強い意志と笑顔、ONE初タイ女性総合格闘家:石毛里佳
石毛里佳(タイ)は、159センチという小柄な体型とほぼ絶え間ない笑顔により、典型的な総合格闘家のようには見えないかもしれない。 だが彼女がファンにあることを教えたとすれば、それは人は外見だけ判断すべきではないということだ。
石毛は2017年にONEチャンピオンシップにデビューを果たし、勇気あるパフォーマンスと豊富な技で、即座に多くのファンを獲得した。
実際、石毛はONEでの最初の2試合で、連続して第1ラウンドで勝利を収めた。
それ以来、石毛は常に改善を求めてきた。 成功が直線的であることはめったにないが、強い意志とファンを虜にする魅力は、決して揺らぐことはない。
そのことを念頭に置いて、石毛が世界中のファンに、なぜこれほど愛されているのかを探る。
いじめを乗り越えた強さ
日本人とタイ人の血を引く石毛は、高校生の時にいじめの対象になった。年上の生徒たちが言葉でも体にも暴力をふるった。 だが石毛はいつまでもやられているばかりではなかった。
石毛はいじめっ子を変えることができなかったから、自分自身を変えることにしたのだ。 格闘技のトレーニングを受け、自分を守るのに必要な自信とスキルを身に着けた。
石毛は今、他者への共感を説くが、彼女はまた、同じ状況にあるかもしれない人に対し、格闘技がもたらす数々の効用を訴えている。
ONEでタイ初の女性総合格闘家
男性が支配的なタイの格闘技界で、小柄な女性として石毛は、自分の存在を認めてもらうために他人よりもいっそうの努力が求められた。石毛はそこにこだわり、そして他の人が辿れるよう道を切り開いた。
石毛は合気道や空手などの伝統的な格闘技から始め、やがてブラジリアン柔術や総合格闘技に興味を持った。
2017年3月にONEチャンピオンシップと契約し、ONEでタイ初の女性総合格闘家になった。デビュー戦では母国バンコクで開かれた「ONE:WARRIOR KINGDOM」でオードリローラ・ボニフェイス(マレーシア)を破った。
真のコスプレイヤー
石毛のパフォーマンスは、会場に足を踏み入れた瞬間から始まる。石毛は笑顔たっぷりでエキサイティングな入場でも有名なのだ。
石毛はこれまで、さまざまなコスプレ衣装で入場してきた。格闘技の伝説のブルース・リー、カプコンのテレビゲーム「ストリートファイター」の春麗、戦隊モノの米テレビドラマシリーズ「マイティ・モーフィン・パワーレンジャー」のピンクレンジャーなどだ。
さらに石毛は、素晴らしコスプレの写真を自身の公式インスタグラムのページに投稿している。
4月4日(金)に31歳の誕生日を迎える石毛は、次の試合でも、入場シーンから最後の瞬間まで、ファンをあっと言わせるようなパフォーマンスを見せてくれるだろう。
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