マーティン・ニューイェンが必殺技・右オーバーを解説
マーティン・ニューイェン(ベトナム/オーストラリア)の右オーバーハンドは、ONEチャンピオンシップで、最も凄まじいフィニッシュにつながる必殺技の1つ。
ONEフェザー級世界王者のニューイェンは、この名刺代わりのパンチによるノックアウトで、2階級でベルトを獲得した。来ると分かっていても、相手は止めることができなかったのだ。
ニューイェンの身体能力とパワーはもちろん、そのオーバーハンドの威力の源だ。だが、ただ力に任せて打っているわけではない。
「強烈だと思うが、最も効果的なのは、見えていないパンチ。だからタイミングと正確さのおかげだ」
確かに、ニューイェンのオーバーはカウンターとして最も有効に働く。相手が前に踏み込んで攻撃に来た時に、その勢いを活用する形になるからだ。
だからこそニューイェンは、攻撃的なストライカーを歓迎する。
「この必殺の右オーバーがあれば、適切に対応していれば、相手に右パンチで打たれることはほとんどないだろう。相手はチェスのような駆け引きをしなければいけなくなる」
「でも、うまくいくと思ってどんどん打撃で攻めてくる相手がいるなら、右手でフィニッシュしたい」
もちろん、ほとんどの挑戦者はニューイェンのパンチの威力をよくわかっているから、喜んで射程距離に入ってくることはない。
ニューイェンはそのような相手に対して、相手をおびき引き寄せるテクニックを持っている。
「試合中、相手と駆け引きするのが好きだ。わざと頭に隙を作って狙わせるのが好きなんだ。両手を下げて、頭を見せ、左右に動かす」
「相手がターゲットに向かおうと筋肉をピクッとさせた瞬間、左に傾いて右パンチを出す」
対戦相手がエドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)のような回転技、マラット・ガフロフ(ロシア)のようなローキック、または横田一則のようなジャブで来たとしても、ニューイェンはタイミングを計ってこの驚異的なパンチでノックアウトできることを証明してきた。
アーチ型の軌道で右オーバーを放ち、アゴに打ち落とす。多くの場合、相手はキャンバスに崩れ落ちる。
「オーバーハンドは(ヒジを曲げて横に振り抜く)フックのような動きでバーン!それが自分が右オーバーを放つやり方だ」
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