【11/8大会】MASTERS OF FATE出場選手のサブミッション7選
11月8日(金)に開かれる「ONE:MASTERS OF FATE」には、最高にエキサイティングなサブミッションの達人たちが登場する。ONEチャンピオンシップがフィリピン・マニラで開催する、2019年最後のイベントを締めくくるのにふさわしい試合が続くだろう。
当初はストライカーだったもののメジャー大会で戦ううちに進化、成長してグラウンドでも強さを発揮するようになった選手も多い。
「ONE:MASTER OF FATE」に出場する選手たちがこれまでに披露した、圧巻のサブミッション7選を紹介する。
#1 「パッションロック」のお披露目
フィリピンの英雄であり総合格闘技ジム「チーム・ラカイ」のスターでもあるジョシュア・パシオが、かの有名な技「パッションロック」を初めて披露したのは2018年7月。「ONE:REIGN OF KINGS」でポンシリ・ミートサティート(タイ)と対戦した時のことだ。
第1ラウンド残り2分余り、パシオがミートサティートのバックを取りリアネイキッド・チョークを狙いにいった時は、ミートサティートはまだしっかり防御できていた。だがパシオはもう一つ狙いがあった。
パシオはバックを取った状態のまま、左手でミートサティートの左手首を掴むと、さらに右手も使った力業でミートサティートの左腕を強引に背中側に引き寄せる。そこからミートサティートの左腕を自分の顔の方法にひねり上げる、独特な形で肩関節を決め、勝利を手にしたのだった。
#2 カタランのアームロック
ウーシューの世界王者レネ・カタラン(フィリピン)は立ち技から格闘技を始めたが、やがてグラウンドでも強さを見せるようになった。その端的な例が2017年1月の「ONE:QUEST FOR POWER」で、エイドリアン・マティス(インドネシア)にサブミッション勝ちを挙げた試合だ。
第2ラウンド、カタランはテイクダウンを奪うと、サイドコントロールのポジションから打撃で削るうちに、フィニッシュのチャンスを見出す。
ノースサウス・ポジション(上四方固め)に移ると、そこから左足で頭を、右足で右わき腹を抑えつつ、マティスの右手を抱えたまま後ろに倒れこむようにしてアームロックを決める。完全に右腕を持っていかれたマティスはなんとか耐えようとするが、右腕を引きちぎらんばかりにカタランが右足でぐいぐいとわき腹を押し付けると、ギブアップせざるを得なかった。
カタランは今回の試合で、ONEストロー級世界タイトルを賭け、王者パシオに挑む。
#3 グラップリング名手タウルのチョーク
トニ・タウル(フィンランド)はグラップリング(組み技)のスペシャリストだ。2016年12月の「ONE:AGE OF DOMINATION」でジェヘ・ユスターキオ(フィリピン)と対戦した時、シングルレッグ・テイクダウンを決めてキャンバスに引きずり倒すまでに、無駄な時間はかけなかった。第1ラウンド開始約30秒のことだ。
そこから、バックを取りボディトライアングルでユスターキオを押さえつけると、打撃で削りつつ首を狙う。そのまま時間が過ぎ第1ラウンド残り約90秒、Tauruは右足でユスターキオの右腕を押さえつけると、さすがのユースタキオも左手一本では防げない。リアネイキッド・チョークを決められギブアップに至った。
タウルは「ONE:MASTERS OF FATE」で再びユスターキオと対戦。3年前と同じ結果を狙いにいく。
#4 立ち技女王スタンプが見せた寝技
ONE女子アトム級ムエタイとキックボクシングの2冠の世界王者スタンプ・フェアテックス(タイ)は、ただのストライカーではない。それを見せつけたのは今年8月の「ONE:DREAMS OF GOLD」、メジャー大会での総合格闘技デビュー戦だった。
アシャ・ロカ(インド)を相手に第2ラウンドまでを優位に進めると、第3ラウンド序盤にロカをキャンバスに倒し、そのままフィニッシュに向けた攻撃をスタートさせる。まずはすかさずマウントポジションを取り、強烈なヒジを何度も打ち落とす。
ロカは耐えきれずうつぶせに逃れ、スタンプはさらに打撃を加える。そして隙を見てロカの首の下に左腕を滑り込ませ、リアネイキッド・チョークを決めた。
スタンプは今回、ビー・ニューイェン(米国)を相手に、総合格闘技3勝目を目指す。
#5 リーの瞬殺ギロチン
打撃を得意とする選手がグラップリングを披露したもう一つの例が、リー・カイウェン(中国)だ。
2018年2月の「ONE:QUEST FOR GOLD」で、ロエル・ロサウロ(フィリピン)に試合開始早々、リーの強烈なパンチが何度も炸裂する。怯んだロサウロは必死に組み付こうとし、ダブルレッグ・テイクダウンを試みるもののリーは両足を開いて落ち着いて防ぐ。そしてすかさずギロチンチョークでロサウロを締め上げ、数秒でフィニッシュを決めた。
「ONE:MASTER OF FATE」でのポール・ルミヒ(インドネシア)との対決は、リーにとって厳しい試練になる。
#6 裏をかいた内藤のび太のチョーク
試合が動いたのは第3ラウンドだった。内藤はパシオの片足を取った後フェンスに押し付けて何とか倒そうと試みる。そしてキャンバスに引きずり倒すと四つん這いの状態のパシオの背中にまたがる。
パシオが振り落とそうとして立ち上がりざま、内藤が超早業でリアネイキッド・チョークを決め、試合は終わった。
内藤は今回、タイのストライカー、ポンシリ・ミートサティートと対戦する。
#7 カタラン兄弟の弟ロビンの白星
ロビン・カタラン(フィリピン)は2018年7月の「ONE:BATTLE FOR THE HEAVENS」で、兄のレネ・カタランと同じくマティスに鮮烈な勝利を収めた。
グラウンドゲームを中心に進んだこの試合。第2ラウンドにカタランは、仰向けのマティスのガードの内側からパンチとヒジで攻撃し、そしてレッグロックのチャンスを見出す。
マティスが左膝でスペースを作ろうとすると、カタランは右足でマティスの左足の付け根を押さえつけ、かかとに力を加えてギブアップを引き出した。
カタランはキューバのレスラー、グスターボ・バラートと対戦する。
マニラ | 11月8日 (金) | 18時半(日本時間) | 中継:ONEチャンピオンシップ公式アプリで生中継(無料)