【5/15大会】ONE: DANGALから学んだ5つのこと

Arjan Bhullar World Champ 1200X800

5月15日(土)の「ONE: DANGAL」は、一進一退の攻防、トレードマークのサブミッション、そして2つのハイライト級のノックアウト勝利などがあり、大興奮の大会となった。

そしてアルジャン・ブラー(インド)は、ブランドン・ベラ(フィリピン)をフィニッシュした初のヘビー級選手となり、新たにONEヘビー級世界チャンピオンの座に就いた。

シンガポール・インドア・スタジアムでの忘れられない一夜を終えた今、「ONE: DANGAL」から学んだ覚えておくべきポイント5つを紹介する。

#1 インド初の総合格闘技の世界王者

ブラーはベラを第2ラウンドTKOで倒してONEヘビー級世界タイトルを獲得。インド初の総合格闘技の世界チャンピオンとなった。

ベラは2015年からこの階級の王者として君臨しており、これまでヘビー級の対戦相手をすべて第1ラウンドノックアウトで倒していた。だが、ブラーは臆せず、辛抱強く攻撃のチャンスを伺った。

実際、ブラーはベラの輝かしい経歴に匹敵するばかりか、それを上回るための要素を有していた。この階級のどんな相手でもコントロールできるグラップリング技術と「アメリカン・キックボクシング・アカデミー」で磨いた打撃を合わせ、ONEのケージ「サークル」内で総合力の高い脅威の存在となっている。

この階級の頂点に立ったブラーは、今後は防衛という新たな旅を始めることになる。

#2 タワンチャイは注目のアスリート

タワンチャイ・PK・センチャイムエタイジム(タイ)のONEスーパーシリーズデビュー戦は、予告通りの結果となった。

試合前のインタビューで、タワンチャイはショーン・クランシー(アイルランド)をヘッドキックでノックアウトするつもり、と話していた。そして第3ラウンド開始1分、見事なヘッドキックでKO勝利を収めたのだった。

この印象的なフィニッシュ勝利により、タワンチャイのバンタム級ムエタイ戦線における存在感は急上昇。現王者のノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)も新たな挑戦者候補として注目したに違いない。

タワンチャイは、期待通りの完璧なデビュー戦で、世界の舞台でファン層を拡大し、ムエタイの素晴らしさを見せつける次の機会を楽しみにしていることだろう。

#3 マンガット、フライ級で存在感

ONEチャンピオンシップで3度一本勝ちを決めていたロシャン・マイナム(インド)はONEフライ級ランキング入り目前、という位置につけていたが、ベテランのグルダーシャン・マンガット(インド / カナダ)が経験の差を見せつけた。

マンガットは、マイナムが得意とするグラップリング対策として、テイクダウン・ディフェンスを研ぎ澄ました。第1ラウンドで1度、テイクダウンを奪われたが、すぐにスタンドに戻り、鋭い打撃で試合を支配。落ち着いて頭脳的なパフォーマンスで、打撃を散らした。

前回のリース・マクラーレン(オーストラリア)戦で喫した黒星の後、この試合で大勝したマンガットは戦績を16勝3敗とし、マイナムに初黒星を与え、再びフライ級で注目の選手としての座を手に入れたのだった。

#4 アトム級世界グランプリに激震

5月28日 (金)「ONE: EMPOWER」で行われるONEアトム級世界グランプリに出場予定だったリトゥ・フォガット(インド)は、ビー・ニューイェン(ベトナム/米国)と対戦。大舞台を前にした試合だったがあえてリスクをとり、ためらうことなくオファーを受けた。

フォガットは健闘したが、最終ラウンドでニューイェンのパンチ、キック、ヒザをもらい、僅差のスプリット判定で負けた。

ニューイェンは「自分は前哨戦の相手なんてするつもりはない」と話しており、その宣言通りの勝利。一方のフォガットは、この敗北の結果、ONEアトム級世界グランプリの出場者から外されることになった。

そこで1つ、重要な疑問が浮上する。ONEアトム級世界グランプリでメン・ボー(中国)の対戦相手は誰になるのだろう? 決定次第ONE公式ホームページでお知らせする。

#5 三浦彩佳がトレードマークの技で白星

三浦彩佳が再びスカーフホールド・アメリカーナで、ONEチャンピオンシップで4度目となる勝ち星を上げた。

三浦は圧倒的な握力でハヤネ・バストス(ブラジル)の左手首を掴み、その腕を両足の間に挟み込み、締め上げてタップを奪った。

どんな相手だろうと、スカーフホールド・アメリカーナで一本勝ちを挙げられるのは、素晴らしいことだ。しかも、それを世界の舞台でエリート選手4人を相手に成功させているのは、圧巻としかいいようがない。相手はその技を予想しているに違いないが、防ぐことができないのだ。

女子ストロー級ランキング4位コンテンダーの三浦は、この印象的なフィニッシュ勝利で、世界タイトルの挑戦者候補へと弾みをつけたことだろう。

Read more: 【5/15大会】ONE: DANGAL – ブラーが新王者に

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