【1/31大会】アレックス・シウバ「ベルトは自分のものだ」
アレックス・シウバ(ブラジル)にとって、ONEストロー級世界王者に返り咲くための道のりは長かった。だがようやく、その総合格闘技で最大の栄誉に到達するまで、あと1勝 というところまでこぎ着けた。
1月31日(金)にフィリピン・マニラで開かれる「ONE:FIRE & FURY」のメインイベントで、37歳の元王者シウバは、23歳の現王者ジョシュア・パシオ(フィリピン)に挑む。
ブラジリアン柔術世界王者のシウバは、2020年最初の試合でベルト奪還のチャンスを与えられたことを感謝している。そしてそのチャンスを最大限に生かすつもりだ。
「いつもトップに戻ることを楽しみにしてきた」
「ジョシュアも自分も、この階級のトップの選手たちと戦ってきたから、この対戦が実現して本当にうれしい」
シウバは世界クラスの選手を相手に、5試合連続でサブミッション勝ちした後、2017年12月に、当時のチャンピオン内藤禎貴(のび太)からONEストロー級世界王者の座を奪った。
だがストロー級世界王者としてのシウバは短命に終わった。わずか5か月後に、スプリット判定で内藤に破れ、王座を返上していたからだ。
その後の2試合は、接戦の末にユナニマス判定で敗北。総合格闘技のキャリアのどん底を経験する。
だがシウバは耐え忍び、2019年後半に完璧な形に戻ってきた。
シウバは2019年8月の「ONE: DREAMS OF GOLD」でインドネシアのグラップラー、ステファー・ラハルディアンと対戦。アームバーでギブアップを引き出し、ラハルディアンをフィニッシュした初めての選手になった。続く11月の「 ONE: EDGE OF GREATNESS」でも同じくアームバーがさく裂。ペン・シュウウェン(中国)にサブミッション勝ちした初めての選手になった。
シウバのキャリアは再び息を吹き返し、マニラでのパシオとの対戦に向けて好調な姿勢を維持している。
「2018年から2019年の初めまでは良くなかった。でも誰もが、ケージの内外で困難に直面している」
「全ての困難や、痛み、犠牲にとても感謝している。それらが自分を強くしてくれたから。この試合に備えられるよう、神が与えてくれたものだと信じている。だからベストを尽くしたいと思う」
一方のパシオは、ウーシューのスペシャリスト。2018年9月、内藤を倒しONE世界王者のベルトを手にいれた。だがシウバと同様、すぐに防衛に失敗する。
パシオは2019年1月、僅差のスプリット判定で猿田洋祐に敗れ、ベルトを失った。
幸運にもパシオはすぐに再戦のチャンスを与えられ、3か月後、猿田を衝撃的なノックアウトで下した。そのフィニッシュはその後、2019年の総合格闘技ベストノックアウトにも選ばれた。
続く11月、パシオはフィリピンの同胞レネ・カタランと対戦し、アームトライアングル・チョーク(肩固め)でサブミッション勝ち。無傷の6連勝とした。
若き対戦相手のパシオが、2度目の世界王者の座により長く留まるために死力を尽くしてくるだろうことは、シウバにも分かっている。だからこそシウバは、パシオとの対戦はすぐには決着がつかないだろうと思っている。
「どちらにとって難しい戦いにるだろう。グラップリングや打撃だけでなく、全てのスキルを使う必要がある。 勝つために全てを組み合わせて出し尽くさないといけない」
パシオのストライキングのレパートリーは幅広いが、近年そのスキルをさらに多様化させてきた。
テイクダウンのディフェンスを改善し、同じ階級の最も才能あふれたグラップラーたちと対戦する中で、レスリングにもやりやすさを感じるようになってきた。さらに記録上では、 ノックアウトよりもサブミッションによる勝利のほうが多い。
パシオはグラップリング(組み技)で目覚ましい成長を遂げているが、それでも試合が寝技の勝負になった時、シウバには明らかな優位がある。 シウバはブラジリアン柔術の技術とベテランとしての知見が、ONEストロー級のベルトを取り戻すための鍵になると信じている。
「自分のブラジリアン柔術が大きな違いを生むと信じている。それに格闘技とトレーニングを、もう20年以上もやってきている。これはアドバンテージになるだろう」
「ファンにとっては楽しみな対戦であり、自分たちにとっては難しい試合になると思う。パシオを尊敬しているが、自分は入念な準備が整っているだろう」
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