ジェフ・チャン、初心者の母に1ヶ月ムエタイ指導
ジェフ・チャン(カナダ)は2020年2月の「ONE:KING OF THE JUNGLE」でONEチャンピオンシップデビューを果たし、第2ラウンドでサブミッション勝ちを収めてデビュー戦を白星で飾った。
チャンはロックダウン中の生活の中で、母親とより多く時間を過ごすようにしてきた。
親子の絆を高める取り組みの一環として、チャンは母親にムエタイの基本を1日1時間、週6日、30日間教え始めたのだ。
バンタム級総合格闘家のチャンは、母親の上達に感動した。「母には生来の才能があり、そして人の話にきちんと耳を傾けられる人だということがわかった」と認める。
トレーニングの1週目はまず、ジャブ―クロスなどの基本のコンビネーションから。その後、ジャブークロス―フック―右キック、ジャブークロスー左キック、ヒザやダブルキックなどのコンビネーションに移る。さらに、連続パンチで心肺機能を高めるトレーニングも何日か取り入れた。
母親は全くのムエタイ初心者であり、今回のトレーニングの目的はフィットネスだ。そのためチャンは細かい技術を気にしすぎず、またトレーニングを楽しいものにするために、やや上級者向けのものを含めてさまざまなコンビネーションを教えることにした。
こうして2週目の終わりまではコンビネーションを中心に、チャンの持つパッドをめがけて打ったり蹴ったりという動作を中心に取り組んだ。
そして3週目に入ると、今度は相手の体を直接打つ練習だ。母親の天性の才能に気づいたチャンは、自分のローキックが母親譲りださえと思うようになった。
4週目はディフェンス。基本のブロックの他、ディフェンスからの攻撃、さらに動く相手への攻撃も練習した。
30日が終わった時、チャンは最後のテストとしてスパーリングを行った。
このマッチを見た後は、格闘技の才能が家族のものだということがわかるだろう。