く生きられると思えば、少しは前向きになれる」
「震災や災害の時と違い、水道やガス、電気のライフラインは使えるし、家にいないといけないが、できることはたくさんある。だから悲観せずポジティブに生きればいいと思う」
「時間なくてできなかったこと、例えばゆっくり読書したり、食事を作ったり、ビデオチャットしながら知見を広げて、終息した後に何をするか考えようかと思う。変化を受け入れて、どんな状況になっても自分の生きたいように生きることができていれば、そんなに悲観せずとも前向きになれるかなと思う」
ロドレックP.K.センチャイムエタイジム
スノト
「免疫システムを弱める可能性があるから、心配しすぎよくない。だからトレーニングができなくても、前向きでいる必要がある。
「今は故郷のにいて、家族と一緒だ。まだジャカルタには戻れないが、環境的にはは良くなっていると聞いた。空は澄んでいて、大気汚染も少なく、川のゴミも減っている」
「これはまた、自分の家族、特に5歳の娘との絆わ強める機会にもなったと思う。学校が閉鎖されていて娘は家で勉強している。実際、子どもたちに教えるのは親の責任。最近はできていなかったから」
手塚裕之
アズワン・チェウィル
「自分にとってこのパンデミックは、自分たちの国や世界が協力すれば、ウイルスに対抗できることを示す、いい試練だ。それ自体が、モチベーションとポジティブさを高めてくれる」
「自分をポジティブに保つ他の方法としては、物事の明るい面を見ることだ。いつか終わりは来るのだから。だからできる限り、自宅での時間をうまく使うように努めないといけない。例えば、料理が好きなのにこれまで時間がなかっとしたら、今がその時だ」
「自分はムエタイが大好き。自宅で同じレベルでトレーニングすることはできないが、心と体を健康に保つために、基本的な動きを練習している」
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