【9/3大会】スタンプ、ダイレクトリマッチ「ラソヒナを倒せると証明」
かつて2競技チャンピオンだったスタンプ・フェアテックス(タイ)は、9月3日(金)の「ONE: EMPOWER」で成し遂げたい2つの目標がある。
スタンプはこの日、ONE女子アトム級世界グランプリの準々決勝で、同級3位コンテンダーのアリヨナ・ラソヒナ(ウクライナ)との2度目の対戦に臨む。
物議を醸した敗北から立ち直り、総合格闘技史上最大の女子トーナメントで勝ち進むチャンスだ。
「この試合は自分にとってとても重要な意味がある」と、23歳のスタンプは語る。
「女性総合格闘家による最大のトーナメントであることに加えて、前回の試合でうまくいかなかったことを修正する機会でもある」
「自分は彼女よりも優れていて、彼女を倒せると証明したい。この試合に勝つために必要なことはなんでもやる」
キックボクシングとムエタイの元ONEアトム級世界チャンピオンのスタンプは、総合格闘技で3競技目の世界タイトルを獲得した世界初のアスリートになることを目指してきた。
総合格闘技の最初の5試合でフィニッシュ勝利を4度、ユナニマス判定勝利を1度挙げ、この歴史的偉業を達成するために順調に進んでいた。
そして今年2月の「ONE: UNBREAKABLE III」のメインイベントで、ラソヒナと対戦。世界レベルの打撃スキルで、第1ラウンドでフィニッシュ寸前まで行き、試合後半でもプレッシャーをかけ続けた。
ユナニマス判定勝利はほぼ確実と思われたが、しかし、最終ラウンドの終盤になってすべてがひっくり返った。
残り時間わずかで、ラソヒナにギロチンチョークを仕掛られ、絞め上げられた。残り時間が7秒で、スタンプは対戦相手の肩を叩き、レフェリーのオリビエ・コステはこれをサブミッションと見なし、試合を止めた。
しかし、スタンプによるとそのような意図はなかったという。
「タップアウトをするつもりはなかった」
「あのポジションでは、トレーニングで学んだことをやった。チョークに対処するために、対戦相手の顔を引き離す必要があった」
「あの瞬間はまだ呼吸ができていた。相手の顔に手を伸ばそうとして、そのせいでレフェリーは、残念なことに自分がタップアウトをしたと勘違いした。いずれにしても、レフェリーの反応は選手の安全のためと理解している」
コステが試合を止めた直後、スタンプは明らかに不満と混乱を表明していた。何が起こったのかを理解し、猛烈な勢いで抗議をしたが、何にもならなかった。
「見ての通り、かなり怒っていた」
「ホテルの部屋に戻ってから、一晩中泣いた。自分はSNSや公の場で文句を言うような人間じゃない。ケージの中で抗議しただけ。他の人がどう思うかはわからないが、自分がタップしなかったことだけは確か」
幸いにも9月3日、雪辱のための絶好の機会を得ることができた。
今年初めの3ラウンドの戦いを経て、スタンプはラソヒナの強みを熟知しており、ゲームプランを練っている。
「彼女はグラウンド戦が得意。それは確か」と、スタンプは話す。
「アーム・バーは彼女の最も危険な技だけれど、前回の試合では毎回避けることができた。彼女のグラウンド戦対策はするが、再戦では必ず勝つために何か他の要素をケージに持ち込むつもり」
総合格闘技で喫した唯一の黒星の雪辱の機会を得て、ONE女子アトム級ワールドグランプリの準々決勝に出場するスタンプは、この大きなチャンスを生かしたいという。
「前回の経験から、チャンスがあればすぐに試合を終わらせないといけないということを学んだ。この試合のために必要なことは何でもして、手を高々と上げてケージを去るつもり」
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