【3/5大会】アリアックバリ、カン戦は「簡単な試合」
グレコローマン・レスリングの世界チャンピオンのアミル・アリアックバリ(イラン)が待ちに待ったONEチャンピオンシップデビューを果たす。
3月5日(金)の「ONE: FISTS OF FURY II」で、アリアックバリは、無敗のKOアーティストのカン・ジウォン(韓国)とメインイベントのヘビー級マッチで対戦する。
36歳のアリアックバリはもともと12月の「ONE: BIG BANG」のイスラム・アバソフ(ロシア)戦でデビューが予定されていたが中止に。さらに、アリアックバリも新型コロナウイルス対策の安全措置遵守のため、出場辞退を余儀なくされた。
世界クラスの総合格闘技スキルをお披露目する機会を逸したアリアックバリだが、前向きな姿勢でトレーニングを続けてきた。
「中止になったことで少し動揺していた」と、アリアックバリは語る。
「調子は良かった。精神的にも肉体的にも準備はできていし、トレーニングも止めなかった。自分のやる気は揺らいでいない」
デビューが近づいてきたアリアックバリは、今まで以上にやる気に満ち溢れている。さらに、イランの同胞であり所属ジムの「AAAチーム」のトレーニングパートナーでもあるメフディー・バルギに代わって仕返しをするチャンスでもあるのだ。
バルギはカンと12月の「ONE: UNBREAKABLE III」で対戦し、試合序盤で破壊力の高いグランド・アンド・パウンドを食らわせて優勢に試合を運んだ。
だが、カンは凌いで、最終的にはバックマウントを確保してパンチを連打。レフェリーの島田裕二が第1ラウンド残り10秒で試合を止めた。
この印象的なTKOでカンは4戦連続ノックアウト勝利とした。
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「アイアン・シーク」を自称するアリアックバリは、カンのスキルに敬意を払いつつも、自分の方が優れた総合格闘家だと思っている。
「彼の試合は何度も見た。(チームメートのバルギとの)直近の試合を。だから、良い分析ができている。試合は何度も見たし、対策はできている」
「彼は良いファイターだ。良いボクサーでもあり、打撃が上手いが、打たれることもあった。あらゆる面で自分の方が強いと思っているし、この試合がどんな展開になっても、自分が優勢になると思う」
「自分の方がレスリング、打撃、そして柔術だって強いと思う。この試合のあらゆる面で自分が有利だ」
大胆な発言だが、アリアックバリには自信を裏付けるキャリアを積んできた。
2010 年の世界レスリング世界選手権でグレコローマンで金メダルを獲得したアリアックバリは、総合格闘技にグラップリングのレパートリーを見事に適応させ、さらに危険な武器も獲得した。
総合格闘技ではほぼ無傷のプロ戦績10勝1敗を有し、勝利の70%は最初のラウンドでのノックアウトによるもの。KOを決めるパンチ力もあるし、さらに相手をマットに寝かせてパウンドで倒すこともできる。
こうしたスキルと、折れないウォリアー精神と共に、アリアックバリはデビュー戦でその計り知れない才能を披露しようと意気込んでいる。また、ONEの全ヘビー級アスリートにもメッセージを送るつもりだ。
「自分は最も経験豊富で、最も多くの試合をしてきたし、最も強く、精神的にも最もタフで、自信を持ってこの階級で最高のファイターだと言える。そしてこの階級を一掃するためにやってきた」
「この試合は判定まで行かない。ノックアウトで決まるだろう。簡単な試合だ。ONEチャンピオンシップのこの階級に来たのは、でデカいことをするためなんだ。ONEチャンピオンシップ最高のヘビー級アスリートになるだけじゃなく、世界最高のヘビー級アスリートになるために。だから準備はできているし、この試合も楽しみにしている」
アリアックバリは、この階級の王者にも挑戦する意欲がある。
ONEとサインして以来、ブランドン・ベラ(フィリピン)にラブコールを送り続け、ONEヘビー級世界タイトルを譲れ、とまで発言したのだ。
もし、この金曜日にアリアックバリの見解が正しいことが証明され、カンを倒せれば、ベラ戦もより現実味を帯びてくるだろう。
「ONEチャンピオンシップのこの階級に来たのは、チャンピオンになるためだ。それは自分のベルトだ。明日にでもブランドン・ベラとやる準備はできている」
「ブランドン・ベラはまだ準備ができていないと思うがな。だから、ONEチャンピオンシップに試合を組んでくれと頼みたい。タイトルが欲しい。チャンピオンベルトが欲しいんだ」