【7/31大会】ONE: NO SURRENDERの勝者たちの次戦は?
ONEチャンピオンシップは7月31日(金)、2020年最高の大会の1つになるであろう「ONE: NO SURRENDER」を開いた。
タイ・バンコクで開かれた本大会では、前評判通りの大興奮の6試合が行われた。
総合格闘技2試合では驚くべきフィニッシュが繰り出され、ムエタイ3試合とキックボクシング1試合は終始手に汗を握る展開だった。
ONEは先日2020年に行われる本大会の予定を発表したばかり。ここで「ONE: NO SURRENDER」の勝者たちにふさわしい将来の対戦相手を占ってみよう。
スーパーレック・キアトモー9
スーパーレック・キアトモー9(タイ)は、“キッキング・マシーン”のリングネームで知られているが、その夜ライバル関係にある同胞パンパヤック・ジットムアンノンを相手に、文字通り機械のように疲れ知らずのパフォーマンスを見せた。
対戦相手が何を繰り出してこようと恐れはしないとばかりに、キックとパンチを駆使して前に出た。直近の対戦ではパンパヤックに3連敗していたスーパーレックは、この戦いぶりでユナニマス判定で白星を挙げた。
ONE公式アスリートランキングの1位のフライ級ムエタイアスリートを倒したことで、今度はスーパーレック自身がその位置に立つことになるだろう。その場合は、パンパヤックのチームメイトであり、階級の元王者ロッタン・ジットムアンノンへの挑戦の可能性も。
ONEフライ級ムエタイ世界チャンピオンであるロッタンは、前に出てローキックを放ち、オープンフィンガーグローブでパワフルなパンチを繰り出してくる、というスタイルによってONEスーパーシリーズのスターの座を手にした。
同じようにアグレッシブなスタイルで決して引かないスーパーレックと、ロッタンが激突すれば「年間最優秀バウト」級の戦いになるだろう。
スタンプ・フェアテックス
ONEアトム級ムエタイ世界チャンピオンのスタンプ・フェアテックス(タイ)は、総合格闘技で同胞選手のスニーサ・スリセンに第1ラウンドでTKO勝ち、無敗をキープした。
スタンプは首相撲からスリセンの腹部にヒザを入れ、テイクダウンし、バックを奪ってレフェリーが止めるまでパンチを見舞い続けた。
総合格闘技では危なげない戦いぶりを披露しているスタンプだが、ジヒン・ラズワン(マレーシア)と当たれば、真価が試される機会になるだろう。
ジヒンは、ウーシューの世界チャンピオンであり、ブラジリアン柔術でも紫帯の実力。立ち技ではスタンプと互角に渡り合える武器があり、グラップリング(組み技)でも油断ならない力を持ったアスリートだ。
もしスタンプがジヒンを崩せれば、総合格闘技でこの階級のトップ5に食い込む道も見えてくるだろう。
ファブリシオ・アンドラージ
ファブリシオ・アンドラージ(ブラジル)の名前は馴染みがなかったかもしれない。だが、初めてロープを潜りONEの舞台に登場し、そしてリングを去るまでにはその名前を全員が記憶したことだろう。
ブラジルのストライカーは、マーク・フェアテックス・アベラルド(ニュージーランド / フィリピン)にうまく対応し、第2ラウンドで一本勝ちを決めた。
ブラジルと南アメリカのムエタイチャンピオンであるアンドラージは、サブミッションのスキルを披露したが、ファンはきっと立ち技の引き出しを見てみたいと思っていることだろう。韓国のノックアウトアーティストであるクォン・ウォンイルと対戦すれば、絶好の機会になるかもしれない。
クォンは、打撃のスペシャリストであり、バンタム級とフェザー級で電撃的な戦いを繰り広げ、アンソニー・アンゲレン(インドネシア)、エリック・ケリー(フィリピン)、スノト(インドネシア)といった相手を相手に速攻TKO勝利を挙げてきた。
背が高いクォンのような相手であれば、アンドラージは花火のような試合を繰り広げてくれるだろう。
スーパーボン
スーパーボン(タイ)にとって、忘れがたいONEデビュー戦になった。
同じくONE初戦のシッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)を相手にユナニマス判定で勝利。1勝1敗同士で迎えた因縁の対決を制した。
フェザー級キックボクシングのランキング2位につけているスーパーボンは、名高いキックボクサーのシッティチャイを倒したことで、次はランキングの頂点を狙いに行くだろう。
現在1位は、ONEフェザー級キックボクシング世界グランプリチャンピオンのジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)。美しいカウンターと、隙のないディフェンス、そして針の穴をつくような正確さで、あらゆる対戦相手を倒してきたアスリートだ。
だが、スーパーボンのスピードとアグレッシブさは、ペトロシアンの脅威になるかもしれない。
そして、この対戦の勝者は、パウンド・フォー・パウンド(階級を超えて与えられる最強の称号)のキックボクサーとされることになるだろう。
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