2019年ONEスーパーリシーズベストバウト10選

Jonathan Haggerty and Rodtang Jitmuangnon embrace after their ONE Flyweight Muay Thai World Title bout in Manila.

ONEスーパーシリーズが始まって2年目の2019年、感動的な試合が次々と繰り広げられ、世界中のファンを虜にした。

ムエタイとキックボクシングからなるONEチャンピオンシップの打撃部門、ONEスーパーシリーズは設立後すぐ、業界をリードする存在となった。ハイレベルなマッチメイクと、秀逸な選手らによる素晴らしいパフォーマンスのおかげだ。

何十ものエキサイティングな試合の中でも特に、興味をそそる戦い、劇的な戦い、そして激しい攻防が繰り広げられた戦いがあった。

ONEスーパーシリーズで2019年に開催された試合の中から、ベストバウト10試合を紹介する。

#1 ジョナサン・ハガティー vs. ロッタン・ジットムアンノン

ジョナサン・ハガティー(英国)は8月の「ONE:DAWN OF HEROES」で、ロッタン・ジットムアンノン(タイ)を相手にONEフライ級ムエタイ世界タイトルの初防衛戦に臨んだ。

ハガティーは外からの巧みな攻撃により、序盤は試合をコントロールする。鋭いジャブとプッシュキックでロッタンを寄せ付けず、長いリーチによる優位を生かした、お手本のような展開を披露する。

それでもロッタンはひたすら前に出続ける。第3ラウンドには重いパンチとローキックが決まり始めるが、ハガティーも接近戦での打ち合いでやり返す。

第4ラウンド、ロッタンが優勢の中で強烈な右パンチを決め、ハガティーからダウンを奪う。試合をコントロールしているかに見えたロッタンだが、第5ラウンドに入るとハガティーも再び反撃に出る。

15分間の激しい攻防の末、ジャッジはユナニマス判定でロッタンの勝利を宣言したのだった。

1月10日にタイ・バンコクで開かれる「ONE:A NEW TOMORROW」で、両者は再戦に臨むことが決まっている。

#2 ノンオー・ガイヤーンハーダオ vs. セーマペッチ・フェアテックス

ONE Bantamweight Muay Thai World Champion Nong-O Gaiyanghadao hits a clean cross on Saemapetch Fairtex

ONEバンタム級ムエタイ世界王者ノンオー・ガイヤーンハーダオは11月の「ONE:EDGE OF GREATNESS」でのタイ勢対決で、セーマペッチ・フェアテックスを破りタイトル防衛に成功した。

挑戦者セーマペッチは第1ラウンド、王者ノンオーを相手にいい戦いを見せる。両者は互いに、強烈なパンチやキックを繰り出す。タイトル戦にふさわしい互角の争いのように見受けられた。

だが第2ラウンドに入ると、ノンオーが爆発的な破壊力を見せ、アッパーカットの猛打でセーマペッチから2度、ダウンを奪う。

普通の選手なら到底、第3ラウンドまで生き延びることはできなかっただろう。だがセーマペッチはこの程度では終わらないとばかりに、驚異的なタフさを見せて反撃に出る。

第4ラウンドもセーマペッチが反攻を続けたが、残り90秒を切ったところで、ノンオーが一撃でセーマペッチを仕留める。強烈な右ストレートでセーマペッチをキャンパスに吹き飛ばし、衝撃的なノックアウト勝ちを収めたのだった。

#3 ジョナサン・ハガティー vs. サムエー・ガイヤーンハーダオ

サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)は5月の「ONE:FOR HONOR」に、ONEフライ級ムエタイ世界王者として登場した。だが挑戦者ジョナサン・ハガティーの魅力的なパフォーマンスにより、ベルトを着けたまま大会を終えることはできなかった。

サムエーには豊富な経験という大きなアドバンテージがあったものの、試合序盤でより着実に戦いを進めたのはハガティーだった。

第2ラウンド、ハガティーがパンチ、キック、ヒジを次々に決めると、王者サムエーもトレードマークの左キックや近距離からのパンチで反撃する。

ハガティーは第3ラウンド、サムエーを一瞬ぐらつかせ優位に立つが、サムエーは第4ラウンドに持ち直して、この試合最も良い状態を見せる。そして全ては第5ラウンドに持ち越された。

疲れが隠せないハガティーは、なんとか右パンチで再びサムエーをマットに倒すが、試合を決めるまでには至らない。一方のサムエーも形勢を逆転させるショットを決めることができない。その結果、ハガティーがユナニマス判定でキャリア最大の勝利、そして最高の賞、ONEフライ級ムエタイの世界タイトルを手にいれたのだった。

#4 イリアス・エナッシ vs. ペッダム・ペッティンディーアカデミー

ペッダム・ペッティンディーアカデミー(タイ)はONEフライ級キックボクシング世界王者になるまで、誰も止められないほどの強さを持っているかのように見えた。

だが8月の「ONE:DREAMS OF GOLD」で迎えた初防衛戦。モロッコ系オランダ人のストライカー、イリアス・エナッシを前に、その勢いは挫かれた。

強打が持ち味の両者はサークルの真ん中で打ち合う。エナッシはペッダムに猛打を浴びせ、ペッダムも反撃して強烈なショットをボディに決める。

両者共に一歩も引かない展開の中で、第3ラウンドに違いを見せつけたのは、エナッシの重いパンチだった。エナッシはペッダムを左フックでぐらつかせると、猛打の嵐を降り注いでダウンを奪う。

ペッダムは死力を振り絞って試合を続けようとしたが、最後の一斉攻撃でエナッシが試合を決め、世界タイトル奪取に成功。2019年にONEデビューを迎えた選手の中でも、傑出した試合を披露したのだった。

#5 スタンプ・フェアテックス vs. ジャネット・トッド

Two-sport ONE World Champion Stamp Fairtex punches American star Janet Todd

スタンプ・フェアテックス(タイ)は、2月に開かれた「ONE:CALL TO GREATNESS」で、ONEアトム級ムエタイ初代王者の座を賭けてジャネット・トッド(米国)と 5ラウンドに及ぶ激闘を繰り広げた。

試合開始直後からトッドは前に出てプレッシャーをかける。一方のスタンプは鋭いカウンターで対抗する。

それでもトッドはプレッシャーをかけ続け、一連の打撃を決める。スタンプは打撃を受け止めつつ、右手やクリンチからの強烈なヒザで反撃する。

トッドは諦めない。最終第5ラウンドでは最も勢いに乗り、勝負を面白くする。だが最終的に、トッドの果敢な攻撃も、ジャッジのそれまでの裁定を覆すには十分ではなかった。

結果はスタンプのユナニマス判定勝ち。スタンプはONEアトム級ムエタイの初代王者に輝いただけでなく、ONE史上初の2種目世界王者という偉業を達成した。

6位以下


バンコク | 1月10日 (金) | ONE: A NEW TOMORROW| 公式アプリで生中継(無料)|日本公式Twitter日本公式Instagram

キックボクシングをもっと見る

Kana Stretching 1200X800
73127
DC 2809
KompetFairtex ChartpayakSaksatoon 1920X1280
Reinier de Ridder Anatoly Malykhin ONE 166 20
Phetjeeja Anissa Meksen ONE Friday Fights 46 45 scaled
Phetjeeja Anissa Meksen ONE Friday Fights 46 83 scaled
Jackie Buntan Martine Michieletto ONE Fight Night 20 28
AlexisNicolas RegianEersel ONEFightNight25 Faceoffs 1920X1280
Yod IQOrPimolsri AbdullaDayakaev 1920X1280 Faceoffs OFF82
Regian Eersel Alexis Nicolas ONE Fight Night 21 34
Regian Eersel Alexis Nicolas ONE Fight Night 21 32