7月12日マレーシア―秋元皓貴の負けられない闘い
7月12日(金)にマレーシアのクアラルンプールで開催される「ONE: MASTERS OF DESTINY」で、ケニー·ツェと対戦する日本の秋元皓貴。全日本フルコンタクト空手を制し、キックボクシングではプロ無敗を誇っていた秋元だが、3月のONE日本大会で初黒星を喫してしまった。
しかし、この1年間、シンガポールのメガジム「イヴォルブ」で研鑽を積んできた。秋元がさらに進化していることに疑いの余地はない。そして、本人もそれを実感している。
「7月12日に備えて、ジムで、しっかりと作られたメニューをこなしています。具体的には、スタミナ、敏捷性、スピードの向上がメインですね。1日2回の厳しいトレーニングをしていますし、試合の途中でスタミナが切れるということはもう無いと思いますね」
しかし、秋元は対戦相手のツェが簡単に倒れる相手ではないと分かっている。
「積極的にパンチを出してくるし、そこは慎重に対応しないといけません。でも、彼はそこまでスタミナがあるタイプではないと思います。こっちはキックメインでダメージを与えたいですし、体力も削っていきます。もちろん、フィニッシュはKOがいいですね」
空手やキックボクシングで磨き上げた秋元の打撃は既に高いレベルにある。しかし、彼の探究心や向上心は留まることを知らない。ノンオー·ガイヤーンハーダオやシントンノーイ·ポーティラックンなどムエタイレジェンドと共に練習ができるイヴォルブでは、一流のムエタイ技術を学ぶことができる。
「空手で世界王者にはなりましたが、それでもムエタイの技術を学びたいと思っています。他の格闘技の技術を吸収することで、どんどん自分を磨いていきたい。いまの目標はムエタイマスターになることです。そういった色々な要素を取り入れて、自分のスタイルを確立していけたら最高です。いまは、特に防御のスキルに取り組んでいます」
極真空手のスペシャリストであり、キックボクシングで勝ち続けてきた男の謙虚さが、そこにある。
「ONEに参戦して2試合を消化して、足りないところが見えてきました。イヴォルブには、ヘッドコーチのヒース·シムズもいるし彼と意見交換をしながら、最高の選手へと成長していこうと思っています」
今の秋元にはタイトルへ向けて、勝つことが求められている。12日の試合で勝てば大きく前進するし、連敗は決して許されない。
「毎日全力で完璧な選手に近づくための努力をしています。次の試合では、どれだけ成長したかを見せられると思います。必ず勝ちます」
秋元皓貴とケニー·ツェはフライ級、ONEキックボクシングルールで行なわれる。