【10/13大会】「ONE: CENTURY PART I」出場選手の名勝負5戦

Danny Kingad DC 5940

ONEチャンピオンシップ史上最大のイベント、第100回記念大会となる「ONE: CENTURY 世紀」。1013()、世界最強の格闘家が東京・両国国技館に一堂に会して開催されるダブルヘッダー大会は、ワクワクも見どころも倍増とあって、世界中の格闘技ファンの話題を集めている。

この歴史的大会を前に、ONE: CENTURY 世紀」の朝の部、「ONE: CENTURY PART I出場予定選手の過去の名勝負を振り返ってみることにしよう。

#1 ターニが秋山成勲と真っ向勝負

秋山成勲に勝つためには、フルラウンド15分間にわたって全力を尽くして戦うしかない。

今年6月上海で開催された「ONE: LEGENDARY QUESTで、アギラン・ターニ(マレーシア)は、自身のキャリアでももっともガッツあふれる試合で、日本のレジェンドを下した。

試合は序盤から秋山の柔道ベースの投げ技が鮮やかにさく裂したが、やがてターニのこれまで以上に洗練されたボクシングが、秋山を捉え始める。

もちろん秋山も反撃の有効打を繰り出してくるため、一方的な展開とはならなかったが、それでもテイクダウンで試合の流れを取り戻すなど、ターニの多彩な攻め手が顕著になっていく。

試合後半には、疲れの見える秋山を打撃戦で攻め込むターニであったが、秋山のカウンター攻撃へのディフェンスでも隙を見せるわけにいかず、試合は結局判定決着へともつれ込み、ターニがユナニマス判定勝ちを収めたのであった。

ターニは1013()の東京大会で、日本のもう1人のベテラン、岡見勇信と対戦する。

#2 キンガッド、3Rフルスロットル

ONEフライ級ワールドグランプリ初戦で池田仙三(仙三)と対戦したダニー・キンガッド(フィリピン)は、鮮烈な戦いぶりで存在をアピールした。

試合開始直後からフルスロットルの戦いを見せた両者は、重い打撃の応酬と、グラウンドでの猛烈なせめぎ合いを経ても、全くペースを落とすことなく、試合の主導権を巡るしのぎあいを続けた。

仙三はキンガッドのペースに付いていくことはできたが、技術面では打開策を見いだすことができなかった。

キンガッドのグラップリングは仙三より一枚上手で、グラウンドでピンチに陥ったかに見えても、ほぼ毎回逆転することに成功していた。キンガッドは打撃でも、仙三のパンチをもらいながらも打ち勝とうとしていたが、パンクラス・フライ級世界王者の仙三も最後までフィニッシュを狙って前進を止めることはなかった。

この試合で判定勝ちを収め、準決勝も白星で飾ったキンガッドは、東京でのトーナメント決勝戦ではマイティマウス・デメトリアス・ジョンソン(米国)と対戦する予定となっている。

#3 サムエーが見せた熟練のムエタイ

ムエタイ界のスーパースター、サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)は、セルジオ・ヴィールセン(オランダ)を下して初代ONEフライ級ムエタイ世界チャンピオンを獲得、新次元の高みに到達した。

試合開始直後から攻め込んだヴィールセンに対し、ムエタイ特有のゆっくりしたリズムで対応するサムエー。第2ラウンドに入ると、サムエーは相手のタイミングを読み切り、自由自在にパンチを当て始める。

チャンピオンシップ・ラウンド(第4ラウンド、第5ラウンド)に入ると、サムエーはギアを上げ、お得意の左回し蹴りをヴィールセンの足やボディに集中砲火、さらに踏み込んで強烈なパンチやエルボーを打ち込んだ。

第4ラウンドに強烈なエルボーがヒットしてヴィールセンがノックダウンを喫すると、その後サムエーが衝撃の速射砲コンビネーションで試合をフィニッシュ、堂々のタイトル奪取となったのだった。

サムエーは日本大会で、ダレン・ローラン(フランス)と対戦する。

#4 トッドがスピードとパワーを発揮

ムエタイのスター選手、ジャネット・トッド(米国)は、今年7月「ONE: MASTERS OF DESTINYで元ONEアトム級キックボクシング世界チャンピオン、カイ・チンチュアン(台湾)を下して、競技をまたいだワールドクラスのストライカーであることを世界に見せつけた。

試合は絶好調の両選手による、3ラウンドにわたる激しい応酬となった。両選手ともおびただしい手数を繰り出したが、ジャッジはパワーと正確さに勝るトッドの打撃を評価、トッドがマジョリティ判定勝ちを収めたのだった。この勝利でトッドは世界王座取りに照準を定めた。

トッドが「ONE: CENTURY 世紀」の朝の部、「ONE: CENTURY PART I」で エカテリーナ・ヴァンダリーバ(ベラルーシ)を下せば、目標であるチャンピオン獲得にさらに一歩近づくことになる。

#5 リー、山口芽生を下し最年少王者

アンジェラ・リー(シンガポール)は若くしてすでに多くの業績を打ち立ててきたが、やはりキャリア最高のハイライトと言えば、初代ONE女子アトム級世界タイトルを獲得し、総合格闘技で史上最若年の世界チャンピオンになった時を置いて他にないだろう。

リーは、2016年の年間最優秀試合獲得の名勝負で、山口芽生を下したのだった。

両選手に大きなチャンスが訪れる、まさにジェットコースターのような試合だった。試合序盤にはリーのグラップリング(組み技)が優勢だったが、第3ラウンドに入ると山口の大振りのオーバーハンドライトがリーをノックダウンする。

これを契機に、チャンピオンシップ・ラウンドを通して試合終了のゴングまで、両者は一歩も引かない真っ向勝負を演じ、スリリングな結末を迎える。超接戦、超激戦だったこの試合、結局ジャッジ3名共にリー優勢の判定を下したのだった。

両国大会のメインイベントでは、リーがONE女子ストロー級世界チャンピオン、ション・ジンナン(中国)を迎えて、4度目の防衛戦に臨む。

東京・両国国技館 | 10月13日 (日)  | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)

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「ONE: CENTURY 世紀」は、さまざまな格闘技から28人の世界チャンピオンが参戦する、史上最大の世界選手権格闘技イベントだ。フルスケールの世界選手権格闘技イベント2大会が同日開催されるのも、史上初めてのことである。

複数の世界タイトル戦、世界グランプリチャンピオンシップ決勝戦3試合、そして世界チャンピオン同士の対決をふんだんに取りそろえ、ONEチャンピオンシップが東京の両国国技館で新地平を切り拓く。

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