【11/19大会】イザガクマエフ戦へ青木真也「フレッシュな相手との対戦に喜び」
元ONEライト級世界チャンピオンで現在5位コンテンダーの青木真也は、ONEチャンピオンシップで指折りのホットな新進気鋭の選手との戦いを楽しみにしている様子だ。
11月19日(土)にシンガポール・インドア・スタジアムで行われる「ONE 163: Akimoto vs. Petchtanong」で、青木は4位のザイード・イザガクマエフ(ロシア)と対戦する。
19年にわたってMMAで活躍している39歳の青木は、ONEのケージ「サークル」での試合オファーを選り好みすることもできただろう。
だが、青木はそんなことはしない。
イザガクマエフ戦が決まった経緯について青木はこう話している。
「実は、2つ試合の対戦相手の候補を挙げられて、1つはレジェンドマッチ寄りのカードで、もう1つはこれ(イザガクマエフ戦)と言われた。それでこれ(イザガクマエフ戦)をやるといった。フレッシュでネームバリューのある相手と最前線でやれるっていうほど、喜びがあることはないから。その意味では有難いと思っているし、楽しみだ」
「(オファーが)来た試合には一回も『ノー』と言ったことはない。ベン・アスクレンや、(ライト級現王者の)クリスチャン・リー、ゲイリー・トノン、ケイド・ルオトロら、強い奴とやらせてもらったので、それは本当に感謝している」
青木が新世代のトップクラスのアスリートとの戦いを楽しみにしているのに対し、イザガクマエフにとってはこの試合はレジェンドを倒して名を上げるチャンスだ。
このため、青木は激しいものになるであろう戦いを通じ、相手が自身の良さを引き出してくれることを期待しているようだ。
青木はこう話している。
「(イザガクマエフが試合を受けた理由は)名前が上がるから。(自身は、総合格闘技を)20年大手団体でやってきている。ONEではチャンピオンになったし、レジェンド感や歴史が積み上げた名前があるから、やりたいと思うのではないか」
「(この試合を)よく受けたね、って言われるのは、なめられているな、と思う。それは2つの意味があって、あんたアンダードッグだね、という意味もあるだろうし、結局勝ち負けでしか見られていないということ。勝たないと物語が作れないという作り手としての自分の腕のなさを馬鹿にされているような気がする」
イザガクマエフの挑発に「大きなお世話」
青木真也とザイード・イザガクマエフ、いずれもグラップリングの名手でありながら、対照的なスタイルを有する両者の対決を楽しみにしているファンもいることだろう。
青木はどんなポジションからでも攻撃できる強力なサブミッション・フィニッシャーだが、イザガクマエフはトップポジションからの攻めを好む強力なレスラー。
青木は試合の行方を予想するようなことはしないが、イザガクマエフ戦についてこうコメントしている。
「(イザガクマエフは)力強い昔ながらのロシア人と思う。上から攻めるのが強いと思う。それに対して僕が上を取るのか、下から行くのかはまだ試合をしていないのでわからないが、とにかくやりがいはあると思う」
「やってみないと本当にわからない。寝技で攻めるか打撃で攻めるか、そういうのは現場のセッションだから向き合ってみないとわからない。向き合ってその日の空気、相手の体調、雰囲気、風、全部読んでやらないとわからない。それが面白さだと思う」
一方、イザガクマエフはこの試合に勝ってONEでの戦績を3連勝とし、青木を引退に追い込むと話している。
しかしMMAの世界で長く活躍する青木はそうした挑発に耳を貸すことはない。
青木はこうコメントしている。
「引退をさせたいと思っている? 僕は人に言われて辞めさせられる人間じゃないと思う。自分で引退を決められる選手だと思っているので、大きなお世話だと思っている」
「いちいちトラッシュトークでイライラするほど若くはない。もうちょっとひねりの効いたトラッシュトークをしたら面白いと思うが、ストレートすぎる。歴史に言及するなどしてほしい」