【3/26大会】王者モラエス「ONE Xで若松佑弥のビッグマウスを封じる」
過去8年間、フライ級で圧倒的な強さを誇ってきたアドリアーノ・モラエス(ブラジル)は、新たな挑戦者を前にしても動じることはない。
3月26日(土)、ONEフライ級世界チャンピオンの33歳のモラエスは、シンガポール・インドアスタジアムで行われる「ONE X」のグランド・フィナーレで、5連勝中の2位コンテンダー、若松佑弥を迎え防衛戦に臨む。
若松はモラエスをノックアウトすると話し、自信を見せている。
王座を狙うアスリートから挑発的な言葉を投げかけられようが、モラエスにとってこの試合は自身が絶対王者であることを示すための最高の舞台でしかない。
モラエスはこう話している。
「『ONE X』は、ONEチャンピオンシップにとって、過去最大のイベントになるだろう。自分はフライ級の初代世界チャンピオンであり、ONEの10周年記念大会で王座を防衛できることは名誉なことだ。そして、この大口を叩く男を黙らせるチャンスでもある」
「(対戦呼びかけをされたことは)気にならない。チャンピオンになれば、こういうこともある。みんなが首を欲しがる。みんながタイトルを欲しがる。それがファイターの最大の目的だからだ。チャンピオンとして、そうしたことを自分は挑戦として受け止めている。自分は挑戦が好きだし、彼の口を封じるために全力を尽くすさ」
若松は連勝を重ねて世界タイトル挑戦の機会を射止めたが、その対戦ラブコールはモラエスの注意を引いたようだ。
そしてモラエスはしばらく前から若松との来るべき試合に備えて準備しており、対戦を呼びかけたことに対して後悔させたいと考えている。
モラエスはこう話す。
「若松佑弥との試合は、ずっと自分の名前を口に出していたから、(実現すると)予想していた。ひどいパフォーマンスで何試合か勝って、最後はいつもタイトルマッチを要求していた。でも、今はいい勝ち方をしているから、タイトルマッチにふさわしい選手だと思っている」
「彼はタフなファイターだけど、まあ、これがしたかったんだっけ? ずっと望んでいたものが手に入ったな」
モラエス、若松戦は速攻フィニッシュ
モラエスは、若松しゃべりすぎだと思っているかもしれないが、一方でその言葉をONEのケージ「サークル」で実行に移す力もあるとも気付いている。
27歳の若松は15勝のうち11度をKOで決めているが、最近の勝利ではグラウンドゲームの成長も見せつけた。この点はモラエスも気付いていなかったわけではない。
モラエスはこうコメントしている。
「若松は若いファイターで、将来有望な選手だ。とても強い右パンチを持っている。試合でそのパンチを繰り出すのを好む。自分が思う彼の一番の強みは、パンチ、そしてノックアウトパワーだ」
「直近の試合(『ONE: WINTER WARRIORS』でのフー・ヨン戦)を見た。よく戦っていた。フィニッシュはしなかったが、いい試合だった。グラップリングでかなり進化したことを見せつけた」
だが、それでもモラエスは自信を崩さない。
すでに世界タイトルマッチで7勝しており、昨年はMMAのレジェンド、デメトリアス・ジョンソン(米国)を初めてノックアウトした男となった。
これらの事実を踏まえ、モラエスは今回の試合ではあらゆる局面で主導権を握り、若松を限界まで追い込むつもりだ。
モラエスはこう語る。
「今の自分はより総合力の高いアスリートであり、それは自分の直近の試合でも証明することができた。自分の右パンチはヘビーで、彼の打撃技術よりも上だと思っている。打撃戦をするつもりだし、今まで経験したこともないようなことを味わわせるつもりだから、ビッグファイトになるだろう」
「自分の対戦相手はいつも自分をノックアウトすると言う。彼はそうした相手の1人にすぎない。ノックアウトされたことはないし、今回の試合でもそうなるとは思わない。全力で彼を追い詰める。このプレッシャーに耐えられるかどうか見ものだ」
「サブミッションかノックアウトで、できるだけ早く試合を終わらせるためのチャンスを狙う」