【12/6大会】MARK OF GREATNESSハイライト５選

 ONEチャンピオンシップは12月６日（金）、新設のONEスーパーシリーズ世界タイトル戦２試合をメインカードに据えた年内最後の大型イベントをマレーシア·クアラルンプールで開き、歴史的な１年を締めくくった。

 「ONE：MARK OF GREATNESS」は見どころ満載の大会で、会場のアクシオタ・アリーナだけでなくオンラインで観戦した世界中の観衆をも熱狂の渦に巻き込んだ。

 2020年の幕開けを前に、記憶に残る５つのハイライトを紹介しておこう。

#1 サムエー、キックボクシングで金字塔

 元ONEフライ級ムエタイ世界王者のサムエー・ガイヤーンハーダオ（タイ）はメインイベントで、新設のONEストロー級キックボクシングの初代世界王者に輝き、歴史に名を残した。

対するワン・ジュングァン（中国）は試合の当初から果敢に攻め立て、サムエーに強烈なフックのコンビネーションを浴びせた。

この最中、サムエーは熟練のテクニックを駆使したディフェンスを見せる。

サムエーはガードを固め、必要とあらばフェンスを使って角度をつけ、頭部へのワンの打撃を巧みにすり抜けた。一方、カウンター攻撃では高い精度と速さでジャブを見舞い、キックは正確にワンを捉えた。

サムエーは今回の勝利により、ONE史上初めてとなる２種目２階級の世界タイトル保持者となった。

#2 ラマザノフの強烈なストライキング

５ラウンド15分に及ぶ激しい攻防の末、アラヴァディ・ラマザノフ（ロシア）がジャン・チェンロン（中国）を破り、ONEキックボクシングバンタム級初代世界王者に輝いた。

25歳のラマザノフは第１、第２ラウンドともに猛攻を見せたが、試合の最重要局面は第３ラウンドで訪れた。

ラマザノフは左の前蹴りを繰り出すと見せかけ、ジャブとクロスのコンビネーションを見事に決め、この試合唯一のノックダウンを奪った。

中国のストライカー、ジャンは判定にダウンが影響するのがわかっていたので、第４、５ラウンドでは、強烈なオーバーハンドを繰り出すようになった。この時点でラマザノフは疲れを見せたものの、固い防御と強打で迎え撃った。

この勝利でラマザノフはロシア選手として初めてONEスーパーシリーズの王者となった。

#3 ストイカ、圧巻のＫＯ勝ち

アンドレイ・ストイカ（ルーマニア）は“ミスターKO”の名に恥じず、アンデウソン・シウバ（ブラジル）をたった２分で下した。

１年を最高の試合で締めくくった32歳のストイカは、ONEライトヘビー級キックボクシングの主要選手へと着実に一歩近づいた。

試合が始まって間もなく重い左フックを外した直後、ストイカはシウバを捉えた。左のフックでシウバをよろめかせ、フェンスに追いやり、右クロスでとどめを刺した。

シウバはレフェリーの大成敦のカウントに応えたが、ダメージが大きすぎて戦い続けることができなかった。そこで試合は終わり、ストイカは第１ラウンドでノックアウト勝利を飾った。

#4 マクラーレンの瞬殺サブミッション勝利

リース・マクラーレン（オーストラリア）は試練の2019年を乗り越え、５連勝中のグルダーシャン・マンガット（インド／カナダ）を相手に鮮やかなサブミッション勝利を飾った。

第１ラウンドが始まってわずか数秒。グラップラーのマクラーレンはフルマウントを奪い、グラウンドで容赦ない攻撃を加えた。

マクラーレンはどうにか這い出そうとしたマンガットの背中を猛烈な速さで奪い、そのままリアネイキッド・チョークへと滑り込んだ。締め上げが始まると間もなく、マンガットがタップした。

#5 ユン・チャンミンの鮮烈デビュー・イヤー

ユン·チャンミン（韓国）は第２ラウンドでサブミッションによる勝利を飾った。2019年の戦績は、無敗の４勝、それもすべてフィニッシュ勝利で、今年ONEデビューを果たしたユンにとって完璧な１年だった。

優勢を保った第１ラウンドに続き、ユンは第２ラウンドでロディアン・メンチャベス（フィリピン）にさらにストライキングを仕掛けた。強烈なパンチとローキックを連打し、飛び膝蹴りまで繰り出した。

ユンは攻撃を受けて疲れを見せたメンチャベスの頭をつかんでニンジャチョークで固め、一本勝ちを決めた。

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