【7/30大会】17歳ビクトリア・リー「家族は一番のサポートシステム」
ONE世界チャンピオンのアンジェラとクリスチャンの妹、ビクトリア・リー(シンガポール / 米国)が待望のONE チャンピオンシップ2戦目に臨む。
17歳のリーは、7月30日(金)の「ONE: BATTLEGROUND」で、ワン・ルーピン(中国)とアトム級総合格闘技マッチで対戦する。
この試合で2連勝を目指すリーが学業とトレーニングを両立させる方法、世界チャンピオンの兄と姉の影響、そしてONEでの目標を語った。
学業とトレーニング
この才能あふれるティーンエイジャーを表す言葉は無数にあるが、「自律」が最も当てはまるかもしれない。
というのも、リーはONE2戦目に向けて準備をしているだけではなく、人生における重要なことも決して忘れてはいないからだ。
「トレーニングと学校は、自分のルーティンだ」と、リーは話す。
「今はオンライン学習なので、(次の試合に向けて)準備をしながら成績をキープしやすい」
もちろん、パンクラチオンのジュニア世界チャンピオンに2度輝いたリーは、世界的な舞台では簡単にはいかないこともあるとわかっている。
「ずっと大会に出場してきたから、トレーニングには慣れている。でも、インタビューやメディアへの対応はまだ慣れていないかも」
学校やトレーニング、時にはインタビューでスケジュールが埋まっていても、リーはリラックスして楽しむ時間も確保するようにしている。
美しいハワイ州での息抜きするときは、キッチンや海の近くで過ごすのが好きだそうだ。
「トレーニング以外では、料理やお菓子作りが大好き。4匹の犬と一緒に過ごすのも好きだし、機会があればビーチにも行く」
実は、兄や姉がONEに出場するとき、リーはキッチンで家族のお気に入りのお菓子を作っている。
「チーズケーキを焼いてあげる」と、リーは話す。
家族のサポート
リーは「ユナイテッドMMA」で、父親やきょうだいの指導を受けて成功してきた。2019年のハワイ州レスリングチャンピオンになったこともあるが、中でも国際大会での経験は特別な意味を持っている。
「パンクラチオンの世界タイトルを獲得したのは、自分の中でも一番の誇り。世界中から集まったたくさんのハイレベルな出場者がいたから」
「国際的な大会だったので、(プロになることが)自分の進むべき道だと決心するきっかけになった大会だった」
その過程で、リーは兄妹の道のりに刺激を受けてきた。
アンジェラとクリスチャンの成功を間近で見てきたリーはいわば世界一の“ファン”だ。
さらに、2人の世界チャンピオンは、妹が自分の夢を追うように導いてくれたという。
「兄と姉は自分のことをすごく応援してくれていて、いろんな面で助けてくれた」
「2人のファイトキャンプを見たり、戦って試合に出る様子を見たりする体験をして、プロのアスリートになるにはどれほどの熱心さや献身が必要かを知った」
3人のきょうだいの素晴らしい成功はすべて、才能ある子供たちに集中力と謙虚さ身につけさせ、大きな夢を追わせてきた父親のケンのおかげだ。
「自分にとってに家族の絆はとても重要。家族は自分の一番のサポートシステムだし、いつも自分を支えてくれている」
世界の舞台で戦うこと
世界中の総合格闘技ファンは、今年の2月の「ONE: FISTS OF FURY」でリーの驚異的なスキルを目の当たりにした。
リーは、スニーサ・スリセン(タイ)に第2ラウンド、リアネイキッドチョークで一本勝ち、格闘技の本拠地ONEで華々しいデビューを遂げた。
「デビュー戦はうまくいった。けれど、もっとうまくやれたと思う。2回目の試合では、自分の技術を向上させて、より良いパフォーマンスを見せるつもり」
相手のワンは経験豊富で、リーの知名度を生かして、ONEデビュー戦に花を添えたいと考えている。
しかし、リーにも目標がある。アトム級で2人目の世界チャンピオンになることだ。
「もちろん、長期的な目標は、最終的にONE世界チャンピオンになること。それまでの過程で毎日、自分の技術を向上させ、より良い格闘家になろうと思っている」
しかし問題が1つある。もし、リーが「ONE: BATTLEGROUND」で勝ったら、誰がチーズケーキを焼いてくれるのか? ということだ。
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