【2/5大会】ONE: UNBREAKABLE III のハイライト
ONEチャンピオンシップは、2021年の熱いスタートの勢いをそのままに2月5日(金)、「ONE: UNBREAKABLE III」(シンガポール・インドア・スタジアムで事前収録)をお届けした。
総合格闘技6試合のうち5試合がフィニッシュ勝利で決まり、判定となった1試合は手に汗を握るバンタム級マッチだった。
多くの輝かしいパフォーマンスがあった大会だが、この記事では最も印象に残った瞬間を振り返る。
#1 バンタム級の新星が台頭
コーメインイベントでは、バンタム級2位コンテンダーの佐藤将光と23歳のファブリシオ・アンドラージ(ブラジル)がフルラウンドの戦いを繰り広げた。
佐藤は現王者のビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)への挑戦まであと少しという位置につけており、第1ラウンドから驚異的な寝技のスキルを披露したが、アンドラージのディフェンスは光っていた。両者はワイルドな打ち合いでラウンドを締めくくった。
第2ラウンドでは、佐藤は見事なアッパーを放ったが、アンドラージの連打は優勢だった。アンドラージはラウンドを通じて佐藤のテイクダウンを封じながら、確かなペースを保った。
最終ラウンド、両者はONEのケージ「サークル」で全力を出し尽くした。
アンドラージがコンビネーションを決め、アグレッシブな姿勢を見せ、試合終了間際まで両者はスクランブルでもみ合った。
接戦の末、アンドラージが勝利を収め、バンタム級のトップ戦線に強烈なアピールを果たした。
#2 窮地でも諦めなかったカン
カン・ジウォン(韓国)は、メフディー・バルギ(イラン)を相手に第1ラウンド4分50秒、TKO勝利を挙げた。
バルギは最初の1分でテイクダウンを奪い、自身が得意とする展開に持ち込もうとした。そこから、バルギはグラウンド・アンド・パウンドを食らわせ、マウントポジションを奪った。この時点で、劣勢のカンはすぐに負けてしまうかのように思われた。
だが、カンは脱出に成功し、スタンドに戻るが、その直後2度目のテイクダウンを食らってしまった。
しかしカンは再び脱出に成功し、トップコントロールを奪った。
カンはすぐにマウントをとり、バルギに強烈なヒジを落とした。背中を向けたバルギに、カンはレフエリーが止めるまでパンチを連打したのだった。
#3 ムジタバの56秒ノックアウト
アフメド・ムジタバ(パキスタン)は、ラウル・ラジュ(インド)を第1ラウンド56秒でノックアウトした。
ムジタバはカウンターを狙って、ラジュを前進させた。
試合開始1分足らず、右のオーバーハンドを放った際にガードが低くなっていたラジュに対し、ムジタバは踏み込んで右パンチを命中させた。コンパクトなパンチは、クリーンに決まった。対戦相手が弧を描くようなパンチを放ってきたら、タイトに対応する、という教科書通りの試合だった。
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