【1/31大会】シェ・ウェイ がヒーローシリーズ初のONE本戦契約にたどり着くまで
少林寺からONEチャンピオンシップへの道を拓いたシェ・ウェイ(中国)は、中国でもっとも注目されている総合格闘家の1人だ。
23歳のシェは、ONEヒーローシリーズ(OHS、ONEの各国版登竜門大会)で台頭し、1月31日(金)にフィリンピン・マニラで開かれる「ONE: FIRE & FURY」でのONE本戦デビューを決めた。対戦相手は、ダニー・キンガッド(フィリピン)。
ONEでの初戦を前に、シェのこれまでの歩みを振り返る。
少林寺へ
シェは、中国・湖南省で生まれたが、幸せな子供時代のほとんどを広州市で過ごした。
平均的な生徒だったが、時たま自由を求めて授業をサボっていたことを、シェは笑いながら話す。だが、シェは幼い頃から始めた格闘技には真剣に取り組んでいた。
「小学校の時はとても活発だった。3年生から4年生までは、格闘技の基礎を学ぶ趣味のクラブに入って、6年生の時には学校のステージでパフォーマンスをした」
その後一時的に格闘技への興味を失ったが、インターネットで見つけたビデオをきっかけに、14歳の時に河南省移り少林武術の聖地「少林寺」に入門した。
4年間少林寺で指導を受け、指導者に。その後長年の夢であったプロの総合格闘家としてのキャリアを追求するため、青島に移った。
新しい情熱
2016年、シェは新たに中国武術の散打(サンダ)を始める。だが、所属先のジム「サンキン・インターナショナル・ファイトクラブ(Sunkin International Fight Club)」のレベルには当初驚かされたという。
「学ぶべきことがたくさんあるように思った。ゼロから始めたように感じた」
シェは「衝動的で、簡単に諦める」傾向があったというが、ヘッドコーチのリウ・ジンウェンのおかげで道を踏み外さずにすんだ。
ヘッドコーチは、シェに自分を信じること、気持ちが沈んだ時は意気を高めること、そして規律を教え込んだ。シェは、チームと共にハードワークをすることを学び、高い技術を有するアスリートとなった。
「コーチは、落ち込んだ時はいつもそばにいてくれた。たくさんの助言や提案をもらったよ」
「勝っても負けても、自分のパフォーマンスを振り返られるように、いつも試合を分析してくれた」
「コーチは『運命はもっとも時間と努力を注いだ場所にある』、努力した分は返ってくる、と話していた。自分がハードワークをしたら結果が付いてくるし、また同時にその過程を楽しむように、とも教えてくれた」
ヒーローの素質
シェの両親は、当初は懐疑的だったが、すぐさまシェの能力に気付いた。
「当初は両親はサポートしてくれなかった。でも父が最初の試合を見てくれて、自分でも知らなかったことを見つけてくれた。そして、自分に素質があることに気付いたようだ」
モチベーションを高めたシェは、中国での最初の8戦で、6勝を挙げ、キックボクシングでは5勝無敗という完全な記録を築き上げ、この成功によりOHSに参加資格を得た。
「OHSで戦う機会を得た時は、海外でのキャリアを追求する前に経験が必要だと感じていた。戦士のようにタフになるトレーニングの一環と捉えていた」
シェは、「OHSは、準備期間で、自分自身をより知るためのチャンスだった」と語る。
「ONEのシステムについてより理解が深まったし、本戦で戦うために何が必要かを知ることができた」
シェがステップアップをするまでそう時間はかからなかった。昨年1月から9月の間に4連続でノックアウト勝ちを決めて、ロッキー・バクトルを相手にONEウォリアーシリーズ(OWS、ONE若手発掘のためのリアリティ番組・大会)でも第1ラウンドでTKO勝利を挙げたのだ。
本戦デビュー
5つの速攻フィニッシュ勝利を決めたシェは、OHS出身者としてONE本戦へデビューする最初のアスリートになった。
輝かしい戦績を築いてきたシェに、マッチメーカーは初戦から強敵のキンガッドを当ててきた。
「すごく期待されていると思う。ある程度の能力があると思われているだろうし、自分もそう思っている。自分のレベルに自信がある」
「ONEと正式に契約して、自分の能力を存分に披露できるし、世界中のトップアスリートと戦える。」
OHSから“卒業”し、シェは自身の人生をより良い方向に導き、格闘家として日々成長し続けることを望んでいる。
まだ向上の余地はあるとも考えているが、支えてくれたコーチたちに報いるため、本戦白星スタートへ意欲を見せる。
「ワールドクラスの選手と同じリングで戦うことをずっと夢見ていた」
「最高の状態の自分を見せて、ベストパフォーマンスをしたい」
マニラ|1月31日 (金) |ONE:FIRE&FURY|公式アプリで生中継(無料)|日本公式Twitter|日本公式Instagram