【5/4大会】フー戦に臨むマクラーレン「この試合は大きなターニングポイント」
5月4日(土)の「ONE Fight Night 22: Sundell vs. Diachkova」でフライ級MMAマッチに出場する4位コンテンダーのリース・マクラーレン(オーストラリア)は、この戦いにおける自身のアドバンテージを知り尽くしている。
タイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで行われるこの一戦で対するは、5位のフー・ヨン(中国)。マクラーレンにとっては、勝ってランキング内における地位をを固めるチャンスだ。
フーは登竜門大会「ONEウォリアーシリーズ」出身。3連勝としてタレント揃いのフライ級MMA部門でランキング入りを果たした。
うち2勝は衝撃的なノックアウトで挙げており、世界クラスのアスリートであることを証明している。
マクラーレンはフーの強みについて、ONEチャンピオンシップに率直にこう話している。
「彼はすごいストライカーのようだ。右パンチは強いし、かなり大振りだ。それに何が何でも勝つ気でかかってくる」
一方のマクラーレンは今回が再起戦という立場だ。
2022年にはフィニッシュ勝利を2度挙げたが、昨年5月の「ONE Fight Night 10」ではレスリングの達人のカイラット・アクメトフ(カザフスタン)に判定負けを喫した。
そして今回の戦いはトップ5コンテンダーとの対戦のため、マクラーレンは正念場とみている。
「彼は3連勝中だったと思うが、ユーヤ(2位の若松佑弥)に勝った選手(ウ・ソンフン)にも勝っていた。だから自分にとっても彼にとっても、この試合は大きなターニングポイントになる。自分が勝てば、あらゆる可能性が広がるだろう」
この試合は一見、典型的なストライカー対グラップラーの戦いのようだ。フーは打撃に長けており、マクラーレンはブラジリアン柔術黒帯でこの部門有数のサブミッションアーティスト。
さらにマクラーレンはこれまでONEで通算9勝としており、うち6勝はサブミッションによるもの。バックからのチョークや、靭帯をへし折るようなレッグロックといった瞬時にフィニッシュを決められるような技術に自信を持っている。
「正直に言うと、グラップリングにおいてはONEチャンピオンシップのフライ級の大半のランカーよりも上だと思う。柔術でもサブミッションでも、少しでも隙を見つけられたら、そこに付け入っていく」
グラップリングにおけるアドバンテージは明らかだが、それでもマクラーレンはあらゆるスキルを有する総合格闘家だ。
ゲームプランを明かすようなことはしなかったものの、こうコメントしている。
「観戦してもらえばわかるさ。激しい戦いになると思う」
若松佑弥とのリマッチにも照準
これまでONEで合計15戦をこなしているリース・マクラーレンは、ついに世界タイトル挑戦に近づきつつあると感じている。
カイラット・アクメトフに敗れた後、トレーニング先をオーストラリアの「ブンチュー・ジム」から同国クイーンズランドの「CMBTトレーニングセンター」に移した。
この決断は奏功したようで、マクラーレンはフライ級MMAのトップを目指して走り続ける準備が整ったと感じているようだ。
「いつも(世界タイトル戦まで)あと1戦だと思っている。あまり深く考えないようにして、一戦一戦を大事に戦っている。けれども、正直なところ、トレーニング先を変えて、新しい年に入って、みんなをやつける準備は整っているんだ」
「ONE Fight Night 22」でフー・ヨンに勝てれば、マクラーレンにとってタイトル戦へのステップとなるだろう。
さらに、2位の若松佑弥や、3位のダニー・キンガッド(フィリピン)といった過去に敗れた相手とのリマッチも視野に入れているという。
「ダニー(キンガッド)とのリマッチは最初からやりたかった。ユーヤとももう一度やりたい。あれは激戦だったし、もう一度やればまた激戦になると思う。そして誰がより進化したかがわかるのさ」
「あの試合から自分は確かに進化した。彼も絶対に進化していると思う。だが、自分には新しい戦略もあるし、新しい自分になったと感じている。2人にとってまったく違った結果になるだろう」