世界最強との再戦に挑むタイ“英雄”のペットモラコット「この再戦で自分の尊厳を取り戻す」

Petchmorakot AAA_8591

 勝者から一転、反則技でバッシングを浴びたペットモラコットは、再起に燃えている。

 7月12日(金)にマレーシアのクアラルンプールで開催される「ONEMASTERS OF DESTINY」で、ONEフェザー級キックボクシングワールドGP準々決勝、ジョルジオ·ペトロシアン vs ペットモラコット·ペッティンディーアカデミーの再戦が行なわれる。この試合は、本大会のメインカードだ。

Petchmorakot YK4_4758.jpg

 両者は今年5月の「ONE: ENTER THE DRAGON」で対戦。ペットモラコットが首相撲を有効に使って判定21で勝利を収めた。しかし、この判定に対して、世界中の格闘技ファンの間で、論争が巻き起こった。ONEキックボクシングルールでは、相手を掴んでの攻撃が3秒以内と決められており、この試合でも首相撲から膝蹴りを出し続けたペットマラコットを、3秒経過ごとにレフリーが再三止めていた。結局、ONEの競技委員会は「反則のクリンチが適切に裁かれていなかった」として、再戦となった。

 この裁定は、ペットモラコットにとって衝撃的なものになったが、彼は再戦に合意し、ペトロシアンとの2度目の試合に臨むことになった。

「当然、戦略は変える。首を掴んで膝を入れることはもうないが、その代わり、ペトロシアンは飛んでくる私の膝に注意すべきだ。ペトロシアンに勝つためのスタイルを考え、それを実行するのみ」

Petchmorakot AAA_8666.jpg

 試合後、タイの故郷に戻り、騒動から離れクールダウンすることができたというペットモラコット。その後、彼のリングネームにもなっているジム、ペッティンディーアカデミーに戻り再戦に向けて準備を始めた。

 ペトロシアンを倒すことも大事だが、彼にとってのモチベーションは、他にもある。

「この再戦で、私は自分の尊厳を取り戻す。反則行為をした奴だと一部のファンからバッシングされてしまった。次は、誰もが納得する勝ち方をして、前に進みたい」

 強い気持ちで再びペトロシアンに立ち向かうペットモラコット。勝利への自信は最初の試合前と変わりない。

Petchmorakot AAA_8312.jpg

「前回の試合を受けて、クリンチに対しては厳しくなるだろうし、レフリーの捌き方も変わってくるだろう。しかし、そういうなかでも勝つ自信がある。ペトロシアンは、前回の試合から多くを学んだろうが、それは私も同じこと。彼の打撃をしっかりガードして、有効打を浴びせたい」

 ワールドGPの優勝者には、賞金100万米ドル(=約1億730万円)が与えられる。タイの貧しい農家で生まれたペットモラコットは、今まさに夢を掴もうとしている。

「優勝はしたい。だけど、今は12日のペトロシアン戦のことしか考えていない。この試合で、私は尊厳を取り戻し、バッシングをする人やアンチと呼ばれる人たちが間違っていることを、拳で証明したい」

 運命の一戦の結末やいかに。

ニュースをもっと見る

73127
DC 2809
KompetFairtex ChartpayakSaksatoon 1920X1280
Reinier de Ridder Anatoly Malykhin ONE 166 9 scaled
Oumar Kane Marcus Almeida ONE Fight Night 13 104
Reinier de Ridder Anatoly Malykhin ONE 166 39 scaled
Yodlekpet ONE Friday Fights 85
Rodtang Jitmuangnon Denis Puric ONE 167 101
Demetrious Johnson Adriano Moraes ONE Fight Night 10 7
Muangthai and Kongsuk
Jacob Smith Denis Puric ONE Fight Night 21 18
Rodtang Jitmuangnon Jacob Smith ONE157 1920X1280 28