【8/14大会】藤沢彰博が1RKO勝ち「ほっとした」
崖っぷちだった藤沢彰博は8月14日(金)、本来のパフォーマンスを取り戻し、復活を印象付けた。
「 ONE: NO SURRENDER Ⅱ 」で、ムエタイのスペシャリストであるポンシリ・ミートサティート(タイ)を相手に、第1ラウンド終了5秒前に、ノックアウト勝利を決めた。
試合序盤、藤沢は足を捉えテイクダウンしたが、落ち着いて対処したミートサティートに立ち上がられてしまった。試合はスタンドに戻ったが、藤沢は前に出て左フックを命中させてダウンを奪う。そのまま上からパンチを連打し、サイドコントロールに移り、ヒザ、ヒジを頭に見舞った。再び立ち上がり、パンチを繰り出してきたミートサティートだったが、藤沢がカウンターで捉え、試合を決めた。
この勝利で藤沢はフィニッシュ率100パーセントをキープ。プロ総合格闘技戦績を6勝3敗1分とした。
約1年8ヶ月ぶりに勝利を挙げ、3連敗を脱出した藤沢に話を聞いた。
ONEチャンピオンシップ:いい勝ち方だった。
藤沢彰博:周りもそうだが、寝技で仕留めると言う予想をしていたようだ。相手もそうだと思うが、打撃でやられることはないと多分思っていただろう。そこを自分がうまくつけたのかと思う。
ONE:相手はムエタイ出身で、打撃のスペシャリストだった。
藤沢:どっちでも戦えると思っていたので、ムエタイというルールの中だったら向こうのほうが強いと思うが、総合格闘技という枠の中であれば勝負ができると思っていたので、どの展開でもどこかで勝負できればと思ってはいた。でも、一番勝率が高いのが寝技じゃないかなとも思っていた。
ONE:自分でもびっくりしたか?
藤沢:不用意に近づいてきてくれて、カウンター気味に入って倒れたからよかったかと思う。
ONE:試合前は相手の若さや、ムエタイやONEでの経験を警戒していた。戦ってみて、想像と違った点はあったか?
藤沢:テイクダウンをしたとき、立ってきた。その立たれる展開も予想はしていたが、寝技でもっときれいにコントロールできるかと思っていた。だが、向こうも寝かされたときの対応はちゃんとやっているな、というのが見えた。それも含めて概ね想像通りだった。
ONE:総合格闘技の経験の差が生きたか?
藤沢:積み重ねてきたことの差が出たかなと。
ONE:ONEで2019年に3連敗。久々の勝利だが?
藤沢:1年ちょっとぶりに勝てた。ほっとした。戦績は相手が上回っていたが、階級も下の相手だし、総合格闘技で負けるわけにはいかなかった。周りも絶対勝てるから、と言っていたが、逆にそれはプレッシャーだった。
それに加えてきれいな勝ち方ができた。今回は日本人が自分しかいない中で、日本人が出て勝って、きれいな形で見せられたと言うのもあり、ほっとした。
ONE:次に対戦したい相手はいるか?
藤沢:昔からやっているトップファイターとやってみたい。今回も前から出ている選手が相手だったが、そういう相手にきちんと勝てると言うのを証明したい。
ONE:今後の目標は?
藤沢:選手として結果を出すのがありきだが、仲がいい鈴木博昭選手や内藤大樹選手のように、色んな人に影響を与えられるようなファイターになれたらいいと思う。彼らはSNSなどを使って格闘技以外の部分でも団体を盛り上げるアピールができている。
ONE:最後にファンにメッセージを。
藤沢:年老いてもまだまだ伸び代はある。そこで、どのくらいできるのか、というのを見ていてもらいたい。そして、何か感じてほしい。
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