【10/20大会】内藤大樹が再起戦へ「技術レベルが高い者同士、緊張感ある戦いに」
内藤大樹が10月20日(金)にタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで開催される「ONE Friday Fights 37」に出場する。フライ級ムエタイマッチで対するは、ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)。
内藤は、ONEでの通算戦績を6勝3敗としている。2022年5月にはフライ級ムエタイ世界グランプリ準々決勝に出場し、現フライ級キックボクシング世界王者のスーパーレック・キアトモー9(タイ)と対戦。惜しくもユナニマス判定で敗れた。だが、同年10月の再起戦でアミール・ナセリ(イラン / マレーシア)に勝利。しかし、連勝を狙った今年7月で、デッドゥアンレック・ティーデ99(タイ)に判定負けを喫している。
対するゴントーラニーはラジャダムナン・スタジアムの2階級ムエタイ世界チャンピオン。今年2月から毎週金曜日恒例のルンピニー大会「ONE Friday Fights」シリーズに参戦し、ONEで通算4勝1敗の戦績を残している強豪だ。
内藤は再び勢いを取り戻すためにも、今回の試合では是非とも勝ち星を挙げておきたいところ。重要な一戦を前に内藤がインタビューに応じた。
ONEチャンピオンシップ:1ヶ月前オファーだったが、準備の状況は?
内藤大樹:(調整するのは)体重ぐらいだったので、4週間あれば大丈夫だなと思った。体重以外は正直、いつでもいける準備はしていた。
ONE:直近の7月の試合だが、あの敗戦から経験や学んだことがあれば教えてほしい。
内藤:わかってはいたが、ルンピニーという舞台はやっぱりアウェイだし、 確実にわかりやすく勝たないと勝てないのかと思った。会場の雰囲気がすごくて、相手にあまり有効打を当てさせてはダメだということをすごく感じた。会場の空気で持っていかれてしまう感じがした。
ONE:前回の試合から3ヶ月足らずでだが、この間に修正・強化した点は?
内藤:やっぱり自分から仕掛けるということだ。僕はどちらかというとカウンターファイターだが、最近のONEチャンピオンシップのルンピニー大会も、(米国のゴールデンタイムで放映される大会シリーズの)「ONE Fight Night」もそうなのだが、アグレッシブさが評価されやすくなっていると思う。自分もちょっとスタイルチェンジというか、大きく変えるわけではないが、自分から仕掛けていくスタイルに変えつつあるというか。あとはそれを試合で出せればと思っている。
ONE:対戦相手のゴントーラニーの印象は?
内藤:左の攻撃が結構強い。パンチも蹴りもそうだが、危ないかな、というふうに思っている。あとは、スイッチをするので、それも結構厄介な選手だと思っている。
ONE:過去の対戦相手で似たタイプはいたか?
内藤:ペッダム(ペッティンディー)もサウスポーで、結構蹴りが強くてパンチも割と鋭い感じだった。すごく似ているとは思わないが、感覚的にはそんなか感じかな、と思っている。
ONE:相手のどういう点を特に警戒しているか?
内藤:パンチのリターンが速いと思っているので、誘ってきてからの相手のの左ストレートっていうのは、結構鋭くて速いのかな、というふうに思っている。そこをしっかり見て、自分もそのストレートに逆に合わせたいと思う。
ONE:自分が相手より上だと感じている点は?
内藤:ムエタイという意味では、むこうは経験もあるし、技術的にもむこうが上なのかもしれない。ただ、ムエタイルールではあるが、自分はムエタイをするわけではない。自分のベースは空手だが、攻撃の硬さや、ムエタイとは違う威力などは自分のほうがあると思う。
ONE:話せる範囲で理想的な試合展開を教えてほしい。
内藤:客観的に見ても、多分技術レベルが高いタイプの2人だと思うので、すごく緊張感のある試合になると思う。ただ、むこうも倒す一発を持っているが、自分も当たれば倒す一発は持っているので、相手が倒れる姿、自分が相手を倒す姿を見せられると思う。
ONE:「ONE Friday Fights」シリーズが盛り上がり、ONEムエタイ部門の選手層が厚くなったことで、トップの競争がより激しくなっている。戦う当事者としてどう感じているか?
内藤:自分たち元々契約している選手たちからしたら、ちょっと厄介だなというか。知られていないか契約していないだけで、タイはゴロゴロと強い選手がいっぱいいる。レベルで言えば、ランカーであってもおかしくないレベルの選手は、もう何人もいると思う。
そういった意味では本当により気を引き締めていかないといけないと思っている。
ONE:今回勝てれば、アピールしたいことはあるか?
内藤:インパクトある勝ち方をして、すぐにでもタイトルの挑戦者に選ばれるような試合をしたいと思っている。チャンピオンと(タイトル戦を)やりたい。
ONE:それは今回のムエタイだけでなく、キックボクシング部門についてもか?
内藤:もちろんそうだ。
ONE:武尊がONEに参戦したが、将来の対戦についてはどのように思っているか?
内藤:やっぱり日本では、本当に実力も知名度もずば抜けている本当に素晴らしいファイターだと思っている。ただ、やっぱり同じ舞台に参加するということで、自分にもプライドはある。簡単に行かせるつもりはないぞ、という気持ちはある。(対戦に)近づけるためにも、(今回の試合は)やっぱり落としちゃダメだと思う。
ONE:武尊も含めて立ち技の選手の日本からの参戦が増えているが、ONEで長く戦っている選手としては、どういう姿を見せたいと思っているか?
内藤:他の日本人選手とは違うぞ、というのを見せたいなと思っている。常に。
ONE:最後にファンへメッセージを。
内藤:前回、期待を裏切ってしまって、本当にもう自分は結果で示すしかないと思っているので。金曜日もしっかり、 結果で判断してもらって。自分もしっかり今度こそ期待に応えるように頑張ります。