★インタビュー特集:日本選手の2019/2020⑧—山口芽生
ONEチャンピオンシップの日本人アスリートに2019年を振り返ってもらい、2020年の抱負を聞く企画「ONE日本選手の2019/2020」。今回は2019年、3戦3勝と大活躍した“V.V Mei”こと山口芽生のインタビューをお届けする。
山口は、2019年3月の両国大会「ONE:A NEW ERA 新時代」でクセニア・ラチコヴァ、5月の「ONE:ENTER THE DRAGON」でラウラ・バリンを相手に一本勝ち。10月の両国大会「ONE:CENTURY PART II」ではジェニー・ファンを相手にユナニマス判定勝ちを挙げ、ONEで4連勝とした。
ONEアトム級世界タイトル挑戦へ順調な歩みを見せている山口が、2020年の目標はもちろん、愛猫と過ごす年末年始の予定などを語った。
Hometown hero Mei Yamaguchi overcomes a tough start and submits Kseniya Lachkova with a slick armbar at 3:18 of Round 3! 🇯🇵Watch the full event on the ONE Super App 👉 http://bit.ly/ONESuperApp | TV: Check local listings for global broadcast
Posted by ONE Championship on Sunday, March 31, 2019
ONEチャンピオンシップ:2019年は3戦3勝だった。
山口芽生:最初の2試合は1本勝ちができた。課題は色々あるが、結果は良いものが残せた。次に繋がるものとして良かったと思う。
ONE:課題とは?
寝技に関しても確実に一本を取りに行く流れを作るとか、どんなスタイルの対戦相手が来ても確実に決めにいける強さなど、試合を通してアイデアがもらえた。
ONE:アイデアを練習に活用しているか?
山口:常に色々試している。もう少しレベルアップできると思っている。私は、打撃は打撃、寝技は寝技という感じで、しっかりと自分の体に形を組み込ませてからスパーリングをする。ガツガツやるよりは、力まず丁寧に形で覚えて、試合が近くなってからスパーリング、という形で作っている。ケガをしても良くないので。
若ければ多少ケガしても回復が早いし、休んでも時間に猶予がある。私の場合はそうもいかないから、なるべくケガをしないことを最優先にしている。
ONE:2020年には37歳になる。
ONE:2019年3戦のうち、特に印象に残った試合は?
山口:3月の両国大会でラチコヴァ選手に勝てて良い年のスタートが切れた。あれが判定で勝ったとしても負けたとしてもだいぶ違ったと思う。
(ONEで)最初の日本大会だったし、ラチコヴァ選手は若いのに強かった。侮ってはいなかったが、前半はなかなか攻めづらくて、チャンスを窺っていたが、最後にきちんと一本取れた。
ONE:新年の目標を立てる習慣はあるか?
山口:特別には立てないが、4連勝しているから周りの人も「次はタイトルなの?」と期待している。是非チャレンジさせてもらえるように、もう少し実力を見せたい。
スタンプ(フェアテックス)やメン・ボーなど強い選手が出てきているので、その辺りと試合をして、もう少し実力を見せたらチャンスをもらえると思う。
ONE:ONEの試合を見たりするか?
山口:最近ムエタイやキックが熱いと思う。ロッタン(ジットムアンノン)などがすごいと思う。オープンフィンガーでムエタイをやる選手はガッツがあって、命がけ。
柔術ベースの選手を見て、いい動きを取り入れたいと思うこともある。アンジェラ・リーに勝ったミシェル・ニコリニは、「チェックマット(世界中に支部がある柔術道場・チーム)」のチームで同門だ。寝技でいい動きをしていたので、勉強になる。アレックス・シウバもこの前いい十字を取っていたので参考になる。
ONE:2020年は格闘技以外の抱負はあるか?
山口:試合がない時期は毎日、津軽三味線の稽古をしている。それもレベルアップさせていきたい。ずっと音楽はやりたかった。たぶん格闘技より音楽が好き(笑)。格闘技は好きだが、より仕事として向いている。音楽はただ好きなだけ、という感じだ。
5年ほど前から始めたが、日本の伝統的な楽器で、持ち運べるもので、メロディーが奏でられるものがよかった。
ONE:将来的には入場で生演奏もできるのでは?
山口:それで入場したらかっこいいなと思っている。だが、グローブをしながらバチを握れるかという問題がある(笑)。バチが結構大きいから。また、三味線が繊細な楽器なので、三味線の取り扱いができる人がいないと怖い。
ONE:年末年始の予定は?
山口:今年は今の所ゆっくりできそうだ。家族と過ごしたり、家で猫とまったりすると思う。
3、4年前から「茶々丸」と「銀丸」という名前の猫を飼っている。知人が保護猫の活動をしていて、飼える人を探していた。遠征中はペットシッターに頼んでおり、遠征中は毎日来てくれて写真を送ってくれる。シッターさんがいい人で猫も懐いている。