2019年ベスト10サブミッション

Shinya Aoki DSC_2448

ONEチャンピオンシップのグラップリング(組み技)のスペシャリストたちは、2019年を通して巧みなサブミッションの腕前でファンを沸かせた。

ノックアウトは一瞬で終わってしまうかもしれないが、寝技の卓越したスキルを持つ選手たちは、フィニッシュのための道筋を綿密に練り上げて、それを実行し、そして勝利を手にするのだ。

ブラジリアン柔術、レスリング、柔道などを背景に持つ総合格闘家たちは、ここぞという時に相手からギブアップを引き出すために、日々トレーニングに打ち込んでいるのだ。ここで2019年に生まれたサブミッション、ベスト10を紹介したい。

#1 エドゥアルド・フォラヤン vs. 青木真也

青木真也エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)をあらゆる面で圧倒し、第1ラウンドで勝利を収めた。計り知れないプレッシャーのもとで素晴らしいスキルを発揮し、フィリピンの名門格闘技ジム「チーム・ラカイ」のスター、フォラヤンにリベンジを果たした。

両者の対戦は3月にONE初の日本大会として開かれた「ONE:A NEW ERA 新時代」のメインイベント。青木は2016年に11月にフォラヤンに奪われたONEライト級世界王者のベルトを取り戻したのだった。

日本のヒーロー青木はフォラヤンをフェンスに追い込み、マットに引きずり倒す。ここから得意の形に持ち込み、ハーフガードのポジションからフィニッシュを仕留めにかかった。

フォラヤンは逃れようとスペースを作ろうとするが、青木が頭を脇の下に滑り込ませ、肩固めを決める。

青木は両手を握りしめてマウントポジションまで位置を変え、ひたすら締めにかかるとフォラヤンは意識を失う。こうして青木はライト級のトップに戻ってきたのだった。

#2 デメトリアス・ジョンソン vs. 若松佑弥

American flyweight mixed martial arts legend Demetrious Johnson submits Yuya Wakamatsu via guillotine choke

「ONE:A NEW ERA 新時代」でのデビュー戦で、伝説的なフライ級ファイター、デメトリアス・ジョンソン(米国)は、ONEフライ級世界グランプリの準々決勝で若松佑弥を撃破した。

若松は第1ラウンド、ジョンソンを相手に強打を決めて見せ場を作る。だがジョンソンのレスリングのスキルが第2ラウンドに火を吹く。寝技に持ち込むとポジション取りで圧倒したのだった。

焦った若松は必死に立ち上がろうとするが、ジョンソンに首を狙われ、ヒザを2発けりこまれ、そしてギロチン・チョークを決められて、ジョンソンが勝利を手にした。

#3 三浦彩佳 vs. サマラ・サントス

Japanese strawweight Ayaka Miura looks to secure an americana

三浦彩佳は8月の「ONE:DAWN OF HEROES」でサマラ・サントス(ブラジル)と対戦。第1ラウンド開始直後に距離を詰めてテイクダウンを決める。そしてすぐさま得意の袈裟固めのポジションを取る。

サントスは粘って、三浦がサブミッションに狙いに来るのを全てかわし、なんとか第2ラウンドまで持ちこたえる。だが第2ラウンド開始直後に再びテイクダウンを決められて、全く同じポジションを取られる。

今回は三浦がうまく立ち回った。サントスの左腕を自分の両足の間に挟み込んだ後、腰を前に動かして袈裟固めからのアメリカーナを決める。三浦がこれまで何度もやってきたように。これにはサントスもすぐにギブアップせざるを得なかった。

#4 ファン・ロン vs. ライニア・デリダー

Holland's Renier De Ridder locks a D'Arce choke on Fan Rong

ライニア・デリダー(オランダ)は1月の「ONE:HERO’S ASCENT」でのデビュー戦ですぐに、ミドル級屈指の実力を持つことを証明した。

デリダーはあっという間に戦略を展開し、ファン・ロン(中国)にシングルレッグ・テイクダウンを決めてキャンバスに倒す。そしてすぐさまファンのガードをくぐり抜ける。まずはキムラロックを狙いにいくが、ファンも脇を差して逃れる。

だがデリダーはめげない。すぐに右腕を脇の下から左上腕に通し、その後、背中から転がって、腕で絞める三角絞め(ダースチョーク)を決める。デリダーのきつい締めにより、ファンは数秒で意識を失った。

#5 平田樹 vs. 石毛里佳

Japanese rising star Itsuki Hirata forces the tap with her head scissors submission

「ONE:CENTURY 世紀」第1部を観戦したファンは、珍しいヘッドシザーズを見ることができた。相手の頭部を両足で挟んで締め付ける技だ。母国、日本の声援を受けた平田樹がタイの英雄、石毛里佳を相手に、この独創的なチョークでフィニッシュを決めたのだ。

女子アトム級マッチの第2ラウンド、平田は肩を決めようと狙いに行くが、石毛はヒザを使いながら逃げようとする。そして平田が四の字固めで石毛をひっくり返す。

平田は石毛の腕をひねり、アームロックにいくかのように見せるが、そこですぐにプランを変えた。

その代わりに平田は両足で石毛の首を挟み、全力で締め付け、ギブアップを引き出したのだった。

6位以下

特集をもっと見る

Ayaka Miura Macarena Aragon ONE 169 41
Cole3
Reinier de Ridder Anatoly Malykhin ONE 166 9 scaled
Reinier de Ridder Anatoly Malykhin ONE 166 20
Phetjeeja Anissa Meksen ONE Friday Fights 46 45 scaled
Shinji Suzuki Han Zi Hao ONE 166 5 scaled
Regian Eersel Alexis Nicolas ONE Fight Night 21 37
Soe Lin Oo Fabio Reis ONE Friday Fights 57 41
Superlek Kiatmoo9 Takeru Segawa ONE 165 15 scaled
Jaising Sitnayokpunsak Thant Zin ONE Friday Fights 52 3 scaled
Jonathan Haggerty Felipe Lobo ONE Fight Night 19 122 scaled
Sanzhar Zakirov Ryosuke Honda ONE Friday Fights 54 10