【11/16大会】AGE OF DRAGONS出場選手のパフォーマンス5選
「ONE: AGE OF DRAGONS」に出場する大半のアスリートは、過去にフィニッシュ勝利を収めている。しかし彼らは、必要とあらば最終ラウンド終了まで戦えることも実証済みだ。
世界最大の格闘技団体は、時として難敵との試合を組む。それ故に、世界屈指のアスリートたちは、相手より一枚上手の試合運びをする方法を見出そうとする。ジャッジが全ラウンドを通じてのダメージ、コントロール、巧みさのコンビネーションを基準に判定し、彼らは勝利を得る。
11月16日(土)に中国・北京で開催される「ONE: AGE OF DRAGONS」の出場者の中には、トップクラスのパフォーマンスを過去の試合で披露している選手もいる。
#1 ケバベスの打ち合い
今年6月の「ONE: LEGENDARY QUEST」で、ファンは典型的なタリック・ケバベス(モロッコ)のパフォーマンスを目撃した。同大会で、彼はアンデウソン・シウバ(ブラジル)を相手に3ラウンドを通じて前に出てプレッシャーをかけ続けた。
モロッコで生まれオランダで育ったケバベスは、ガードを固めて自分の距離に入るまで前進すると、フックとアッパーを振り回す。シウバも反撃したが、開始40秒で顎にクリーンヒットをもらってダウン。
シウバの武器で最も脅威なのはスタンドだ。サバイバルモードで重たい打撃を相手に浴びせるのだが、ケバベスは攻撃を受けつつ前に進み、ラウンド終了まで猛攻撃を仕掛けた。
こうした攻防が第2、3ラウンドも続き、ほぼ後ろに下がることがなかったケバベスが、相手の頭部とボディにパンチを集めてユナニマス判定で勝利を収めた。
ケバベスは新設されたONEライトヘビー級世界王座をかけ、「ONE: AGE OF DRAGONS」のコーメインイベントでローマン・クリークリャ(ウクライナ)と対戦する。
#2 ヨドサンクライ全弾フルパワー
2018年5月に開催された「ONE:: UNSTOPPABLE DREAMS」でONEスーパーシリーズデビューを果たしたヨドサンクライ・IWE・フェアテックス(たい)は、ONEのケージ「ザ・サークル」にバチバチの打撃をもたらした。
開始から仕掛けたのはヨドサンクライ。トレードマークの左ミドルをクリス・ンギンビ(コンゴ民主共和国)にたたき込むと、9分間のキックボクシングルール戦で、ほぼ休みなしで攻め続けた。初めて着けた4オンスのグローブだったが、彼はその効果を存分に生かした。
ほぼ全弾フルパワーのパンチを放ち続けると、第2ラウンドにはレフェリーが8カウントまで数えたスタンディングダウンを奪取。
ンギンビもなんとか試合を続行させたが、ヨドサンクライの全力の打撃をもらい続けた結果、明白なユナニマス判定で敗れた。
ヨドサンクライは、格闘技の聖地での4勝目をかけ、ジャマール・ユスポフ(ロシア)と対戦する。
#3 ミアオがストライカーを完封
ONEデビュー戦から2試合続けて爆発的なパワーを披露したミアオ・リータオ(中国)だったが、3戦目には未来のONEストロー級世界チャンピオン候補になれるだけの実力を示した。
中国出身のライジングスターは、すでにムエタイのスペシャリストをKO済みだった。にもかかわらず、今年の8月にポンシリ・ミートサティート(タイ)と対戦した試合ではグラップリングに持ち込み、複数回に渡りサブミッションで勝負を決めようとした。
ミートサティートはクラッチを回避するたびに倒され続け、3ラウンドを通じて打撃を繰り出せなかった。その上、ミアオのグラウンド・アンド・パウンドの餌食となった。
3ラウンド終了後の判定は形式的なものでしかなく、ミアオが3連勝。今回は、4連勝をかけ、地元中国でジェレミー・ミアド(フィリピン)を迎え撃つ。
#4 “足関十段”を破ったサーデュラエフ
ユサップ・サーデュラエフ(ロシア)は、格闘技を始めた頃、“足関十段”こと今成正和を憧れの眼差しで見ていた。だからこそ、2018年1月の「ONE: KINGS OF COURAGE」で自身のヒーローに勝った瞬間、感激もひとしおだった。
総合格闘技において、今成はサブミッションのスペシャリストとして崇められている。だがロシア出身は、恐れることなく相手の得意分野に足を踏み入れ、卓越したグラウンドゲームを展開した。
第1ラウンドにチョークでタップを奪えず、最終ラウンドでもグラウンド・アンド・パウンドでTKO勝利を逃したとはいえ、サーデュラエフはユナニマス判定で勝利し、グラップラーとして力量を証明した。
決して一方的な試合になったわけではなく、今成も専売特許のレッグロックを狙ったが、サーデュラエフは落ち着いて対処し、コントロールを失わなかった。
王座を狙う34歳のバンタム級コンテンダーは、北京で竹中大地と対戦する。
北京 | 11月16日 (土) | 18時(日本時間) | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)