2019年第4四半期、ONE総合格闘技パフォーマンスベスト5
ONEチャンピオンシップの世界一流の総合格闘家たちが、素晴らしいパフォーマンスで2019年の最後の四半期を締めくくった。
注目の試合、懸かっているものが大きい試合で、選手たちは全てを出し尽くた。強敵から決定的な勝利を上げるために、気持ち、スキル、情熱を惜しみなく発揮した。
今年の第4半期の中から、最も刺激的だったパフォーマンス、ベスト5を紹介する。
#1 アバゾフが初の世界タイトル獲得
キャムラン・アバゾフ(キルギス)は10月、インドネシア・ジャカルタで開かれた「ONE:DAWN OF VALOR」で、ゼバスティアン・カデスタム(スウェーデン)からONEウェルター級世界王者の座を奪った。
この勝利の見どころは、アバゾフが総合格闘技のあらゆる面で、ムエタイに長けたカデスタムに真っ向勝負を挑んだところだった。
アバゾフは強烈なパンチを浴びせ、テイクダウンを決め、そしてグラウンドでもカデスタムを圧倒した。
アバゾフは5ラウンド25分にわたり総合格闘技の素晴らしいスキルを披露。ONEウェルター級のベルトがアバゾフのものになることは、明らかだった。
#2 リーがライト級2つ目のベルト獲得
ONEライト級世界王者のクリスチャン・リー(シンガポール)はこれまでの前例のない形で、「ONE:CENTURY 世紀」第1部で行われたONEライト級世界グランプリ(WGP)に参戦。ザイード・フセイン・アサラナリエフ(トルコ)と決勝を戦った。
リーはケガで出場を辞退したエディ・アルバレス(米国)の代わりとして急きょ、わずか試合10日前にオファーを受けた。そしてアサラナリエフを圧倒して勝利を挙げたのだった。
一方のアサラナリエフはライバルたちを倒して決勝まで勝ち上がってきたが、リーを苦しめるまでには至らなかった。
リーはレスリングとグラウンドでアサラナリエフを攻撃。何度もアサラナリエフをマットに直し、優位なポジションを確保して打撃で圧倒した。そして一方的なユナニマス判定で勝利を挙げ、ONEライト級WGPのチャンピオンベルトを手に入れたのだった。
#3 マクラーレンのグラップリング
レベルの高い環境においては特に、連敗から脱するのは簡単なことではない。だがリース・マクラーレン(オーストラリア)はマレーシア・クアラルンプールで開かれた「ONE:MARK OF GREATNESS」で、グルダーシャン・マンガット(インド/カナダ)を相手に連敗脱出を決めた。
試合は第1ラウンドで終わったものの、マクラーレンは全ての瞬間において優勢を維持した。テイクダウンでマンガットを倒すと、トップコントロールのポジションからグラウンド・アンド・パウンドで強打を浴びせた。
マクラーレンはリアネイキッド・チョークを決めてほぼ完ぺきな勝利を挙げ、辛かった2019年をいい形で締めくくった。
#4 シウバ、得意技のアームバー
元ONEストロー世界王者のアレックス・シウバ(ブラジル)は11月にシンガポールで開かれ「ONE:EDGE OF GREATNESS」で、ペン・シュウウェン(中国)と対戦。タフさとスキルをいかんなく発揮し、レスリングが持ち味のペンの厳しい挑戦を退けた。
第1ラウンド、シウバはペンの強力なパンチとレスリングのディフェンスに阻まれる。だが持ち直して試合のペースを握る。
シウバは第2ラウンドを優位に進める。2回目のテイクダウンに成功すると、そのままフィニッシュを狙う。ペンにまたがると得意技の鮮やかなアームバーでサブミッションを決めたのだ。
#5 カタラン、バラートを圧倒
ロビン・カタランは11月、母国フィリピン・マニラで開かれた「ONE:MASTERS OF FATE 」のプレリムカードで、グスタボ・バラート(キューバ)と対戦。キャリア最高の勝利を第2ラウンドで手に入れた。
バラートは2012年夏季オリンピックの、レスリングのキューバ代表だ。持ち味のテイクダウンの腕前でカタランを脅かしたが、カタランは揺るがなかった。
カタランは一打一打を力を込めて放ち、バラートも応戦。そしてカタランは強烈なキックをボディに放ち、さらに狙いを定めて右ハイキックを決める。これが最後の一撃になり、バラートをONEでバラートをノックアウトした初めての選手になった。