【10/13大会】仙三、アディワン戦「ダメージを負っても勝つ」
パンクラスフライ級王者の池田仙三(仙三)は10月13日(日)、そのユニークでスリリングで型破りなスタイルで、ストロー級を震撼させるつもりだ。
仙三は、東京・両国国技館で行われる「ONE:CENTURY 世紀」の第1部で、リト・アディワン(フィリピン)と対戦する。
仙三は今年3月の「ONE:A NEW ERA 新時代」でのONEデビュー戦で、自分の本当のスタイルを見せられなかったと感じている。ダニー・キンガッド(フィリピン)を相手に、2019年の年間優秀バウトの候補になるような戦いぶりを見せたものの、ユナニマス判定で破れたのだった。だから彼は今回こそ、そのエキセントリックで攻撃的なスタイルで、ファンを驚かせるつもりだ。
アディワンが参戦してきた、若手登竜門大会「ONEウォーリア−シリーズ(OWS)」での試合を、仙三は注意深く見てきた。だから彼のスタイルはよく知っている。仙三は内面の強さと世界での経験を持って、アディワンに立ち向かう。
「彼はOWSで3勝している。OWSで一番のストライカーだったと思う」
「ONEチャンピオンシップでも、彼はトップストライカーの1人だと思う。だからしっかり勝ちきることができれば、他の強豪と対戦するチャンスがやって来る。彼を倒せば、その後はそんなに怖くないだろう。そのくらい彼は強い」
仙三は千葉・松戸の総合格闘技ジム「パラエストラ松戸」に所属する37歳。総合格闘技の世界チャンピオンになる前は、無敗のプロボクサーだった。それでも彼は、アディワンのほうが立ち技での技術が優っていると見る。
「彼はおそらく、打撃で倒しに来るだろう。彼の打撃は本当に素晴らしい。他のストロー級の選手も見てきたが、彼は秀逸だ」
「アディワンはいつも自信を持ってやっている。彼のスタイルを見れば、自分のスキルに自信を持っていることがわかる。敵が前に動いてきている時ですら、重い打撃を繰り出す。どの打撃一つとっても強い」
「正直なところ、彼のキックボクシングのセンスは自分より優れている」
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そうは言っても仙三は、ウーシューを基礎としたアディワンの打撃への答えを見つけたつもりだ。
仙三の攻撃的な立ち技のスタイルは、他のどの選手とも異なる。それを見せつけ、ONEでの初勝利を手にしたいと思っている。
「アディワンの試合は隅から隅まで研究した。自分にはプランがある。全てにおいて彼を驚かせたいと思っている」
「今回は、相手を欺くような動きをファンに見せたい。『仙三は次に何をするんだろう』と思ってもらいたい」
仙三はこれまで、若手の強豪を相手に、劣勢を跳ね返して勝利をもぎ取ってきた経験がある。だからこそ彼は、勝利を確信している。
中でもファンを熱狂させたのは、若松佑弥の挑戦を退け、パンクラスのベルトを守った試合。2人がONEに参戦する前の話だ。
仙三は第4ラウンド終盤に大きなトラブルに見舞われた。だが最終ラウンドにノックアウト勝ちし、会場のファンは総立ちで勝利を称えた。
仙三はたとえアディワンに攻撃を食らっても、そこから勝つ方法を見出せると信じている。
「自分は意志が強いと思う。だから相手が誰でも負けるとは思っていない。この精神で試合に臨むつもりだ」
「アディワンと比べると、自分のほうが経験がある。もっと危ない状況での試合も多くこなしてきた。これがおそらく、自分の最大の強みだろう」
仙三にとってはもちろん、大きなダメージを追わずに、優勢勝ちを狙うほうが安全だ。
だが仙三は、格闘技史上、最大級の試合を観る、海外の観客の目を引くような試合を見せるつもりだ。そのためには少しくらいのダメージは厭わない。
「もちろん日本のファンを沸かせたい。それに米国のテレビでの生放送されるから、米国の視聴者を驚かせて、自分のスタイルやONEチャンピオンシップに興味を持ってもらえたらと思う」
「実際に対決するまでわからないが、どんなダメージを被ったとしても、自分の精神力は最後まで強いままだ。どんな困難な状況に陥っても、自分が勝つ」
「ONE: CENTURY 世紀」は、さまざまな格闘技から28人の世界チャンピオンが参戦する、史上最大の世界選手権格闘技イベントだ。フルスケールの世界選手権格闘技イベント2大会が同日開催されるのも、史上初めてのことである。
複数の世界タイトル戦、世界グランプリチャンピオンシップ決勝戦3試合、そして世界チャンピオン同士の対決をふんだんに取りそろえ、ONEチャンピオンシップが東京の両国国技館で新地平を切り拓く。