【8/16大会】ONE: DREAMS OF GOLD勝利者の次戦は⁉️
8月16日(金)に開かれた「ONE: DREAMS OF GOLD」は、強烈なノックアウト、鮮烈な一本勝ち、そして一進一退の熱戦の連続で、ONEチャンピオンシップの格闘技の饗宴(きょうえん)にタイ・バンコクのインパクトアリーナに終結したファンが酔いしれた。
この大会の14人の勝者は、それぞれの格闘技キャリアにとって意義深い勝利を得たわけだが、では彼らの次の戦いはどうなっていくのだろうか。
ここでは勝者たちがそれほど遠くない未来に対峙(たいじ)する可能性があるのは誰なのかを、占ってみることにしよう。
ジョルジオ・ペトロシアン
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)の次戦はすでに決定している。
ONEフェザー級キックボクシング世界グランプリ準決勝でスモーキン・ジョー・ナタウットをノックアウトしたペトロシアンは、10月13日(日)東京で開催される「ONE: CENTURY 世紀」での決勝戦で、サミー・サナ(フランス)と戦う。
準決勝でのサナはロシアのパワーファイター、ジャバル・アスケロフ相手に、ペトロシアンほどのハイライトシーンを演出することはなかったものの、強さを証明して決勝に進出している。
タン・リー
元ONEライト級世界チャンピオン朴光哲を豪快にノックアウトしたタン・リー(アメリカ)が、フェザー級でトップコンテンダーとして名乗りを上げた。
これで2試合連続の鮮烈ノックアウト勝ちとなった33歳のリーは、次回参戦時にも、ONEフェザー級世界王者マーティン・グエン(オーストラリア)と対峙する可能性が出てきている。
グエン同様、強力な打撃が持ち味のリーだが、テイクダウン・ディフェンスとグラップリング技術も隠れた強みになっている。
ワンパンチで試合を終わらせる力を秘めた両選手による、ファイトスタイルのかみ合った一戦は、必見の世界タイトル戦になりそうだ。
また両選手ともベトナム系ファイターということもあり、両者の対決は将来のベトナム大会にうってつけのマッチアップになりそうだ。なおONEではベトナム進出第1弾大会、「ONE: IMMORTAL TRIUMPH」を、9月6日(金)にホーチミン市で開催する。
チャン・ロタナ
カンボジア総合格闘技の旗手、チャン・ロタナがフライ級で急台頭している。
バンコク大会でキューバのグラップラー、グスタボ・バラートとの激闘の末ユナニマス判定勝ちを収めたロタナはこれで3連勝、ここからはよりレベルアップした戦いに足を踏み入れる。
そんなロタナの新たな挑戦は、もう1人のONEフライ級世界グランプリ参加選手、若松佑弥ではどうだろうか。
若松は3月にデミトリアス・ジョンソンに敗れてトーナメントから脱落したが、その後「ONE: DAWN OF HEROES」では元ONEフライ級世界王者ジェヘ・ユスターキオをノックアウトし、現在は世界グランプリ決勝戦で決勝進出選手が欠場を余儀なくされた場合のリザーバーに指名されている。
若松とロタナ、打撃を得意とする2人の総合格闘技スター選手によるマッチアップは、観客を沸かせること間違いなしの目が離せない激突になりそうだ。
ムアンタイ・PK センチャイムエタイジム
ムアンタイ・PK センチャイムエタイジム(タイ)がONEスーパーシリーズ・ムエタイバンタム級3回戦で山田健太(健太)を下して、ONEのマットに堂々の帰還を果たした。
“エルボーゾンビ”ことムアンタイは、蹴り、ヒザ、そして正確無比なヒジを連発、シャープな動きを見せつけた。
ムアンタイは11月にONEに参戦して以来、圧倒的な猛威を振るっているが、それは将来の対戦相手候補アラヴァディ・ラマザノフにとっても同じことである。
ムアンタイ同様、ラマザノフもONEスーパーシリーズでは恐れ知らずの戦いぶりを見せており、今大会ではオグニエン・トピッチを第1ラウンドに3度ノックダウンし、テクニカルノックアウト勝利を飾った。
両者の激突となれば、猛烈な打撃戦が予想される。
澤田龍人
若手登竜門大会「ONEウォリアーシリーズ」出身の澤田龍人が、「ONE: DREAMS OF GOLD」でアジス・カリム(インドネシア)を速攻のリアネイキッドチョークで切って捨てた。
わずか69秒で試合を制した澤田は、次はトップファイターとやらせてほしいと丁寧にアピールして見せた。23歳の澤田の次の対戦相手としてふさわしいのは、やはりインドネシア人ファイターのエイドリアン・マティスかもしれない。
マティスは現在4連勝中、ONEのストロー級史上、最多試合数(13)、最多勝利数(9)、最多一本勝ち数(4)、最速フィニッシュ(22秒)の記録を持つ。これほどの実績のあるマティスであれば、澤田にとっても相手に不足なしだろう。