フェアテックス所属選手のパフォーマンス5選

Yodsanklai DC 2345

タイ・パタヤにある世界的に有名な格闘技ジム「フェアテックス・トレーニング・センター」は、ONEチャンピオンシップで最高のスターたちを何人も生み出してきた。爆発的で攻撃的なスタイルの選手たちだ。

フェアテックスは、何十年もの間、ムエタイのエリート選手たちの本拠地として機能しており、そのトップ選手たちはONEスーパーシリーズの主要選手として活躍してきた。さらに最近では、ジムの総合格闘技への進出も大きな成功を収めている。

フェアテックスに所属する選手たちはこれまで、メジャー大会のあらゆる分野で活躍し、世界王者としての栄光を掴んできた。

ONEチャンピオンシップにおける彼らのベストパフォーマンス5選を紹介する。

絶好調アベラルド対タフなジュマイ

マーク・フェアテックス・アベラルド(ニュージーランド/フィリピン)は、リッチ・フランクリンの「ONEウォリアーシリーズ(OWS、ONEの人材育成、発掘のための大会)」での活躍が認められ、ONE本大会へ参戦。以来、ファンを沸かせるパフォーマンスを続けている。

2019年10月の「ONE:DAWN OF VALOR」でのアイデン・ジュマイ(中国)戦は、アベラルドの強力なレパートリーと粘り強い攻撃を見せた素晴らしい試合だった。

3ラウンドに渡り、アベラルドは常にパンチ、キック、ヒジを降り注いで相手を圧倒。一方のジュマイも驚異的なタフさを見せて最後まで戦い抜くが、15分間の激闘の後、アベラルドがユナニマス判定で勝利を収めたのだった。

スタンプがトッドを倒し2種目世界王者

スタンプ・フェアテックス(タイ)は、ムエタイ、キックボクシング、総合格闘技の3種目で合計8勝1敗という素晴らしい戦歴を誇り、ONEで数多くの印象的な勝利を収めてきた。その中でも、ジャネット・トッド(米国)に勝利して2つ目の世界タイトルを獲得した試合は素晴らしかった。

2019年2月の「ONE:CALL TO GREATNESS」で、トッドを破ってONE初の2種目王者に就任した戦いだ。

スタンプは5ラウンドの戦いを通して、強烈な右手でトッドを削り、クリンチからボディにヒザを打ち込んだ。トッドも反撃するが、ジャブクロスのコンビネーションのカウンターに合う。

そして15分間の激闘の後、ユナニマス判定でスタンプが勝利した。

だがトッドは1年後、2020年2月の「 ONE: KING OF THE JUNGLE」で、ONEアトム級キックボクシングのベルトを賭けてスタンプと再戦し勝利。スタンプは今、トッドとの3度目の対決を待ち望んでいる。



ヨドサンクライ、リージスを圧倒

ヨドサンクライ・IWE・フェアテックス(タイ)は2018年12月、「ONE:DESTINY OF CHAMPIONS」でのルイス・リージス(オーストラリア)を相手に、そのパワーと凄まじい攻撃を見せつけた。

ONEスーパーシリーズ初めての大会でのメインイベントとなったこの試合で、タイの伝説ヨドサンクライは、トレードマークの左キックと強烈なパンチで相手を圧倒しようとする。リージスは一連の攻撃にも屈せず反撃を試みるが、ヨドサンクライが動じることはなかった。

リージスが回し蹴りに来た時、ヨドサンクライは立ったままブロックすると、体勢を崩したリージスをすぐさまフェンス際に追い詰める。

そこからヨドサンクライは、メジャー大会で過去最も凄まじいコンビネーションの1つと言える攻撃を繰り出す。ジャブクロスのコンボからの、アッパーカット3連発。リージスは顔からキャンバスに崩れ落ち、試合は終了したのだった。

ザンボアンガ、山口芽生を撃破

デニス・ザンボアンガ(フィリピン)は、ONE女子アトム級のランキング争いに割って入ったかと思うと、たった2試合で現世界王者アンジェラ・リー(シンガポール)への挑戦権を獲得した。

ONE: KING OF THE JUNGLE 」で、ザンボアンガは山口芽生と対戦。2度のONE世界タイトル戦でリーを追い詰めたベテランの山口に完璧に対応。画期的な勝利を挙げた。

ザンボアンガは積極的にパンチで攻め、あらゆる機会を見ては山口に攻撃を繰り出す。さらにレスリングのディフェンスでも上手く立ち回り、グラウンドでも危険から身を遠ざける。

ザンボアンガは15分間を通じて、ほぼ危なげない戦いぶりを見せ、その強力な攻撃はリーを含むあらゆるアトム級選手に脅威をもたらす可能性があることを示した。

ムエタイマッチで、セーマペッチがラマザノフに辛勝

2018年11月の「ONE:CONQUEST OF CHAMPIONS」。セーマペッチ・フェアテックス(タイ)とアラヴァディ・ラマザノフ(ロシア)が繰り広げたスリリングな3ラウンドの戦いは、観客を大いに刺激した。

セーマペッチはトレーニングパートナーでありメンターでもあるヨドサンクライを思わせるような、正確な左キックと左ストレートでラマザノフを攻撃する。

現在はONEバンタム級キックボクシング世界王者として君臨するラマザノフも、パンチとプッシュキックで反撃し、両者ともに限界まで追い込み合う。

僅差の戦いは判定までもつれたが、最終的にセーマペッチの強烈なパンチや左キックが決め手となり、セーマペッチがユナニマス判定でONEスーパーシリーズで2度目の勝利を収めた。

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