ONEスーパーシリーズ、オランダ人選手のベストKO集

Ilias Ennahachi DREAMS OF GOLD ASH_9810

オランダは秀逸なストライカーを生み出すことで世界的に有名だ。オランダのトップ選手たちはいつもONEチャンピオンシップの立ち技シリーズ、ONEスーパーシリーズの舞台で見事なノックアウトを披露してきた。

印象的なデビュー戦から世界タイトル戦のパフォーマンスまで、キックボクシングとムエタイの強豪選手たちが次々に、壮大なフィニッシュを生み出してきた。

この記事では、ONEスーパーシリーズでのオランダ人選手のベストノックアウト6選を紹介する。

ホルツケンのアッパーカット

ニキー・ホルツケン(オランダ)は、2018年11月の「ONE:WARRIOR’S DREAM」でのキックボクシングマッチで、コズモ・アレッシャンドリ(ブラジル)と対戦。劇的なノックアウトで勝利を収め、ONEデビュー戦を白星で飾った。

ホルツケンは第2ラウンド序盤、鋭いキレを見せる。前に出てアレッシャンドリを追い詰めると、鋭い打撃で攻撃を繰り出し、アレッシャンドリに防戦を強いる。

第2ラウンド終了が近づいた時、ホルツケンは強烈な右ストレートでアレッシャンドリを揺さぶる。

アレッシャンドリは持ち直そうとするが、ホルツケンは鮮やかなアッパーカットで試合を決め、ONEライト級で最高クラスのノックアウトアーティストとして、その名を知らしめた。

アーセルのコンビネーション

一撃で決めるノックアウトは美しい。だが流れるようなコンビネーションから生まれるKOも素晴らしい。2019年2月の「ONE:CALL TO GREATNESS」で、レギン・アーセル(オランダ)がアンソニー・ヌジョクアニ(ナイジェリア)を相手に見せたように。

現在はONEライト級キックボクシング世界王者として君臨するアーセルは、第1ラウンド、自信に溢れた動きで自分のペースを保つ。アーセの自信は第2ラウンドにさらに深まり、ヌジョクアニにプレッシャーをかけるロープに追い詰める。

試合を決めるコンビネーションが始動したのは、ヌジョクアニの左パンチを絶妙なタイミングで右手で払った時だった。その後すぐに、短い左フック、続いて左ヒザをボディに打ち込む。

極め付けに側頭部にピンポイントに右フックを決め、ヌジョクアニをキャンバスに沈めて、アーセルはKO勝利を収めたのだった。

ピーナスの回転技

ヨハン フェアテックス・ドレイ(フランス)は「ONE:WARRIOR’S DREAM」でのブラウン・ピーナス(オランダ)戦で、快調な出足を見せた。だがピーナスはたった一発で試合を決めてしまった。

第1ラウンドのドレイは的確だった。様々な打撃を繰り出し、ピーナスにプレッシャーをかける。流れを変えなければならないと分かっていたピーナスは、第2ラウンド、見事なノックアウトという形で答えを出す。

ドレイは強烈なコンビネーションでピーナスを追い詰めるが、ピーナスは少しスペースを確保した時、相手の積極性を逆手に取った。

ドレイがパンチを放とうと前に出た瞬間、ピーナスのスピニングバックエルボーが、ドレイのこめかみを捉えたのだった。



ケバベスのヘビー級KO

モロッコ系オランダ人のタリック・ケバベスは、2018年6月の「ONE:PINNACLE OF POWER」で、アライン・ンガラニ(香港)と対戦。ヘビー級のパワーが過小評価されるべきではない理由を見せてくれた。

第1、第2ラウンドの激しい攻防の後、ケバベスは相手が精彩を欠いていることに気付き、第3ラウンドでフィニッシュを狙いに行く。ンガラニがかかと落としを打とうとして一瞬の隙を見せた時、ケバベスはすかさず右オーバーハンドを炸裂させる。

ケバベスは相手がダメージを負っていると気付いていた。そしてンガラニをコーナーに追い詰めて狙いを定めると、猛烈な打撃を降り注いだ。だが、ンガラニも気力を振り絞り、なんとか応戦する。

だがケバベスは攻撃の手を弱めなかった。最後に右パンチをクリーンヒットさせると、ンガラニはもう立ち上がることができなかった。こうして試合は、残り時間90秒を切ったところで、決着を見たのだった。

エル・ボウニの衝撃KO

2018年7月の「ONE:BATTLE FOR THE HEAVEN」。モロッコ系オランダ人イブラヒム・エル・ボウニは、プレッシャーの中でいかに冷静に対応するかという、お手本のような試合を披露した。

対戦相手のアンドレ・ムニエール(オーストラリア)は、試合開始直後から、積極的に前に出て攻める。だが第1ラウンド中盤、絶妙なタイミングの右カウンターを食らい、マットに崩れ落ちる。

ムニエールはレフェリーのカウントに応えたが、明らかにふらついており、エル・ボウニはフィニッシュ狙いに移る。

試合が再開すると、エル・ボウニは鋭いパンチ3つのコンビネーションでムニエールを完全にぐらつかせ、最後にピストンのような右パンチでフィニッシュ。ムニエールは大きくよろめきながら、顔からキャンバスに倒れ込んだのだった。

エナッシの世界戦KO

イリアス・エナッシ(オランダ/モロッコ)は自分のONEデビュー戦を決して忘れない。2019年8月に開かれた「ONE:DREAMS OF GOLD」で、当時のONEフライ級キックボクシング世界王者ペッダム・ペッティンディーアカデミー(タイ)に挑戦した試合だ。

最初の2ラウンドの攻防は、スタイルの違いが際立った打撃の応酬で、両者が共に攻撃を決める。劇的な結末への期待は高まったが、エナッシが第3ラウンドにさらに攻勢を強めた時、ほとんどのファンが予想したよりも早く試合は決着した。

両者が近距離で打ち合う中、エナッシは左フックでペッダムをぐらつかせると、打撃を降り注ぎペッダムをキャンバスに倒す。ペッダムはふらふらで、エナッシは今がチャンスだと分かっていた。

エナッシはペッダムを追い詰めると、猛烈なパンチを浴びせる中で、強烈な左フックをボディに決める。そして最後に頭部に左パンチを一撃加えると、ペッダムはたまらずキャンバスに崩れ、エナッシは念願の世界タイトルを獲得したのだった。

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